京都の紅葉エリアは意外と中心部がおすすめ

京都の市街地を取り囲む紅葉エリアは昔からの有名スポットなのに対して中心部に点在するスポットは見落とされ気味。

京都の紅葉エリアは、街区(洛中)を取り囲む馬蹄形。昔も今も紅葉名所として名高い東山&嵐山エリアは、その代表格なのですが、京都の紅葉エリアは他にもたくさんあります。東山&嵐山ばかりに目を奪われていると、洛中の魅力的なスポットを見落とすことにもなりますので注意しておきたいものです。

京都は、三方を山が取り囲む街です。紅葉シーズンを前に、有名な紅葉スポットをマーキングしていくと、みごとに街区を囲むような感じになってしまうのも、紅葉が山際エリアに多いのと無関係ではありません。それと、もう一つ、大きな敷地を持つ寺院が周辺部に集中していることも、理由の一つです。これには歴史的な背景があって、平安京が建設された段階では中心部には大きな寺院を作ることが許されませんでした。奈良の東大寺や興福寺のように、街のど真ん中に大きな敷地を占める寺院がない替わりに、周辺部に建てられていった、もしくは周辺部の貴紳邸第が寺院に改められていったのが、京都の事情なのです。東山の清水寺しかり、嵐山の天龍寺しかり、大原の三千院しかり、有名スポットは馬蹄形に京都の街を包み込んでいることが、紅葉地図を見ればよくわかるはずです。そうした京都の紅葉地図を見ながら、ポイントになる紅葉スポットのいくつかを紹介しておきましょう。

東山&嵐山エリア

嵐山の紅葉京都の特徴として周辺部云々といった方向で話を始めた関係もありますので、まずは周辺部の東西代表格から。いわゆる東山エリアと嵐山エリアです。東山については、説明する人によって指し示すエリアが異なってきます。どれが正しい間違っているとはなかなか言いづらいところもあります。それでも一応の目安ととして挙げるのなら、南禅寺や清水寺ぐらいから南は東福寺のあたりまでをイメージすればいいでしょう。今熊野観音寺の紅葉このエリアには、古くから京都を代表する紅葉スポットとして喧伝されてきた永観堂や東福寺が含まれますので、紅葉シーズンには賑わいを極めるエリアとなります。一般によく知られている永観堂や東福寺以外にも、真如堂や今熊野観音寺など、有名スポットの周辺まで目配せしていくと、数え切れないくらいの見どころが挙がってくるのも東山エリアの特徴です。一方、嵐山というと近年は嵯峨野も含めてその名前で呼ばれていますが、厳密には渡月橋周辺、すなわち「嵐山」という名前の山を眺めることのできる一帯が嵐山でした。拝観スポットとしては天龍寺がその代表格です。嵐山と嵯峨野を一緒くたにして嵐山と称する場合には、祇王寺や二尊院、さらにはあだしの念仏寺などの人気スポットが加わってきますし、北嵯峨まで含めるのなら大覚寺も嵐山に加わってきます。この嵐山(嵯峨野を含む)もまた、東山に劣らず周辺への目配せをすることで楽しみ方がどんどん膨らんでいきます。

東山・嵐山エリアの紅葉の名所

清水寺

「清水の舞台」で有名な清水寺は、京都屈指の紅葉の名所としても知られています。本堂の清水の舞台から下を見下ろせば、錦雲峡と呼ばれる鮮やかな紅葉が雲海のように広がっている素晴らしい風景を鑑賞することができます。夜間ライトアップでは、光に照らされた幻想的な紅葉が京都の夜空に浮かびます。夜間特別拝観は21:30まで。【所在地】京都市東山区清水1-294【電話】075-551-1234【拝観時間】6:00~18:00(秋の夜の特別拝観:受付時間17:30~21:00)【拝観料】400円【アクセス】阪急電鉄「河原町駅」または京阪電気鉄道「祇園四条駅」からバスで「清水道」下車、徒歩10分。JR京都駅からバスで「五条坂」または「清水道」下車、徒歩10分

