
有名観光地の混雑がイヤな場合、入園・入場の段階で各種限定のかかるスポットを選んではいかがでしょうか。二ノ瀬の白龍園はそんなリクエストにもよく応えてくれます。庭園の魅力に関する本格評価より、限定のもたらすメリットの方が話題になっている傾向はありますが、今後が注目されるスポットです。
[プレミア感満載の限定公開]
「穴場」や「知る人ぞ知る」といったパワーワードと親和性の高い白龍園は、左京区二ノ瀬にある個人庭園です。2012年により一般公開が始まり、ユニークな公開スタイルがたびたび話題となってきました。ユニークな公開スタイルというのは、公開時季が春と秋の短い期間に限定されていること、入場者数を1日100名の一般観覧と50人の予約観覧とに限定していましたが、2020年は一般観覧には人数制限を設けていないようです。しかし人気の予約観覧は2020年も限定人数50名とし、そして叡電出町柳駅での予約も廃止され、郵便だけでの申込に絞っています。観光スポットの混雑が話題になる京都にあって、限定の2乗とでも言うのでしょうか、時季×人数の双方から限定をかけることで雑踏知らずのプレミア感を獲得しているのが白龍園です。実際に、庭園としての魅力云々を言い出すと、それぞれの好き嫌いが反映しますので言いづらいところはあります。銀閣寺や天龍寺の庭園のような和風テイストを好む人もいれば、府立植物園の沈床花壇のような洋風庭園に惹かれる人もいるでしょう。しかし魅力的なスポットなのに人混みによって情感が台無しになってしまうことは、この白龍園に限っては無いと言ってよさそうです。

