京都の紅葉シーズンは11月だけと思われる方は多いですが、12月のはじめならば、まだまだ見頃のスポットも多いと言えます。今年まだ紅葉を見に行けていない方でも、紅葉を楽しめるスポットをご紹介していくとしましょう。紅葉のハイシーズンをずらして行く事により、人が少なめで、ちょっと落ち着いた空間で、紅葉を思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか。さて、12月の京都で紅葉を満喫していくとしましょう。
京都市で一番遅い紅葉スポットとも言われているのが下鴨神社です。正式名所は、賀茂御祖神社と言い、京都の社寺の中でも古い歴史を持つ神社になります。下鴨神社に祀られている氏神様は、東殿が玉依姫命で賀茂別雷命の母とも言われ、ご利益は、縁結びや安産が有名です。西殿に祀られている賀茂建角身命は、玉依姫命の父と言われ、京都の町を作られた神様として祀られています。ご利益は、世界平和や五穀豊穣など。さて秋の時期は、境内にある糺(ただす)の森を中心に、紅葉を楽しむことができます。その昔、糺の森の広さは150万坪あったと言い伝えられています。この森の木々は、約600本あり、樹齢200年~600年の木も多く存在し、歴史が深い事がわかります。源氏物語にも登場し、糺の森の美しさは遥か昔より多くの人を魅了してきた事が伺えます。現在では、糺の森の中に国宝2棟、重要文化財53棟、重要社殿30棟があります。紅葉の見頃は多くの木々がある分、他の紅葉スポットよりもより長く楽しめると言えるでしょう。アクセス
京都市左京区下鴨泉川町59
- 京阪出町柳駅下車、徒歩12分
- 市バス下鴨神社前バス停下車
見ごろ11月下旬~12月中旬
京都とと言えば、やはりこちらは外すことが出来ない名所とも言えます。多くの方が訪れた事がある清水寺ですが、秋の美しい景色を写真に収めるには、奥の院や子安の塔付近から撮影がおすすめ!ここからであれば、本堂と紅葉を同時に撮影することができます。現在本堂は工事中ですが、通常通り入場可能です。清水寺リピーターの方には、素屋根が透けて写真に撮ってもあまり違和感がないライトアップの時間帯の拝観をおすすめします。2021年ライトアップは11月18日〜11月30日まで開催されます。開館時間:特別拝観:2021年11月18日〜11月30日(期間中は21:30まで開門時間を延長いたします(21:00 受付終了))
成就院庭園:2021年11月18日~11月30日(9:00~16:00 受付終了、18:00~20:30 受付終了)
拝観料:本堂・舞台:高校生以上400円、小中学生200円(成就院庭園は別途大人600円、小中学生300円)
アクセス
京都市東山区清水一丁目294
- 市バス「五条坂」バス停、「清水道」バス停下車、徒歩約10分
- 駐車場はなし。近くに京都市清水坂観光駐車場(普通車59台)などいくつか駐車場がありますが、紅葉時期は混みあいます。
2007年まで京都家庭裁判所の所長舎として使われ、2011年に国の重要文化財に指定された旧三井家下鴨別邸。2016年からは、一般公開になったばかりの観光スポットになります。場所としては、下鴨神社の一の鳥居近くが入り口です。木造三階立ての旧三井家下鴨別邸は、高い塀で囲まれており、ほとんど人の目に付くことなく最近までひっそりと佇んでいたとも言えます。特別公開では、主屋の2階からも庭園の紅葉を眺めることができました。主屋は、1階と2階は座敷になっており、3階に望楼が設けられており、大正建築の中では珍しい作りになっています。冬の特別公開では、3階も公開されています。開館時間:9時~17時(閉館)(受付終了16時30分)
毎週水曜日休館
入場料
通常公開:大人410円、中高校生300円、小学生200円
特別公開(+2階):大人600円、中高校生400円、小学生300円、小学生未満無料
特別公開(+2階・3階):大人800円、中高校生600円、小学生400円
アクセス
京都市左京区下鴨宮河町58番地2
- 京阪電車・叡山電車出町柳駅下車、徒歩約5分
- 市バス葵橋西詰バス停下車、徒歩約5分
- 市バス出町柳駅前バス停下車、徒歩約5分
