八方塞がり除けにご利益のある「九頭竜大社」

比叡山のふもと、高野川流域の自然豊かな京都・八瀬エリア。叡山本線の終着駅「八瀬比叡山口(やせひえいざんぐち)」から歩いて15分ほどの山間にある「九頭竜大社(くずりゅうたいしゃ)」は、昭和29年(1954)に大西正治朗を開祖として発祥された霊験あらたかな神社です。

霊感の強い大西正治朗の夢枕に九頭竜弁財天大神(くずりゅうべんざいてんおおがみ)が立ち、「これから無限に人々を救い、奇蹟を持って幸せに導くべし」とのご信託を授けたことが起源。九頭竜弁財天大神をご祭神に祀る、小さな祠(ほこら)から始まったと記録されています。


さまざまな竜神の中でも別格の存在とされる「九頭竜」。九頭竜弁財天大神は、九頭龍の圧倒的な力を持つ一方で慈悲深く、参拝者の心のあざを取り除き、幸せに導いてくださる女神様と信仰されています。こちらのおみくじには、九頭竜弁財天大神のひとことが添えられているのも特徴です。

物事がうまくいかないときは「八方塞がり除け」祈願を

そんな九頭竜大社ならではのご利益が「八方塞がり除け」です。これは9年に1度、十の位と一の位を足して10になる歳(19歳や28歳など)を「八方塞がりの年」とし、数えで八方塞がりの年を迎える人はもちろん、物事がうまくいかないときなどにもお参りすることでご加護があるとされています。

本殿のまわりを9回まわる独自の参拝「お千度」とは?

また、本殿のまわりを9回まわる独自の参拝方法「お千度 でも知られる「九頭竜大社」。 1周するたびに棒を1本ずつ「お千度棒納所」の中へ戻し、9本すべて戻し終わると願いごとが成就するといわれています。



まずは、手水舎で手と口を清めましょう。

次に社務所でロウソクと線香を求め、所定の場所へ供えます。



続いて、本殿の脇の「お千度棒納所」にある竹の棒を9本手に取って持ち、本殿正面から初代御神木、御発祥の石碑、現在の御神木などと、本殿のまわりを時計回りに巡拝します。 本殿のまわりを1周するごとに、手に持っているお千度棒を1本ずつ「お千度棒納所」に返却。これを9回繰り返して最後に賽銭箱の前で参拝することで、願いが成就するといわれています。

巡拝後は、御霊水をいただきましょう。9回まわる余裕のない人は1回だけ巡拝するか本殿の正面だけ参拝することもできるそうなので、自分のペースでお参りしてみてくださいね。

巳年に出現した蛇は九頭竜弁財天大神の使い!?

2013年の巳年、初代御神木の近くにある石に真っ白な蛇が出現。この蛇は九頭竜弁財天大神の使いではないかと話題になったそうです。それによってこの石は蛇石として鎮座し、金運や福徳、人望などのパワーを持つとされています。

境内には九頭竜大社の守り神を祀る「帝釈天社」も

階段脇には「身代わり地蔵尊」「大日如来」「延命地蔵尊」「子安地蔵尊」が祀られています。

また、境内には「帝釈天社」の鳥居も見えます。昭和45年(1970)に降臨されたといわれる九頭竜大社の守り神で、境内の神域を守るとともに災厄を消し去り、家庭円満へと導いてくださるとか。余裕があれば石段を3分ほど上って参拝してみてはいかがでしょうか。

市内中心部から離れた山間にたたずむパワースポット

1200年を超える歴史を持つ京都の中で、昭和初期に発祥した新しい「九頭竜大社」。先行きが見えず八方塞がりである今、まさにパワーを授かりたい場所といえるでしょう。八方塞がり除けのほか、福徳授けや開運、厄除け、生業繁昌などにもご利益があるとされています。

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九頭竜大社(くずりゅうたいしゃ)
●京都府京都市左京区八瀬近衛町681 ●京都バス停九頭竜弁天前から徒歩1分