京都の紅葉を初めて見る人にも、おすすめなのが旅行会社主催のパッケージ型、定期観光バスです。紅葉が見所なのはもちろんですが、京都のおいしい食事もセットになっているプランもあり、秋の京都のいいとこどりが出来るプランとも言えます。清水寺や金閣寺など有名どころの観光名所を巡る王道コースをはじめ、それぞれの季節や行事に合わせて運行する期間限定コースなど幅広いラインナップがあります。移動手段が鍵を握る京都の名所をバスツアーで効率よく巡りましょう。
初めての土地を旅するにあたっては、旅行会社によるパッケージプランは、心強いものです。なんと言っても、座っているだけで、おしゃべりに花を咲かせ、スマホゲームをしながらなど、代表的な紅葉スポットに連れて行ってくれるので、渋滞や次の場所への行き方など、余計なお悩みに煩わされないで済みます。さて、実際にどんな種類があるかというと、京都市内をぐるっと周遊するタイプのものや、数カ所をじっくりと見て回るタイプのものまで、実に様々な観光ルートが用意されています。季節毎での限定ルートや期間限定バスツアーもいくつか存在しますが、定番の名所を観光するのも捨てがたいでしょう。所要時間は1時間ほどといった超短時間コースから、丸1日廻るコースまで様々なので、予定に合わせて組み込めるのも人気なのでしょう。また、例えば「着物を着ながらお抹茶をいただきたい」といった願望があるとすれば、レンタル着物・着付けもついて、茶庭でお茶がいただける、そして北野天満宮にてお参りまで全てセットになってるツアーなどが便利です。ツアーの行程は10時開始で約5時間半となりますが、着物は19時半までに返却すればOKなので、ツアー後にも着物姿で自由に市内を散策できちゃいます。このように色々なツアーがありますので、うまく利用すれば知らない場所で迷うことなく京の街を回るとが可能になります。メリットがたくさんある分、もちろんデメリットも出てきます。プラニングに融通が利かないとか、コストパフォーマンスがどうかなどが挙げられます。これらはある程度、旅慣れた立場からの発言であって、まったくの初めてであれば、おまかせプランは、やはり頼りになります。初めてはおまかせプランで京都を知り、気になった所をその後自分で訪れてみるのもいいものです。さてここからは具体的に、京都観光のパッケージプラン、その代表格と言っていい京都定期観光バスについて、紅葉スポットでのプランを中心にご紹介していきましょう。定期観光バスとは、バス会社が運営するパッケージ型のサービスで、設定されたコースをバスで巡るものです。ある程度の需要が見込まれる都市部や有名観光地で実施されるこの業態は、東京23区が対象のはとバスなどが有名です。京都におけるそのサービスは、京都定期観光バスと呼ばれていて、現在は京阪バスが中心になって運行しています。京都定期観光バスは、昭和3年開業と歴史は古く、90周年を迎える今年は記念イベントも計画されています。プランのラインナップは、通年実施の有名観光地巡りのほか、祭りの観覧や季節色の濃いスポットを対象とした期間限定もの、また観光地巡りの後に食事が付くものなど、多彩なものが用意されています。数日前に予約が完了していなければいけないツアーも中にはありますが、空きさえあれば、当日でも乗車可能なプランがほとんどです。京都定期観光バス予約センターだったりホームページ・旅行代理店などで申し込みが可能で、当日は開始15分前までに窓口へ行けば乗車出来るでしょう。また、JR京都駅のバス乗り場の窓口には、空き状況を表示した電光掲示板がありますので、そちらで確認し空きのあるコースに申し込んですぐに乗り込む、という方法もいいかもしれませんね。こちらは、お年を召してなるべく歩きたくない方や、方向音痴だという方、歩きたくない・調べたくないなどといった、おまかせコースが好きな方におすすめです。期間限定のプランでは、たとえば祇園祭の山鉾巡行が行われる日に、御池通の特別観覧席込みで販売されるプランなど、その日やその時季でないと楽しめないものを配するなどの工夫が施されています。秋の紅葉シーズンであれば、紅葉名所として名高いところを巡回するプランが用意され、2017年は「嵐山散策+大覚寺+東福寺 紅葉名所3か所めぐり」と銘打った商品が用意されていました(このプランは秋限定で毎年実施されているようです)。天龍寺・嵐山散策+東福寺【期間】2018/11/03〜12/10【主な行き先】天龍寺・東福寺【各料金】大人5,900円、子供3,080円【所要時間】約6時間
永源寺・百済寺・西明寺・金剛輪寺【期間】2018/11/01〜11/30【主な行き先】永源寺・百済寺・西明寺・金剛輪寺【各料金】大人9,350円、子供4,830円【所要時間】約6時間40分