見ごろ秋季特別公開:11月中旬~12月上旬
平安遷都をきっかけに京都の南に移され1200年の城南宮は、方除けの大社としても有名です。今ではパワースポットとしても多くの観光客の方々が訪れています。こちらの手水舎の水は、霊元法皇がこの水を飲んだ所痛みが消えたという事から、病が治ると有名なお水となり、今では菊水若水として有名になりました。そして、こちらには白河上皇が「源氏物語」に登場する庭に刺激を受けて造った神苑「楽水苑」もあります。「楽水苑」は5つの庭からなり、春には曲水の宴が開かれる平安の庭とアカマツが赤く染まる室町の庭で、紅葉を楽しむことができます。開館時間:神苑:9時~16時30分(受付終了16時)
入場料:境内無料
神苑・楽水苑拝観料:大人(高校生以上)600円、中学生以下400円
アクセス
京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
- 地下鉄烏丸線・近鉄電車竹田駅下車、徒歩約15分
- 市バス城南宮東口バス停下車
- 京阪バス城南宮東口バス停下車
- R’EXバス油小路城南宮(土日祝は城南宮下車バス停すぐ)下車
- 駐車場:自家用車200台分無料
見ごろ11月中旬~12月上旬
京都の人々に、「天神さん」や「北野さん」の愛称で親しまれてる北野天満宮。こちらの主祭神は、学問の神様として有名な菅原道真になります。菅原道真は無実の罪で命を落とし、その後、数々の天災が京都を襲う事となります。この祟りを鎮める為に、北野天満宮建てられたと言われ、これが北野天満宮の始まりと言い伝えられています。境内には、約1500本の梅が植えられており、春の京都の名所としても有名です。そして、秋の季節は豊臣秀吉の築いた御土居にあるもみじ苑で、紅葉を楽しむことができます。12月5日までは、ライトアップも開催されますよ。開館時間:4月~9月:5時~18時、10月~3月:5時30分~17時30分
社務所・授与所:9時~17時(ライトアップ期間は9時~20時)
ライトアップ:2021年(令和3年)11月13日(土曜日)~12月5日(日曜日)日没~20:00まで
拝観料:もみじ苑:大人700円、小人350円(お茶菓子付き)
境内の拝観は無料
アクセス
京都市上京区馬喰町
- 京福電車「白梅町駅下車、徒歩5分
- 市バス「北野天満宮前」バス停下車
- 駐車場はありますが、利用できるのは9時~17時までです。公共交通機関の利用をおすすめします。
見ごろ11月下旬~12月上旬
11月下旬が一番の見ごろですが、12月上旬も本堂の裏で紅葉を鑑賞できることができます。開館時間:9時~16時(受付終了15時45分)
拝観料:大人500円、高校生300円、中学生200円、小学生無料
アクセス
京都市左京区浄土寺真如町82
- 市バス錦林車庫前バス停
- 真如堂前バス停で下車徒歩約8分
- 紅葉シーズンは駐車場使用不可
見ごろ11月中旬~12月上旬
地元の方には「黒谷さん」などの呼び名で多くの人に慕われている金戒光明寺は、浄土宗最初の寺院と言われています。寺院の敷地は広く、その中に18もの塔頭寺院が存在します。この地は、新選組発祥の地としても有名であり会津藩主の松平容保が本陣を構えたと言い伝えれています。秋の季節は、枯山水庭園「紫雲の庭」を中心に紅葉を見ることができます。「紫雲の庭」などの特別公開は、例年12月の上旬まで開催されます。開館時間:2021年 秋の特別拝観:11月12日~12月5日 10時~16時30分/17:30分〜20:30分
拝観料:御影堂・大方丈・庭園:大人600円、小学生300円
山門:大人800円、小学生400円
御影堂・大方丈・庭園・山門セット券:大人1,200円、小学生600円(セット券での拝観は15:30までに入場)
アクセス
京都市左京区黒谷町121
- 地下鉄東西線蹴上駅下車、徒歩30分
- 市バス東天王町バス停下車、徒歩15分
- 市バス岡崎道バス停下車、徒歩10分
見ごろ11月中旬~12月上旬
