京都で紅葉を10月に見られるところはないものでしょうか。京都に紅葉を見に行こうと思っても、11月は休みがとりにくいし、ホテルがすべて埋まっているのではないかな、と躊躇してしまうことはありませんか。今回ご紹介するスポットは、いずれも10月下旬に紅葉が見られるところばかり。紅葉の混雑のピークである11月を避けることで、比較的ゆっくり見ることができるので、京都市内の観光と組み合わせて、一足お先に紅葉狩りを楽しんでみるのもおすすめです。本日は6か所の京都の紅葉、10月のおすすめスポットを紹介します。
南北朝時代の北朝の初代・光厳法皇が創建したお寺です。常照皇寺は本来桜の名所として知られており、御車返しの桜や左近の桜など名前のついている銘桜があります。左近の桜は京都御所から株分けされたものとして知られています。御車返しの桜は、平安時代に嵯峨天皇があまりの桜の美しさに魅せられて、2度、3度と車を返してその桜を眺めたとされています。桜は秋には紅葉するため、常照皇寺では名まで付くほどの存在感と迫力のある桜の紅葉を見ることができます。
山間部を利用した築山庭園は、見るものを圧倒する迫力があります。境内のいろんな場所で、カラフルな紅葉を楽しむことができます。
京都市内からは遠く、北の郊外にありますが、そのため平均気温が市内より低く一足早めに紅葉を楽しむことができるのです。
ドライブされる方は、大原とセットで観光すると良いかもしれません。
開館時間:9時~16時
入場料 志納:300円~500円
アクセス
京都市右京区京北井戸町
- JRバス周山バス停下車(京都駅から1時間30分)、京北ふるさとバス(山国方面行き)に乗り換えて山国御陵前バス停下車、徒歩7分
- 駐車場:普通車50台無料
見ごろ
10月下旬~11月上旬
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標高848.3メートルの比叡山にある、天台宗のお寺です。
東塔、西塔、横川(よかわ)の3つのエリアからなり、3か所はシャトルバスで結ばれています。
トレイルコースもあるので、景色を見ながら散策もすることができます。
世界文化遺産にも指定される比叡山の紅葉と歴史的建造物のコラボレーションは圧巻で、広大な敷地の中お気に入りのスポットを探すのもおすすめです。
比叡山では、延暦寺の境内や比叡山ドライブウェイ、奥比叡ドライブウェイで、モミジ約2000本、サクラ約1000本の紅葉を眺めることができます。
毎年比叡山もみじ祭りが10月下旬から開催されますが、混雑を避けてゆっくり回るのなら、このお祭りの開催少し前に訪れるのがおすすめです。紅葉の進み具合は毎年違いますので、事前のリサーチは忘れずに行うと良いかと思います。また、もみじ祭りではライトアップも行われるため、夜景と共に紅葉を見ることができます。夜の比叡山の紅葉は日中とはまた違う美しさをもっているので、混雑覚悟で祭りの期間に行くのもおすすめです。
開館時間
東塔地区:3月~11月 8時30分~16時30分
12月 9時~16時
1月~2月 9時~16時30分
西塔,横川地区:3月~11月 9時~16時
12月 9時30分~15時30分
1月~2月 9時30分~16時
※受付終了は閉堂の30分前
入場料
東塔・西塔・横川共通券:大人700円、中高校生500円、小学生300円
国宝殿(宝物館)拝観料:大人500円、中高校生300円、小学生100円
国宝殿拝観料と巡拝料のセット価格:大人1,200円、中高校生800円、小学生セット料金なし
アクセス
滋賀県大津市坂本本町4220
- 京都駅または京阪三条駅、京阪出町柳駅から比叡山延暦寺直通バスで延暦寺バスセンター下車
- JR湖西線比叡山坂本駅または京阪石山坂本線坂本駅からバスか徒歩でケーブル坂本駅、または山頂駅下車、徒歩7分
- 駐車場:あり(無料)
見ごろ
10月中旬~11月下旬
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全長7kmの大江山連峰は、鬼退治の伝説で知られている山です。
鬼ヶ城に茨木童子、大江山に酒呑童子(しゅてんどうじ)が住んでいたといわれています。大江山連峰では、森林浴を満喫したハイキングがてら紅葉狩りをすることができますよ。イロハモミジを始めとして美しい紅葉を見ることはできます。ぜひ見ていただきたい紅葉の景色は新童士橋という二瀬川渓流に架かるつり橋から見える景色です。
大江山の8合目にある鬼嶽稲荷神社では、10月下旬から11月の早朝に、気象条件があえばご来光と共に雲海も見ることができます。
アクセス
福知山市大江町佛性寺
- 京都丹後鉄道宮福線大江駅から市営バス(大江山の家線)で約20分、大江山の家バス停下車(山頂までは徒歩で約1時間30分)
- 無料駐車場あり
見ごろ
10月中旬~11月下旬
