京都の紅葉を見るなら鹿苑寺(金閣寺)。京都の名所だからこそ、やはり整理しておきたい金閣寺のあれこれ。

【更新:11月12日現在 紅葉の状態:色付き始め】

金閣寺こと鹿苑寺についてのお話です。京都といえばここというくらい有名スポットだからこそ、事前に抑えておきたいことはたくさんあります。混雑時の立ち回り方から始まって、境内でオタオタしないための情報整理等々、それと少しばかりの小ネタと。ともあれ、金閣寺のお話のスタートです。

住所:〒603-8361 京都府京都市北区金閣寺町1
電話番号:075-461-0013
営業時間:9:00~17:00
年中無休:(特別拝観時は時間が異なることもあります。)
アクセス:公共交通機関を利用
●JR「京都駅」から市バス101系統もしくは205系統で「金閣寺道」下車して徒歩すぐ
●京都市営地下鉄烏丸線「北大路駅(北大路バスターミナル)」から市バス204系統もしくは205系統で「金閣寺道」下車して徒歩すぐ
●京阪電鉄「祇園四条駅」・阪急電鉄「河原町駅」から市バス59系統で「金閣寺道」下車して徒歩すぐ
料金:大人(高校生以上) 400円、小・中学生 300円(特別拝観時は料金が異なることもあります。)
詳しい情報は鹿苑寺事務局(075-461-0013)または金閣寺ホームページにてご確認ください。

金閣寺はどういうお寺なのか?

京都北山鹿苑寺、いわずと知れた金閣寺です。かつて西園寺家の山荘があった場所で、足利義満が譲り受けて北山第を営む、そして義満の死後に臨済宗相国寺派の仏寺・鹿苑寺に改められ云々・・・・・・とは、金閣寺に関する説明で繰り返し紹介される内容です。

また通称の金閣寺という名前も、境内の鏡湖池畔に立つ金色の舎利殿「金閣」に由来するものであり、この金閣は昭和25年の放火(三島由紀夫の小説「金閣寺」の題材となった事件)による焼失と5年後の再建を経て、昭和62年には金箔の貼り替えを含む大修復が行われ云々というのも、よく知られたところでしょう。

ちなみに金閣寺は、平成6年(1994年)にユネスコの世界遺産にも登録されました。

落ち着いて拝観するのなら開門一番

上の内容に対して言い添えるのであれば山号の「北山」が「きたやま」ではなくて「ほくざん」と読むことぐらいでしょうか。というのはともかくとして、数多い京都の観光物件の中でも一二を争う知名度なのが、この金閣寺こと鹿苑寺です。そして、その知名度の高さを反映するように、季節を問わず観光客でごった返していることでも有名な場所です。

拝観では、受付を済ませた後に垣根が目隠しとなった路地を抜けて鏡湖池の畔に飛び出すことになるので、初めての人の中には、眼前にいきなり現れる舎利殿金閣の圧倒的な存在感に声を挙げる人も少なくありません。

秋であれば、背後の衣笠山がほどよく色づいてくる11月中旬あたりなら、バランスよく秋色の漂う写真となることでしょう。もちろん、混雑はつきものですので、きれいな写真を撮るためには、ここでもやはり開門一番を狙うぐらいの努力が必要です。

舎利殿金閣だけが見どころではありません

もっとも鏡湖池畔の金閣には拘らないという超然さで臨むのなら、別な目の付け所も浮かび上がってきます。たとえば、表通りから鹿苑寺の敷地に入る地点にある黒門を過ぎると、受付までの間ですでに多くの植栽がなされていますので、そこでの秋色を狙うというのも一興なら、高台の上にある夕佳亭の紅葉に照準を合わせるのもアリでしょう

一般的な傾向でいえば、多くの観光客は鏡湖池の周りで滞留することはあっても、他のエリアは淡泊に通り過ぎてしまいます。そのため、夕佳亭まわりやそこから眺めおろす舎利殿なども、一風変わった切り口になってくれます