[hr][/hr]大正13年に開園した日本を代表する植物園とも言える京都府立植物園は、総面積が約240,000㎡もの広大な敷地を誇ります。敷地内には、植物が約1万2000種が植えられ、桜や梅、つばき、花しょうぶ、あじさいや、バラ園などの洋風庭園もある魅力溢れる公園と言えます。秋の季節は、西陣織の神をまつる半木(なからぎ)神社がある「なからぎの森」周辺で、池に映るイロハモミジなどの紅葉と散り紅葉、水鳥のコラボレーションが見られるかも。あじさい園のモミジバフウの紅葉も、お見逃しなく。開館時間:9時~17時(入園16時まで)
観覧温室開室時間:10時~16時(入室15時30分)
拝観料:一般200円、高校生150円、中学生以下無料
アクセス
京都市左京区下鴨半木町
- 地下鉄烏丸線北山駅下車3番出口すぐ
- 市バス・京都バス植物園前バス停下車、徒歩5分
見ごろ11月中旬~12月上旬
毘沙門堂門跡とも言われており、門跡とは貴族が住職を代々務めてきた寺院の事を差します。春には宸殿前に30mにもなる張りが圧巻でもある、樹齢150年般若桜が咲き誇る名所にもなっています。秋の季節は、参道(勅使坂)の敷き紅葉の美しさは息を飲む美しさとも言えるお寺です。回遊式庭園・晩翠園も紅葉の名所として知られています。開館時間:9:00 ~ 17:00(16:30受付終了)【 冬季(12/1 ~ 2月末日)9:00 ~ 16:30(16:00受付終了)】
拝観料:大人500円、高校生400円、中学生300円、小学生300円、小学生以下無料
アクセス
京都市山科区安朱稲荷山町18
- JR・地下鉄東西線山科駅下車、徒歩約20分
- 京阪電車京阪山科駅下車、徒歩約20分
- 京阪バス山科駅バス停下車、徒歩約20分
見ごろ11月中旬~12月上旬
曼殊院は、青蓮院、三千院、妙法院、毘沙門堂と並ぶ天台宗五箇門跡の1つになります。寺院の周りには、城壁のように高い壁があり、それらの城壁は「筋壁」と言います。白い水平の線が引かれた壁は、皇族が住職である証であり、言わば白い水平線がお寺の格式の目安とも言えます。その中でも、5本線は1番格式が高いお寺と言う事を示しています。秋の季節は、白い築地塀沿いの参道に、石垣の上に植えられた紅葉並木があり、緑の苔にその落ち葉が降り積もった風景は何とも言えない美しさです。境内にある枯山水庭園では、赤・オレンジ・黄色、と色とりどりの紅葉が、緑色の松や白砂とコントラストをなします。勅使門から通りをはさんで反対側にある、曼殊院天満宮の池周辺でも紅葉を見ることができますよ。開館時間:9時~17時(受付は~16時30分)
拝観料:大人600円、高校生500円、小中学生400円
アクセス
京都市左京区一乗寺竹ノ内町42
- 叡山電車修学院駅下車、徒歩約20分
- 市バス一乗寺清水町バス停下車、徒歩20分
見ごろ11月中旬~下旬
後水尾上皇の幡枝(はたえだ)御殿跡に建つお寺で、お庭も当時のものを利用。その姿は極上の庭とも言える絶景を楽しめる場所とも言えるでしょう。秋の季節は、仏殿の縁側に腰かけながら、スギやヒノキの間から見える比叡山の借景と枯山水庭園の紅葉をのんびりと眺めることができます。写真は撮影できない場所もあるので、ご注意を。
開館時間:12月~3月 10時~16時
4月~11月 10時~16時30分
※受付終了は閉門30分前
入場料:大人(高校生以上)500円、中学生以下300円
アクセス
京都市左京区岩倉幡枝町389
- 叡山電車京都精華大駅下車徒歩約25分
- 京都バス自動車教習所前バス停下車、徒歩約10分
- 地下鉄烏丸線北山駅下車、徒歩約30分(タクシーで5分)
- 駐車場:自家用車20台分無料
見ごろ11月中旬~12月上旬
東山の中腹にある紅葉が有名な永観堂は、またの名を「もみじの永観堂」と言われています。11月中旬になると境内一帯が錦のように華やかに彩られ、12月上旬にかけて鮮やかな紅葉を楽しむことができます。また、この時期は例年永観堂の「秋の寺宝展」が開催されるため、大変混雑することが予想されます。拝観規制も実施されるのでご注意くださいね。アクセス
京都府京都市左京区永観堂町48
- JR京都駅から市バス5系統岩倉操車場前行きで35分、南禅寺・永観堂道下車、徒歩3分
- 駐車場はなし
見ごろ:11月中旬~12月上旬
