京都の紅葉スポットは、有名どころだけでもたくさんの数になります。午前と午後で異なるエリアを訪れるのなら、二つのエリアを効率的に繋ぐにはどうするかなど、回り方の工夫も必要になってきます。行き当たりばったりだと、移動だけで時間の大半を費やすといったことにもなりかねません。
秋の京都、紅葉が見映えを増す頃、混雑に煩わされないようにするにはどうすればいいのでしょうか。有名な観光スポットを含んだエリアでの立ち回り方については、別の記事でもご紹介しました。今回は、複数のエリアの間を移動することを念頭におき、エリア間の回り方、端的に言えば交通手段をめぐるあれこれについてお話したいと思います。
というのは、十分な下調べもなく繁忙期の京都にマイカーでやってきたことによって、自由になるはずだった時間の3分の2ぐらいはハンドルを握っていたとかの話も耳にするからです。
繁忙期の京都、秋でいうなら、11月下旬の週末などならマイカーは原則NGだということは、少し調べると情報が出てくる話です。そうした情報を入れずに、車の中で何時間もイライラしたり、有名どころのすぐ近くで駐車場を探してウロウロしたり・・・・・・挙げ句、開口一番「京都って、なんと酷い街だ!」
他の記事でも触れたように、1つのエリアに限るのなら、最高に混み合う危険性がある場所・条件次第では混み合いかねない場所・混雑することが考えづらい場所を、あれこれ考えながら組み合わせるのが理想です。
一概には言えませんが、組み合わせる数でいえば2〜4箇所ぐらい、所要時間という見方をするなら3〜4時間ぐらいでしょう。仮に一つのエリアでこうした立ち回り方をするとすれば、それは午前の行動・午後からの行動という捉え方にもなってきます。
そこでもうワンステップ進めた考え方になってきます。午前と午後で異なるエリアをハシゴするとして、エリア間の移動はどうしようというお話です。
これもまた、一概には言いづらい要素はたくさん含みますが、おおよその方向性が固まるぐらいのルールを提示するなら、次のような形になります。
・マイカーNG:交通渋滞が観光客を悩ませる要因の一つなのだとすれば、ご自身でその要因になる必要はありません。どうしてもマイカーで来なければならない場合もあるでしょうが、できる限りは避けたいものです。
・市バスNG:NGは言い過ぎだとしても、延着やすし詰めの危険がある以上、これもまた避ける方向で努力して、地下鉄や私鉄などの鉄道便に避難するのが賢明です。
・エリアの選択は鉄道で連絡可能なところを優先:理想的な移動は電車と若干の徒歩で完結するパターンなので、その条件を満たすエリア選択にしてみてはいかがでしょう。
・移動距離が短くなる選択を:最後は言わずもがなです。根本的に移動距離が短いに越したことはありません。
以上を基本的なルールとして掲げておきますが、別枠的な注意事項として、タクシーについても触れておきます。
タクシー利用となると割高感が付いてきますし、マイカーNGを宣言しているからには、タクシーも避けるべしとしてしまいそうです。しかし、あながちそうとばかりは言えません。
3〜4人ぐらいのグループで短い距離を移動するのなら、タクシー利用はアリです。公共交通機関の乗車賃×人数分と極端に差が出てくるわけでもありませんし、余分に支払うぶんについては土地鑑の少なさを補ってもらった対価という捉え方にもなります。
ケースバイケースの判断だとしても、一応は持っておきたい選択肢です。
抽象的な物言いを重ねてきましたが、具体的なエリア名も出していきます。
まずは京都を代表する観光エリアの清水寺周辺と嵐山周辺を繋ぐというパターンです。清水寺周辺も嵐山周辺も非常に人気の高いエリアですのでサンプルには都合いいのですが、結論から言いますと、この二つを繋ぐのは最もマズい組み合わせです。
というのは、移動距離が長いだけでなく、一回の乗降で片付けられる鉄道の路線がないからです。嵐山周辺にアクセスするには阪急を推奨しますが、清水寺周辺から最寄りの阪急の駅となると河原町駅ですし、それなら若干の徒歩とは言えなくなります。
したがって清水寺周辺と嵐山周辺を対象にするのであれば、その二つの組み合わせではない、別のパターンを考えた方が望ましいということになるわけです。
例えば、午前中に清水寺周辺で何箇所かの観光をしたのなら、休憩を兼ねた昼食のあと、午後からの行動として東福寺周辺エリアに移動するとか。これなら京阪電車の清水五条駅から東福寺駅まで乗るだけで完結します。
あるいは嵐山周辺を優先するのなら、午前中に二尊院など渡月橋から近いエリアを廻っておき、午後からは大覚寺など北嵯峨方面に足を伸ばすといったパターンが現実的なのではないでしょうか。