また、金閣寺にある舎利殿(金閣)は、建物の内外に金箔が貼られた3層からなる楼閣建築であり、釈迦の骨(仏舎利)を収めるための建物です。

この舎利殿(金閣)は、下層からいって寝殿造り・武家造り・禅宗仏殿造りと、各層ごとに異なった建築様式が施されていて、それぞれの調和が見事です。

ちなみに金箔が貼られているのは、2層・3層部分です。初層の法水院、二層目の潮音洞は、どちらも和様の住宅風になっていて、 三層目の究竟頂は禅宗様の仏堂風になっています。また、黒門や総門、鐘楼と紅葉の共演、舎利殿と鏡湖池と紅葉のコラボレーションや、逆さ金閣、、、他にもまだまだ。

鳳凰像、巌下水、安民沢と白蛇塚、夕佳亭、見返り金閣など、金閣寺には見どころが満載です。訪れた際には見どころを余すことなく堪能してきてくださいね。

金閣寺の混雑具合は?

さて、金閣寺を訪れるのに、もちろん混雑を念頭におくべきですが、清水寺など京都駅に近く京阪電車駅やバス停からの徒歩も多く混雑するのと違って、全国からの大型観光バスが着く時間をずらせば、比較的落ち着いて散策出来ます。

秋晴れの空、紅葉がよく映える陽射しとなると、快晴の日の昼下がりといった、混雑がもっとも激しくなる条件下ですね。観光客の出足が十分に揃っていない開門一番を狙うか、他所より少ない混雑を気にせず、最も美しい条件下の金閣を狙うか、訪れる側の考え方次第です。

金閣寺の紅葉

観光スポットとしては言わずと知れた有名スポットである金閣寺ですが、実は京都の紅葉スポットとしてはそれほど有名ではないのです。おそらくですが、金閣の周辺には松や杉などの針葉樹が多いためではないかと思います。とはいえ、ところどころにカエデの木々もありますので、金色と赤色の豪華なコントラストを楽しむことができます。特に、鏡湖池に映り込む金閣に紅葉が華を添える風景は見ごたえ抜群です。

なお、京都の紅葉スポットでは夜間のライトアップを実施するところが多いのですが、金閣寺では残念ながら夜間ライトアップは実施されません。なぜかというと、金閣寺周辺は住宅街になっているため、夜まで観光客の大混雑が続くと、近隣住民に迷惑がかかってしまうからです。このような理由から金閣寺では基本的に夜間ライトアップを実施していないようです。

例年、紅葉シーズンの京都市内中心部はどこも大混雑ですが、特に最近では外国人観光客も増える一方でより混雑がひどくなってきています。中でも金閣寺は、紅葉シーズンのみならず年中観光客であふれかえっているほどです。金閣寺を紅葉シーズンに訪れるのならば大混雑は必至ですので計算に入れておきましょう。できるだけ混雑を避けるには、開門後すぐ9:00~10:00頃、または閉門直前16:00~17:00頃をオススメします。

また、金閣寺に行く道中も気は抜けません。京都市内中心部はどこも渋滞になりますので、バスやタクシーなどの移動は最小限にとどめるのがよいでしょう。いうまでもないですが、京都市内中心部に自家用車で入りこむなんてことは絶対にないようにしてくださいね。

なお金閣寺の紅葉の見頃は例年通りでいくと11月下旬~12月上旬となるようです。

金閣寺

住所:〒603-8361 京都府京都市北区金閣寺町1

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから

金閣寺周辺の紅葉スポット

せっかく京都に来たのに、金閣寺の紅葉だけ見て帰るというのはなんだかもったいないですよね。金閣寺周辺には他にもたくさんの紅葉の名所が点在しています。金閣寺周辺の紅葉オススメスポットを5か所ご紹介します。特に「金閣寺・龍安寺・仁和寺」といったように3つの世界遺産を回るルートはいまや定番となっています。

龍安寺 (りょうあんじ)

龍安寺(りょうあんじ)は臨済宗妙心寺派の禅寺で、枯山水の庭園である石庭が有名です。石庭の後ろには色鮮やかな楓が色を添えており、特別名勝に指定されるこの名庭を秋色に染めています。龍安寺庭園の名のつく庭園は、鏡容池を中心にした池泉回遊式庭園で、水面に反射する紅葉が美しく、自然豊かな美しい庭園になっています。