高台寺は、1606年に豊臣秀吉の妻、ねねが秀吉の冥福を祈って建てたお寺です。臥龍廊(がりゅうろう)と呼ばれる廊下と紅葉の景観や、夜になると光に照らされた紅葉が臥龍池に映り込む、逆さ紅葉も見どころです。また庭のすなをスクリーンにしたプロジェクションマッピングも、他では見られない幻想的な空間を演出してくれます。秋の夜間特別拝観は12月中旬まで楽しめるので、11月の紅葉を見逃した方でもまだ間に合いますね。もしかすると、雪の中の紅葉も楽しめてしまうかも!?開館時間:9時~17時30分(受付は17時に終了)
拝観料:大人/600円、中高生/250円
イベント:
高台寺『2021年 秋の夜間特別拝観』(紅葉ライトアップ)開催期間:2021年10月22日(金)〜12月12日(日)まで
17時点灯 閉門22時(最終受付21時30分)
※昼夜入れ替え制ではないので、昼間の紅葉と比較しながら楽しむことができます。
アクセス
京都府京都市東山区高台寺下河原町526
- JR京都駅から市バス206系統東山通北大路バスターミナル行きで17分、東山安井下車、徒歩7分
- 有料駐車場あり(100台)1時間/600円、以降30分ごとに300円、拝観の場合は1時間無料。
見ごろ:11月中旬~12月上旬
梅小路公園は、京都駅から歩いて15分ほどのところにある紅葉が楽しめる公園です。建都1200年を記念して作られた「朱雀の庭」には、約150本のモミジが植えられています。公園内のあちこちが美しい紅葉に彩られるのは11月中旬頃から12月上旬にかけてです。2019年は暖かい日が続いたからか12月中旬まで楽しめる予想です。また夜にはライトアップされた紅葉を、昼間とは違った幻想的な景観で堪能することができます。近くには京都水族館や京都鉄道博物館があるので、お子さん連れのご家族には一日中楽しめるスポットになっています。梅小路公園基本情報
入園時間:自由
入園料:無料
イベント:
梅小路公園 紅葉まつり開催場所:梅小路公園
開催日:2021年11月12日(金曜日)~28日(日曜日)
開催時間:17:00~21:00受付終了
料金:400円
アクセス
京都市下京区観喜寺町56-3
- 「京都」駅(JR・地下鉄・近鉄)中央口から塩小路通を西へ徒歩約15分
- 市バス停 梅小路公園・京都鉄道博物館前下車 徒歩すぐ
見ごろ:11月中旬~12月上旬(2019年は11月下旬~12月中旬までの予想)
二条城は世界遺産に登録されており、二の丸御殿は国宝、二の丸庭園は特別名勝に指定されています。園内にはいくつか紅葉スポットがあり、その一つ「清流園」は、和洋折衷の手入れの行き届いた庭園で、結婚式場としても人気があります。
カエデやイチョウ、さくらなどが赤や黄色、色とりどりに染まり二条城を代表する紅葉スポットとなっており、例年12月上旬まで楽しめます。また2018年から始まった夜間のプロジェクションマッピングは、重要文化財の唐門で行なわれる花と伝統がテーマとなっている、生け花と光のアートです。二条城の光のアートでより幻想的に紅葉を楽しんでみてはいかがですか。
二条城基本情報
開城時間:8:45 – 17:00(※時期によって時間が異なります。)
入城料金:大人/620円
見ごろ:11月上旬~12月上旬
まとめ
日本の中でも、歴史的な建造物と紅葉を一緒に見られるのが、京都の紅葉の醍醐味とも言えます。山々の紅葉の美しさとはまた違う格別なものと言えるでしょう。最近の紅葉時期の特徴として、地球温暖化の影響もあってか、見頃が遅くなりつつあるようです。12月になると京都を訪れる方々も少なくなりますので、紅葉をゆったりと楽しみたいと考えている方には、訪れるタイミングとしておすすめとも言えるでしょう。今回はご紹介しなかったのですが、12月の上旬から始まる嵐山花灯路でライトアップを行うお寺の中にも、その年の気象条件によっては紅葉をまだ見られるスポットがあります。ぜひ、見に行く前に公式ホームページなどで確認をしてから、そちらにも足を運んでいただけたら幸いです。紅葉がメインの旅でなければ、旅する途中で偶然紅葉を発見して楽しむのもありかもしれませんよ。いずれにせよ、12月は大変寒くなってきますので温かい服装でお出かけしてくださいね。