京都の有名観光地と言えば、誰しもが口を揃えて「清水寺」と言われるほどの知名度の高さになります。歴史も深い清水寺には、自然も多く残っています。紅葉はもちろん美しいのですが、ぜひご覧になって頂きたいのが「桜」が咲き誇る清水寺になります。清水寺の桜の魅力について詳しくみていきましょう。
京都の清水寺でしか見られない…桜が作り出す魅力的な景色は?
清水の舞台で有名な清水寺では、雲海のように広がる桜を、清水の舞台から見下ろすことが出来ます。また、奥の院から本堂を見てみると、桜に包まれた清水の絶景を見ることが出来ます。あれだけの大きな建物と桜が作り出す景色は、「壮大な美しさ」と誰しもが納得できるものになっています。
清水寺の桜は、ソメイヨシノとヤマザクラが合わせて約1500本咲き誇ります。こちらの桜の見頃は、3月下旬 ~ 4月上旬になります。
世界に誇る観光名所として1200年以上もの歴史を持つ清水寺。僧侶延鎮上人が清水寺の歴史のきっかけになったと言われています。奈良時代末期778年、夢の中で「木津川の北流に清泉を求めて行け」とのお告げを受けたことで、山へ入ったと言われています。この山こそが今の清水寺が建つ音羽山にあたります。延鎮上人は、山麓の滝に違いないと、住み始めるようになりました。そこで偶然に出会った修行僧行叡居士の言葉により、運命は変わってきます。この修行僧行叡居士に「観音霊地を守護するよう」に言われ土地を守り始め、その後780年に、坂上田村麻呂が鹿を狩る為に山へ入り、延鎮上人に会います。そこで延鎮上人より「殺生はいけません」と教えられた坂上田村麻呂は、感銘を受けました。それがきっかけで建てられたのが、現在の清水寺になります。平安遷都以前に建てられた貴重な歴史的建造物になります。ユネスコ世界文化遺産にも登録されており、世界中から清水寺の素晴らしさを見に来る人が絶えず、今は日本が誇る有名な観光地へとなりました。
清水寺のライトアップは、清水寺だけをライトアップするのではなく、東山全体を光で包むことで、京都の新たな風物詩を生み出しました。このライトアップには、「灯り」というテーマが名付けられ、京都全体を活性化するための意味合いもあります。この京都全体の活性化を「京都・花灯路」と呼ぶようになり、京都のあちらこちらの寺社の周辺の路地の闇夜を「灯り」がともされるようになりました。この幻想的な雰囲気を作ることで、より多くの観光客の方が美しい京都の姿を見たいと思える場所に変えていったのです。この活性化を更に盛り上げようと始まったのが、清水寺を始めとする寺院での「夜の特別拝観」になるのです。平成15年3月から東山地区を中心に行われ、平成17年12月からは嵯峨・嵐山地域でもこちらの取り組みが行われるようになりました。
清水寺のライトアップは、春(桜時期)と夏(お盆)と秋(紅葉時期)の計3回になります。ここでぜひ見て頂きたいのが、清水寺独自の演出として、京都全体に光を届けるような美しいビーム光線になります。このビーム光線は、当初は青い光線一色でした。今では、ビーム光線でメッセージを訴えたい団体などとのコラボレーションにより青色以外の光も照射されることがあります。このようにライトアップの裏側には、京都の方のさまざまな気持ちがあることを知りながら、鑑賞して頂くと景色の見方も変わってくると思います。
■2024年の清水寺の春のライトアップ詳細
・日にち
期間:2024年3月23日(土)~31日(日)
時間:18:00~21:00(受付終了)
料金:大人400円、他
清水寺のライトアップはとにかく混雑を避けることが出来ません。ライトアップの入場チケットを購入する際は、2か所のチケット売り場のうち、茶わん坂側清水寺出入り口のチケット売り場がおすすめになります。こちらの売り場も17時にはすでに行列ができていて待ち時間があります。しかし、もう1か所のチケット売り場よりは、スムーズに入場となるため、待ち時間は1時間ほどで境内に入ることが出来ます。
清水寺は歴史が古い分、そこで作り出される景色はとても風情があります。そしてこれだけの大きさを誇る歴史的建造物と桜が織りなす景色は、ぜひ1度は足を運びあなたの目で感動を味わっていただきたいものです。
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