京都永観堂が誇る魅力とは

永観堂とは、京都市東山区にある禅林寺の事になります。永観堂とは、禅林寺の通称と言われています。京都の中でも有名な観光地である「哲学の道」の出発点付近に位置しているお寺です。秋の季節に永観堂で見られる絶景は、言葉を失う程とも言えます。紅葉の歴史を見ていくと、その昔平安時代の紅葉鑑賞とは、自然の木々が作り出す景色を見る物でした。しかし、藤原関雄はこれを庭園で見ていたとされています。その庭園こそが永観堂になります。さて、永観堂の魅力や歴史を更に深く掘り下げていくとしましょう。

ここからは、永観堂の歴史を紐解いていくとしましょう。禅林寺が建てられたのは、平安時代に遡ります。空海の弟子である僧都・真紹藤原関雄の山荘を買い取り、真言宗の道場を始めたのが始まりと言えます。鎌倉時代から室町時代かけては源頼朝の力添えにより寺院はとても栄えます。しかし応仁の乱にて、その姿は変わり果ててしまいます。その復興は、江戸時代までかかったと言われています。江戸時代の終わりには病院のような役割を担っていましたが、明治時代になると、寺院としての役割に戻りました。さて、なぜ永観堂と呼ばれるようになったかと言うと、禅林寺の大きな発展に貢献したのが永観律師になります。永観律師は、境内に無料で貧しい人の病気を治療する施設(施療院)を建てるなど、困っている人々の為に慈善事業を行ってきました。永観律師を慕う人々が「永観堂」と呼んだのがこの名の由来と言われています。

永観堂のご本尊は、みかえり阿弥陀

ご本尊は秘仏ではない為、どの季節でも見る事が出来ます。ご本尊の特徴としては、阿弥陀像は頭を左に向いている姿になります。このお姿はかなり珍しいと言え、みかえり阿弥陀とも呼ばれています。 みかえり阿弥陀の理由は、1082年2月15日の明け方の出来事が深く関係していると言い伝えられています。この日、阿弥陀像の周りを永観が修行の一環でぐるぐると歩いていました。その時、歩いている自分の前に阿弥陀様が現れ、修行の先導となっていたのです。阿弥陀様はふと立ち止まり、「永観、遅し」と言ったと言われています。この永観律師に向けて言われた姿を写したのが、今のみかえり阿弥陀像になります。現在でも拝観の際に向かって右側から本尊を見る事で、当時の様子を感じる事も出来ます。

永観堂が誇る紅葉の絶景とは

モミジの永観堂」とも呼ばれる程、紅葉の絶景が見られます。京都の紅葉ランキング1位とも言われる程の美しさです。この美しさは「古今和歌集」でも取り上げられ1000年以上に渡り、その美しい景色で人々の心を魅了してきました。永観堂の紅葉の見頃は、例年11月20日前後と言われています。葉の色づき始めは、10月下旬で11月に入ると赤や黄色に色づいた葉が絶景を作り出します。また紅葉のシーズンは、放生池の手前のお茶処で、お団子やぜんざいを食べながら、ゆったりと紅葉を楽しむ事も出来ます。

永観堂の七不思議のひとつ「臥龍廊」とは

出典:京都・永観堂のおもてなし!エレベーターと臥龍廊の曲線美! | 京都府 | LINEトラベルjp 旅行ガイド
永観堂の七不思議のひとつと言えるのが、臥龍廊です。臥龍廊は、開山堂へ続く階段廊下になります。山の斜面に作られ、龍が体をうねらせているかのような形になっています。その中を歩くと、龍のお腹の中を歩いているような感覚になると言われています。なかなか感じた事がないような感覚に陥るでしょう。高台寺にも同じ様な臥龍廊がありますが、そちらは直線的な物になります。この回廊の凄い所は、釘を使わずに組木だけで造られている所です。永観堂の七不思議は、抜け雀や悲田梅、火除けの阿弥陀如来、三鈷の松、木魚蛙、岩垣もみじ、などなどぜひ訪れた際には実際に自分の目で確かめてみるのもまた面白い旅になるでしょう。 [hr][/hr]

永観堂へのアクセス方法

永観堂付近の道路は、春や秋の季節になると渋滞が起きやすいと言えます。おすすめとしては、電車や地下鉄で行く事をおすすめします。乗り換えはあるものの、渋滞などがない為スムーズに目的地まで行く事が出来ます。京都駅より地下鉄烏丸線の国際会館方面に乗ります。「烏丸御池」にて下車し、地下鉄東西線六地蔵方面行き乗り換えます。そして「蹴上」下車しましょう。そこから徒歩15分程で到着します。京都駅から永観堂までの所要時間は、40分程になります。 [hr][/hr]

永観堂の詳細

■住所 ■拝観時間 午前9時~午後5時 拝観受付は午前4時まで ■拝観料 一般600円 ■駐車場 駐車場はありません。岡崎公園の有料駐車場を利用するように推奨されています。 [hr][/hr]

まとめ あなたも紅葉の季節に、ぜひ美しい景色を眺めて、のんびりと休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。せっかく訪れるのであれば、永観堂の七不思議もぜひその目でご覧になって下さい。