紅葉を楽しむ方法をあなたは知っていますか??
直接目で見る紅葉の楽しみ方以外にも、紅葉の美しさを感じることが出来るのです。それが有名なのが、京都の「実相院門跡」と「瑠璃光院」になります。どちらももちろん木々は綺麗に紅葉していますが、少し視点を変えた紅葉の楽しみ方をすることが出来ます。
この楽しみ方を考えた昔の庭づくりの方々は、美しさを作り出す達人とも言えます。さて、どんな景色か見ていきましょう。
実相院は、パワースポットとしても知られている岩倉に位置している寺院です。
趣きの違う2つの庭では、四季折々の表情を見ることができます。その一つは、奥の書院と客殿との間の「山水庭園」、もう一つの庭は比叡の山並みを借景とした「石庭」で、それぞれ異なる魅力を持っています。また新緑や紅葉の時期に磨き上げられた部屋の床に、周りの木々の色が反射する「床みどり」や「床もみじ」も魅力的です。
実相院の紅葉が最も美しいピークの時期は、例年11月上旬~12月上旬です。
【開門時間】
午前9時~午後5時
【参拝料】
大人500円
小中学生250円
【所在地】
京都府京都市左京区岩倉上蔵町121
【駐車場】
普通乗用車7台駐車可能。但し紅葉シーズンは混雑回避のため駐車できません
【アクセス】
最寄り駅「叡山電鉄 岩倉駅」
叡山電鉄 岩倉駅から徒歩約25分(約1.5km)
実相院の一番の見どころは、客殿の「滝の間」から眺める景色になります。
滝の間にある漆黒の床板に、外の楓の木々が映りこむ景色は、息を飲む美しさと言えます。この景色は季節によっても表情を変えます。「新緑の季節は深緑、紅葉の季節は真紅、真冬の季節は雪化粧」と、それぞれ季節ごとに美しさの形が変わってくるのです。ただ、この部屋を含む建物内の撮影は一切禁止されていますので、心の中に焼き付けて帰りましょう。
その他の絶景紅葉ポイントは、山水庭園お庭の中心に池を配した、池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)の景色。縁側に、休憩スペースもあるので、紅葉を眺めながら日ごろの疲れを癒すのもいいでしょう。また、石庭「こころのお庭」では、庭の石組みと紅葉の景色を楽しむことが出来ます。石組は、日本を表現していると言われており、3つの木製のオブジェは大海原の波を表現しているそうです。
璃光院は天武天皇が壬申の乱で怪我をした際に、日本式蒸し風呂の原型である釜風呂で傷を癒したと言われる場所。それ以後平安貴族や武士たちの安らぎの郷として、親しまれてきました。京都の中心より、離れた比叡山のふもとの静かな場所に佇んでいる「瑠璃光院」。ここでは、年に2回だけ特別拝観することが出来ます。紅葉が絶景だと人気の場所でもありますが、ここの紅葉の人気は他とは少し違うのです。
●拝観期間:令和4年10月1日(土)~12月12日(月)
●拝観時間:10時~17時(16時30分閉門)
※下記の事前予約拝観期間以外は、直接、瑠璃光院の受付へお越しください。
●事前予約拝観期間予約拝観期間:11月1日(火)~12月4日(日)
※事前にHPより予約をお願いします。予約開始日:10月10日(月)10時より
●拝観料:大人 2,000円 小人1,000円(中学生以上学生提示)
瑠璃光院の絶景は「リフレクションするモミジ」これがSNSを中心に話題となり、瞬く間に京都を代表する人気寺院になりました。240坪の数寄屋造りで、景色の違う2つの庭があるのが特徴です。建物の周りは、一面を楓紅葉に囲まれた静かな空間が広がっており、ここだけ時が止まっているかのような錯覚を起こすほどの、雰囲気になります。現在では建物保全のために、春と秋の2回の期間限定での公開となっています。
ここからがポイント!!書院2階から見る『瑠璃の庭』の黒いテーブルに紅葉が反射して見える景色は、今まで見た紅葉とは、全く別物とも言える美しさと迫力を感じます。昭和初期にいた庭師の『佐野 藤右衛門』がこの紅葉風景になるように設計したと言われ、とても素晴らしい景色を後世に残してくれたことに感謝しなければいけません。そして瑠璃光院の床もみじは、撮影が自由に出来るのも人気のひとつとも言えます。
さらに、夜間に行われるライトアップもおすすめです。暗闇に浮かぶライトアップされた紅葉の風景は、昼間とは異なった幻想的な風景です。
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磨き上げられた床に映る鮮やかな「床もみじ」が美しいことで有名な瑠璃光院ですが、床以外にも見どころがあります。
■参道
建物まで続いている参道には、さまざまな種類のカエデが植えられているため、秋になると鮮やかな紅葉で訪れる観光客の目を楽しませてくれます。
■臥龍の庭
天に昇る龍を表現しているという「臥龍の庭」は、池に散ったモミジが浮かんでいる様子も風情があります。また、この臥龍の庭は運気がアップするスポットとしても知られています。
■瑠璃の庭
メインの庭である「瑠璃の庭」は、その名の通り瑠璃色に輝く浄土の世界が表現されている、美しい庭です。緑色の苔と赤や黄に染まった紅葉とのコントラストも見事です。
いかがでしたでしょうか?京都には多くの紅葉の名所が点在していますが、磨き上げられた床に映る色鮮やかな紅葉を鑑賞することができる名所は限られています。
ぜひ、京都にお越しの際は足を延ばしてみてはいかがでしょうか。