【所在地】京都市右京区龍安寺御陵下町13
【電話番号】075-463-2216
【拝観時間】8:00~17:00 ※12~2月は8:30~16:30
【拝観料】大人500円・小中学生300円
【アクセス】京阪本線三条駅から市バス59系統山越行きで40分「竜安寺前」下車すぐ・嵐電北野線龍安寺駅から徒歩7分

龍安寺

住所:〒616-8001 京都府京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから


仁和寺 (にんなじ)

仁和寺では金堂や五重塔などの京都らしい歴史的建造物と紅葉のコラボレーションが見どころです。御殿の庭園では美しい庭と紅葉、そして奥には五重塔が見え、秋の京都らしい景色を楽しむことができます。

【所在地】京都市右京区御室大内33
【電話番号】075-461-1155
【拝観時間】3~11月9:00~17:00・12~2月9:00 ~16:30
【拝観料】境内無料、御殿500円、霊宝館500円
【アクセス】嵐電北野線御室仁和寺駅からすぐ

仁和寺

住所:〒616-8092 京都府京都市右京区御室大内33

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから


等持院 (とうじいん)

等持院は足利尊氏の建てたお寺で、心字池と芙蓉池という2つの池を持つ庭園は紅葉が秋色に水面を染め、ゆっくりと散策したくなる美しい景色となります。特に白砂の庭園の奥に真っ赤に彩る紅葉は見応えがあります。京都では穴場的スポットで、混雑は少なく、落ち着いて紅葉を楽しめるので、金閣寺と合わせてゆっくり訪れてほしいスポットです。

【所在地】京都市北区等持院北町63
【電話番号】075-461-5786
【拝観時間】9:00~16:30
【拝観料】500円
【アクセス】市バス「立命館大学前」下車徒歩約10分

等持院

住所:〒603-8346 京都府京都市北区等持院北町63

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから


北野天満宮 (きたのてんまんぐう)

天神さんの愛称で知られる北野天満宮は、秋にはもみじ苑が一般公開されます。約250本のモミジが辺りを赤く染め、一見の価値のある美しい景色を見ることができます

【所在地】京都市上京区御前通今出川上ル馬喰町
【電話番号】075-461-0005
【拝観時間】5:00~18:00(10~3月は5:30~17:30)、もみじ苑9:00~16:00
【拝観料】境内無料、もみじ苑・梅苑1,000円(茶菓子付)
【アクセス】市バス「北野天満宮前」下車すぐ

北野天満宮

住所:〒602-8386 京都府京都市上京区馬喰町

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから


高桐院 (こうとういん)

高桐院は秋には楓の庭の散り紅葉が有名です。名前にも含まれる通り、正に楓が庭全体を埋め尽くし、幻想的な風景を見せてくれます。

【所在地】京都府京都市北区紫野大徳寺町73−1
【電話番号】075-492-0068
【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】400円
【アクセス】市バス「建勲神社前」で下車徒歩約5分
まだまだ挙げればキリがないのですが、他のスポットもご紹介しておきます。

・上品蓮台寺(850m 、 徒歩11分)
・釘抜地蔵(石像寺)(1.5km 、 徒歩18分)
・建勲神社(1.5km 、徒歩19分)
・今宮神社(1.9km 、 徒歩23分)
・千本釈迦堂(大報恩寺)(1.8km 、徒歩23分)
・大徳寺(2.1km 、 徒歩25分)
・立本寺(2.3km 、 徒歩30分)
・源光庵(2.3km 、 徒歩32分)
・光悦寺(2.5km 、 徒歩34分)
・常照寺(2.5km 、 徒歩34分)

いかがでしょうか。金閣寺について混雑回避方法や見どころそして、金閣寺に立ち寄った際に訪れてほしい近辺の紅葉スポットをご紹介しました。秋の京都は金閣寺でぜひ美しい紅葉を満喫してください。