仁和寺+高雄 槇尾+二尊院+嵯峨釈迦堂 清凉寺+宝筐院【期間】2018/11/03〜12/03【主な行き先】仁和寺・高雄 槇尾・二尊院・嵯峨釈迦堂 清凉寺・宝筐院
天龍寺・嵐山散策+東福寺【期間】2018/11/03〜12/10【主な行き先】天龍寺・東福寺【各料金】大人5,900円、子供3,080円【所要時間】約6時間
永源寺・百済寺・西明寺・金剛輪寺【各料金】大人9,800円、子供6,250円【所要時間】約8時間
その他のプランもご紹介していきましょう。 宇治上神社・一休寺・光明寺【期間】2018/11/10〜12/02【主な行き先】宇治上神社・一休寺・光明寺【各料金】大人9,900円、子供6,400円【所要時間】約7時間半
金戒光明寺・智積院・南禅寺【期間】2018/11/10〜12/02【主な行き先】金戒光明寺・智積院・南禅寺【各料金】大人10,500円、子供7,130円【所要時間】約7時間
大徳寺黄梅院・しょうざん庭園・鷹ヶ峯・北野天満宮【期間】2018/11/14〜12/02【主な行き先】大徳寺黄梅院・しょうざん庭園・鷹ヶ峯・北野天満宮【各料金】大人11,500円、子供7,390円【所要時間】約7時間半
今年のプランの詳細等は、公式ホームページなどでご確認下さいませ。ライトアップに照らされた紅葉は、昼間とは全く印象の異なる幻想的な風景を楽しむことができます。夜間ライトアップを行っている紅葉の名所を巡るバスツアーもありますので、ぜひ夜の京都も堪能してはいかがでしょうか。具体例として挙げられるのは、次のようなツアーです。清水寺+高台寺【主な行き先】清水寺・高台寺・二年坂・三年坂の散策【各料金】大人3,900円、子ども1,750円【所要時間】約3時間30分
大覚寺大沢池夜間特別拝観+嵐山宝厳(夕飯付きのコースです)【主な行き先】大本山大覚寺・嵐山宝厳院【夕食】ゆどうふの老舗「竹仙」【各料金】大人8,200円、子ども6,080円【所要時間】約4時間~約4時間半
定期観光バスのパッケージプランを利用する最大のメリットは、移動に伴う煩わしさが解消されることです。京都駅の集合場所で大型バスに乗り込めば、あとは目的地まで運んでくれるのですから、アクセス方法で頭を捻る必要はありません。そして座席指定なのは言うまでもないことですので、市バス移動等でありがちの混雑に苦しめられることもありません。余分な手荷物もバスに預けておけば済むのだから便利といえば便利です。そうした部分はメリットとして強調しておくのですが、デメリットで挙がってくるのが、次のスポットに移動するために細かくスケジュールが指定されているということです。たとえば、「嵐山散策+大覚寺+東福寺 紅葉名所3か所めぐり」見ていくと、京都から大覚寺へ、そして嵐山から東福寺と移動するのですが、嵐山は渡月橋近くの大型駐車場に乗りつけて2時間弱の自由時間という設定です。この時間では天龍寺拝観と渡月橋界隈でのお店巡りぐらいでしょうか。実地の状況に合わせて融通を利かせることができないのは、パッケージプランの避けられない欠点です。なお最終目的地の東福寺では、添乗員に申し出れば、ツアーから離脱は可能のようです。この手のパッケージプランに対する評価でよく取り上げられるのは、コストパフォーマンスの問題です。食事付きのお高いプランなのに、実際には貧相なお弁当だったとかの不満もないわけではありませんが、高いか安いかの判断はそれぞれの基準なので一概には言えません。移動の煩わしさ云々にしても、交通事情を理解していて自力対応が可能な人であれば、定期観光バスのおまかせパッケージは少々高いと思う人も多いでしょう。逆に、そうした方面に疎い人であれば安く感じられるはずです。また葵祭、祇園祭、時代祭のような観覧席と食事込みの形態では、チケット手配にかかる手間賃も込みとなるわけですから、好意的に判断してもいいのではないでしょうか。なお複数参加割引等の割引サービスを使えば、もっとお得に立ち回ることもできます。京都定期観光バスのプランではありませんが、このところ、注目を集めているものに、会員限定のパッケージプランもあります。普段は非公開の場所と旅行会社がタイアップして行うもので、一般参加がないぶん、混雑からは解放されています。人混みとは無縁の快適な特別拝観が堪能できるというものです。2017年に実施されたケースでいえば、常寂光寺の夜間拝観(ライトアップ)がそれにあたります。料金設定も少し他のプランよりは高めの設定となっていますが、限定メニューなので思い出深い物になることは間違いないでしょう。やはり行った方の意見は気になる物です。ここからは、いい所と不満に感じた生の声をご紹介していきましょう。良かった口コミ