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境内には天橋立が一望できるパノラマ展望台があり、眼下に紅葉を眺めることができます。天橋立は一年を通してその美しさで知られることから、訪れる人が後を絶ちません。また、成相寺は西国三十三ヶ所の二十八番札所ともなっています。
五重塔付近にある弁天山展望台からは、紅葉に囲まれた五重塔を撮影することができます。京都ならではの歴史的建造物に暖色の葉が映え大変美しい景色となっています。
時間があれば、天橋立を自転車でサイクリングして、対岸側の展望台から眺めてみるのもいいかもしれません。
開館時間:8時~16時30分
入場料:大人500円、中高校生200円、小学生以下無料
アクセス
宮津市成相寺339
- 京都丹後鉄道宮豊線天橋立駅下車、汽船で一の宮下船、徒歩5分、ケーブル、またはリフトに乗り換え傘松公園下車、登山バスに乗り換え成相寺バス停下車(天橋立駅から約50分)
- 駐車場:自家用車50台無料
見ごろ
10月中旬~11月中旬
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標高500メートルの高原にある、長さ4キロメートルの渓谷です。自然豊かでその景色は一年を通して魅力的なため、キャンプにハイキングと、紅葉以外の季節も訪れる人で賑わっています。
元々の自然の美しさに、赤や黄色の美しい紅葉が映え、写真に収めたくなる景色が沢山あります。そのため、インスタ映えすると近年更に人気を集めています。
12の景勝地「るり渓十二勝」からなり、人工の湖・通天湖ではボートで釣りをしながら、紅葉鑑賞することもできますよ。
特に、絹の縫い取りをしたような紅葉を眺めることのできる錦繍巖(きんしゅうがん)が、紅葉スポットとして知られています。
すぐ近くに、宿泊施設も併設された「るり渓温泉」があり日帰りで温泉を楽しむこともできます。マイナスイオンに包まれながら1日たっぷり過ごすのも良いかもしれません。
アクセス
南丹市園部町大河内
- JR園部駅から南丹市営バス「八田」乗り換え「るり渓」下車
見ごろ
10月下旬~11月下旬
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豊臣秀吉の妻であるねねによって建立されたお寺で、秀吉の菩薩を弔っています。豊臣秀吉は天下統一を目指したとして安土桃山時代に織田信長と共に有名ですが、ねねが秀吉に嫁いだころは貧しかったと言います。そんな頃から秀吉を支え続けたねねは、秀吉が亡くなった後このお寺を建てて、毎日秀吉の菩薩に祈りを捧げたそうです。ねねの思いが詰まったこのお寺は、大変魅力的で一年を通して多くの観光客が訪れています。
高台寺は紅葉名所として大変有名で、紅葉の期間中、夜のライトアップも行われており、昼夜通して訪れる人が多いスポットです。例年ライトアップは10月中旬頃から行われているのも嬉しいポイントです。昼の高台寺も魅力的ですが、今回は夜の高台寺をご紹介します。
夜の高台寺で有名な景色が二つあり、一つは臥龍廊およばれる廊下と紅葉が夜の池に反射した景色で、えも言えぬ雰囲気があり、思わず息をのんでしまいます。もう一つは逆さ紅葉と呼ばれるもので、池のふちに並ぶ紅葉と池に反射した紅葉が二重奏を奏でた圧巻の景色です。
夜の高台寺のライトアップの魅力は他にもあります。白砂に移るプロジェクションマッピングで、日本の和の庭園と現代の科学技術の融合は見事としか言いようがありません。
近くには圓徳院というねねが北政所として終焉を迎えた場所があります。こちらの南庭、北庭はそれぞれ違った美しさを持っていることで有名ですので、一緒に訪れるのもおすすめです。
開館時間:9時~17時30分(受付は17時まで)
ライトアップの場合は日没後22時まで(受付は21時30分まで)
入場料 志納:250円~600円
アクセス
京都市東山区高台寺下河原町526番地
- バス停「東山安井」下車 徒歩5分
- 駐車場:約100台 有料
ライトアップ
10月中旬~12月上旬
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まとめ
今回ご紹介したスポットですが、ご紹介したスポットによってはこの場所ははじめて聞いた、という方も多いのではないでしょうか。
京都の方にとっては良く知られているスポットでも、観光で訪れる方にとっては、意外と知らない場所も多いはず。
定番の紅葉スポットを訪れることも思い出になりますが、たまには京都の新紅葉スポットを発掘するのも面白いかもしれません。
特に、有名な紅葉スポットはあらかた回ってしまった京都の紅葉リピーターの方に、今回ご紹介したスポットをおすすめしたいと思います。ぜひ、10月末の京都に出かけて、新たな紅葉の素晴らしさを発見してみてくださいね。