晴明神社は、多くの人が1度は耳にした事がある安倍晴明が祀られている神社になります。この神社は、厄除けでも有名です。晴明公が有名になったのは、野村萬斎氏が演じた映画の「陰陽師」がきっかけではないでしょうか。そして最近では、2015年から2017年の間にも多くの人に知られる事となりました。フィギュアスケートの羽生結弦選手が演じるプログラム「SEIMEI」によって、更にその名を日本中から世界へと広がっていきました。実際に多くの芸能人・著名人が参拝され、色々な願いを込めた絵馬を見る事が出来ます。京都の名所になりつつある晴明神社の魅力や歴史についてみていきましょう。
「晴明神社」の歴史と魅力
晴明神社は、京都市上京区京都市晴明町に位置し、平安時代の有名な陰陽師であった安倍晴明が祀られています。一条戻橋のたもとにあった安倍晴明の屋敷跡に鎮座していると言われています。1005年に安倍晴明が亡くなった際、当時の天皇であった一条天皇が、安倍清明の遺業を称えて作ったとされています。これが晴明神社の始まりと言えます。1007年に安倍晴明の屋敷跡に創建したと言い伝えられています。建てられた当初の清明神社の境内はとても広大な面積を誇っていました。その広さは、東は堀川通り・西は黒門通り・北は元誓願寺通り・南は中立売通りまで続いていたと言われています。
しかし、応仁の乱をはじめとする戦火や豊臣秀吉が行った都市整備などにより、規模は少しずつ縮小してしまいます。それに伴い清明神社の社殿も荒れ果ててしまいました。幕末以降になると、清明神社の氏子らが中心となり社殿や境内の整備が行われ、威厳ある元の姿へと戻ることが出来ました。1950年には堀川通に面するように境内社地が拡張されたと言われています。平成になると、「陰陽師・安倍清明」は、小説や映画などで注目を浴び多くの参拝者が訪れる場所になりました。2005年には、祭神である安倍清明の没後1000年となり、安倍晴明千年祭が盛大開催されました。
「晴明神社」の晴明井から涌き出る吉祥の水
二の鳥居を入って直ぐ右側の手水舎の右奥に、晴明井があります。晴明公が念じて涌いた井戸だそうで、今も湧き出して流れ出る吉祥の水は飲めるそうです。病気回復の御利益があるとされているとか。とても有り難いですね。
「晴明神社」来たら厄除桃を撫でよう
本殿の右側、ご神木の手前に大きな桃が鎮座しています。古来、桃は厄除けの果物として古事記や日本書紀にも描かれており、陰陽道でも大切にされています。京都で晴明神社へ来たのなら、本殿ご参拝に際して、こちらの「厄除桃」も撫でましょう。きっと邪念も消えて清々しく帰れます。
「SEIMEI」の演目にて世界で輝いた、羽生結弦さんの絵馬
晴明神社の二の鳥居をくぐって左手に絵馬の授与所がありますが、そこに、羽生結弦さんの絵馬を見る事が出来ます。2015年と2017年の2度も、わざわざ此処、京都まで来られて願いを絵馬に書かれています。初めに、「ケガなく、最後まで自分らしく・・・」願われて、そして再訪された17年には「思い描く演技ができますように、」更に続けて、「そして、私の演技をきっかけで、皆さんに幸せがおとずれますように。」と、応援されているファンのみならず、見られてる方々にまで思い遣り、願いを込めらえているのです。本当に、なんて素晴らしい方なんでしょう。日本が誇る、世界の宝ですよね。改めまして、オリンピックの、スケート演技の偉業、おめでとうございます。その絵馬を京都で、晴明神社で、目の前に拝見できること、これも此処、京都まで来る価値を感じてしまいます。
もちろん、ここを訪れ願いを込められたのは羽生結弦さんだけでは有りません。多くの著名人・芸能人も多く並んでいます。各々、心温まるお願い、言葉をみるにつけ、日本人ってほんと素晴らしいなと心が清々しくなる気持ちになることでしょう。
「晴明神社」で頂くことが出来る御朱印の特徴は
晴明神社の御朱印は、二の鳥居をくぐった左側に授与所があり、そちらでいただけます。こちらの御朱印はスタンプで、黒色が京一條戻橋と晴明社と日付になります。赤色は晴明桔梗(五芒星)と晴明神社です。墨書きは、以前はあった様ですが、今はないそうです。ちなみに、「晴明社」の文字は、土御門晴雄卿が安政元年に揮毫された、神社に奉納されたものを版に起こした物になります。晴明神社では、オリジナルの御朱印帳も手に入れる事が出来ます。デザインは、晴明神社のシンボルとも言える晴明桔梗(五芒星)の図柄が入っており、表紙が西陣織で豪華です。旅の思い出にお求めになられてみてはいかがでしょうか。
「晴明神社」の占いとは