- ガイドさんや運転手さんによる案内がある安心感がある
- 色々な所を短時間で回る事が出来る
- 待ち時間が短縮出来る
知らない土地を巡る為、豊富な知識を持った方のプロの案内は、自分たちの旅行では気が付けない楽しみ方を教えてもらえます。京都は歴史が深い建物が多いので、ガイドさんが居る事で、旅行がより充実したものになります。時間的な面として、自分ではなかなか組めないようなプランニングが出来るので、1日に何カ所も効率よく回りたい方にはおすすめです。そして京都は有名な観光地故に、色々な場所で待つ時間が多いですが、団体として、行動や受付が出来るので、個人で並ぶ時間などがなくストレスなく旅をする事ができます。少し不満に感じた口コミ
- 見る時間に限りがある
- 混雑は避けられない
やはり、1日に何カ所も回る為に設けられる1か所の時間が短いと感じる人もいました。また清水寺など広大な敷地かつ見所が多い所は、時間内に見終わらないこともあったようです。事前に自分が見たい所をピックアップしておくのがポイントのようです。また、バスツアーは人が多い時期に開催となる為、施設などの混雑は避けられないようです。移動時間や手続きには時間はかからないものの、観光地の混雑ばかりは避けられません。天龍寺
名庭から眺める絶景は、美しいと言葉を失くす程とも言えます。 天龍寺は、京都にある17か所の寺社仏閣の世界遺産でもある、古都京都の文化財のひとつになっています。また天龍寺は「京都五山」の第1位に君臨し、別格である南禅寺を除くと、京都で最も格式の高い禅寺になります。 ここでの見所は、曹源池庭園、望京の丘、大方丈になります。 天龍寺を訪れた際に、ご覧になっていただきたいポイントが曹源池庭園です。紅葉した嵐山の風景の中で、池の周りを囲う様に植えられた赤や黄色に紅葉した木々が作り出す景色は絶景です。670年も前に造られた庭は、どこか奥ゆかしい雰囲気を感じることが出来ます。 また、天龍寺の裏に位置するの望京の丘は、京都市内の紅葉を一望することが出来ます。その壮大さはとても素晴らしいものです。紅葉を上から眺められる場所はなかなかないので、足を延ばしてみてはいかがでしょうか。またこの丘までの道のり遊歩道になっており、のんびり散策しながら間近で紅葉を鑑賞できる穴場スポットにもなっています。最後にご紹介する、大方丈は少し違った紅葉の景色を楽しむことが出来ます。それが、ふすまを窓枠に見立てて、1枚の絵のように紅葉を楽しむ事が出来ます。この風景見る際は、曹源池庭園が大方丈の裏手にあたるので、そちら側を眺めると風情ある1枚の絵のように見えます。新しい紅葉の楽しみ方をあなたも試してみてはいかがでしょうか。 東福寺
渡り廊下から眺める絶景は壮大の一言です。数ある京都の紅葉の名所の中でも、代表的存在とも言える東福寺。ここでは「紅葉の雲海」が見られる寺院として有名な場所です。約2000本ものカエデの紅葉が作り出す景色は多くの人を魅了してきました。東福寺は、1236年に九条道家によって創建され、奈良の東大寺と光福寺から一文字ずつ取って「東福寺」と名付けられた寺院になります。東福寺の歴史は少し変わっており、着工から完成まで、19年という長い歳月を要したと言われています。こんなにも長い時間が掛かった理由は、京都最大の伽藍を建てる為だったと言われています。伽藍とは、僧侶たちが集い、修行を行うとても重要な場所にあたり、寺院にとっては主要の建物になります。東福寺は伽藍の大きさも有名ですが、建てられた当初はその敷地面積は今の倍もの広さがあったと言われています。明治時代に敷地は縮小されたものの、現在も広い敷地の中には、25の塔頭寺院が建ち並び、それぞれ紅葉の季節は美しい景色を見せてくれます。25の塔頭寺院の中でも、紅葉の時期におすすめなのが、光明院の「虹の苔」、茶席でまったり過ごせる天得院、龍吟院の「枯山水」になります。 北野天満宮
京都の風情ある紅葉をゆっくりじっくり、楽しみたい方におすすめな場所です。北野天満宮は、学問の神様である菅原道真が祀られています。冬から春にかけて受験を控えた学生が合格祈願のためにお参りに来ることでも、有名な場所とも言えます。秋にはもみじ苑で約350本の木々が鮮やかに紅葉し、来た人達を楽しませてくれます。もみじ苑では、お菓子とお茶が振舞われ、紅葉を楽しみながらホッと一息つくことも出来ます。夜にはライトアップが行われ、紙屋川の水面に美しい紅葉が映り込み、なんとも風情ある美しい景色を堪能する事が出来ます。夜のライトアップは、それほど混雑はしない為、穴場とも言えるでしょう。