晴明神社では人生相談をする事が出来るようです。受付時間は、平日のみで午前9時~午後4時までとなります。朝は、午前8時頃から控室で並んで待つ事が出来るようです。平日でも人生相談を行っていない場合があるので、事前に確認してから伺うようにしましょう。受付方法としては、予約は出来ない為並んだ順にみてもらえます。料金は、3千円~5千円程度ですが相談内容により異なるようです。所要時間は、相談自体が15~20分程度になります。予約が出来ない為、2~3時間程待つ事もありますので、時間に余裕を持って伺う様にしましょう。人生相談は宮司さんが、生年月日を元に応じてくださいます。生年月日をみて、「人生一代之運命鑑定書」を完成させて下さいます。こちらの「人生一代之運命鑑定書」は頂く事が出来ます。人生相談を次回する時にこちらを持参するとスムーズに相談が出来ます。
「晴明神社」へのアクセス方法
晴明神社は、御所西の堀川通りに面してあります。最寄駅は地下鉄「今出川」駅です。京都御所や護王神社、白峯神宮などを一緒に散策されてもよいですし、お急ぎの方におすすめなのは、JR京都駅から市バスの西賀茂車庫前行に乗り、一条戻り橋晴明神社前で下車すると目の前が晴明神社になります。京都に来た際は、ぜひ晴明神社を訪れてみてはいかがでしょうか。
「晴明神社」の周辺おススメ、京都のおもたせをご紹介
晴明神社のある御所西の場所には、京都でも古くからの町屋も多く残り、老舗が多いことでも著名です。北の方には西陣会館も有りますし、茶道の楽家の茶碗をみれる展示館もあったりします。その中でも、せっかく京都へお越しの際に、お土産としておススメなのが京都発祥の白味噌や、昔ながらの素材とてづくりの和菓子はいかがでしょうか。
本田味噌 京の都は、やっぱり「白味噌」
亀屋博永 わらび粉と和三盆、こだわりの本わらび餅
少し南へ下がった住宅街の中にぽつんとたつ、京都の和菓子屋さん「亀屋博永」。本当に小さな地元の方に愛されるお店とご主人です。ただ、マツコの番組で京都で最も美味しいわらび餅と紹介された為に、町の和菓子屋さんに多くの訪問客が並んでいましたが、ようやく落ち着いて、又、頂ける様になりました。本わらび粉に、和三盆と、素材と作りにこだわり、丁寧で素朴な風味は、はんなりと和菓子の良さが伝わります。
「晴明神社」の周辺おススメ観光スポットをご紹介
晴明神社南隣は、コインパーキングですし、一条戻橋のバス停の目の前でもある「晴明神社」です。こちらから少し散歩がてら足を延ばすと徒歩でも15-20分くらいで、北野天満宮へ行けます。お隣の上七軒も風情がありますし、そして北野さんの南から、「嵐電」の始発駅「北野白梅町」が5分程にあります。教科書にも有る竜安寺や、陰陽の庭もあり垂れ桜で著名な妙心寺、そして御室仁和寺と、まさにレトロな嵐電で巡る京の名跡が続きます。帷子ノ辻までの嵐電名物「桜のトンネル」も魅力的ですし、終点・嵐山へも足を延ばせるのです。京都半日・1日観光に、もってこいのコースですね。しかも、とても通なコースと言えます。
北野天満宮、御土居のもみじ宛に、梅苑に、上七軒の北野をどりと、盛り沢山
菅原道真公を御祭神として祀る12000社の天満宮の総本社で「北野の天神さま」として親しまれてきました。学問・至誠・文化芸能の神様とし崇敬されています。京都最古の花街、上七軒の歌舞練場も近く、北野をどりや舞妓さんと会えるビアガーデンは風物詩です。上七軒には京都ならではの、おうどん屋さんや茶店、料亭、やきもち屋さんが有名、ちょっと一息出来ます。秋には御土居の史跡でもある「もみじ宛」は優雅極まる京都。紅葉の絶景地で、春先には梅の甘い香りが漂う京都で屈指の梅園も見所のひとつ。是非、おススメの京都の名跡です。
「嵐電」 北野さんから嵐山を繋ぐ路面電車
北野天満宮の南から、北野白梅町駅から帷子ノ辻まで3.8kmの路面電車です。そこで、嵐山と四条大宮を繋ぐ嵐山本線とつながります。多くの観光客はもちろんのこと、京都市民の大切な移動手段となっています。ちょうど、「晴明神社」から、歩いて20分、北野さんを漫喫してから「嵐電」で更に京都を堪能されるのはいかがでしょうか。嵐電沿いには5つの世界遺産を含む多くの観光名所が連なっています。妙心寺、竜安寺、仁和寺などへ足を運ばれるのも良いし、春ならば、桜のトンネルを通ると、それは幻想的な光景です。
世界遺産の仁和寺 御室桜と紅葉、五重塔に金堂と、圧巻の景色
仁和寺は、仁和4年(888年)に宇多天皇によって建立された寺院で世界遺産に登録されており、広大な境内には魅力的な絶景の宝庫と言えます。春の御室桜は遅咲きで長く楽しめるし、紅葉彩る五重塔はまさに絶景と言えます。皇室ゆかりの茶室や御殿は雅そのもので、なんと最近、その文化に触れる機会を得て特別な宿泊体験も限定ながら、味わえる様になりました。
陰陽の庭を見に行きませんか。妙心寺退蔵院
嵐電にのって、10分ほどで着く、妙心寺。臨済宗の禅寺で大本山たる妙心寺は広大な境内に多くの塔頭が並びます。その中でも退蔵院は山内屈指の古刹です。
日本最古の水墨画「瓢鮎図」を所蔵しており、枯山水庭園の方丈と池泉回遊式庭園「余香苑」には、陰陽の庭が2つ対に並び、その中に垂れ桜の名木が庭園を覆います。
紅葉も美しく、一年を通じて、多くの花や樹木が愛でる事が出来ます。