東福寺

京都随一の紅葉スポットとして有名な東福寺。一番の見どころは、本堂と普門院、開山堂を結ぶ「通天橋」から臨む「洗玉澗」の紅葉の風景です。他にも、東福寺では国宝に指定されている三門に加えて、苔と敷石が市松模様をつくる本坊庭園など、見どころが満載です。【所在地】京都府京都市東山区本町15丁目778【電話】 075-561-0087【拝観時間】9:00~16:00(受付終了16:00)※11月~12月初旬は8:30~、12月初旬~3月は15:30まで(受付終了15:30)となっています。【拝観料】通天橋と開山堂:600円※【秋季は1000円】・本坊庭園:500円 上記の共通拝観料は1000円(※秋季は設定なし)【アクセス】JR東福寺駅から徒歩10分・京阪電鉄鳥羽街道駅から徒歩8分

渡月橋

嵐山のシンボル的存在の渡月橋は、赤や黄色に染まった周囲の山々と風情ある渡月橋との調和を楽しむことができる、人気の紅葉スポットです。【所在地】京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町【電話】075-861-0012(京都嵐山保勝会)【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」下車徒歩約13分

天龍寺

天龍寺では、嵐山を借景とした素晴らしい紅葉の景色を鑑賞することができます。世界文化遺産に登録されている「曹源池庭園」や、曹源池庭園の西側の「紅葉のトンネル」が見どころです。【所在地】京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68【電話】075-881-1235【拝観時間】庭園・諸堂 8:30~17:00諸堂 8:30~16:45(10/21~3/20は17:00) ※北門受付は30分前に終了法堂「雲龍図」 9:00~16:30(10/21~3/20は16:00)【拝観料】高校生以上:500円・小・中学生:300円 ※諸堂参拝料300円の追加、法堂「雲龍図」の特別参拝は別途500円が必要です。【アクセス】嵐電嵐山本線嵐山駅からすぐ

常寂光寺

日蓮宗の寺院で、小倉山の山麓にそびえ立つ常寂光寺は、嵯峨野の風景を一望することができます。塀のないお寺という点もポイントです。本尊には十界大曼荼羅が祀られています。また、重要文化財に指定されている高さ12mの多宝塔は和様と禅宗様の両方の様式を取り入れた檜皮葺きとなっています。京都随一の紅葉名スポットと知られ、紅葉シーズンには境内はもちろん石段に沿うようにしてイロハモミジやオオモミジが美しい彩りを魅せてくれます。近くには温泉もありますので、紅葉鑑賞で冷えた体を温めて帰るのもまた楽しみの一つとなります。【所在地】京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3【電話】075-861-0091【拝観時間】9:00~17:00(受付は~16:30)【拝観料】拝観料大人500円・小人200円。【アクセス】JR山陰本線嵯峨嵐山駅から徒歩15分

宝厳院

臨済宗大本山天龍寺の塔頭寺院である宝厳院は、回遊式山水庭園の「獅子吼の庭」が見どころとなっています。庭園内にある岩が獅子に見えることから「獅子岩」と呼ばれています。通常非公開のこちらは桜のシーズンと紅葉シーズンにのみ公開され貴重な景色となっています。ライトアップも行われ、光に照らされた紅葉はまた一層趣が溢れます。【所在地】京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町36【電話】075-861-0091【拝観時間】9~17時(本堂拝観受付~16時30分)庭園受付~16時45分) ライトアップ拝観時間は17時30分~20時30分(11月9日から12月6日まで) 【拝観料】拝観大人500円、小・中学生300円。ライトアップは大人600円、小・中学生300円【アクセス】京福電鉄嵐山線「嵐山」駅から徒歩3分 JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅から徒歩10分 阪急電車「嵐山」駅から徒歩10分

洛中エリアについて

北野天満宮もみじ苑の紅葉これら東山と嵐山は京都における紅葉シーズンの二大人気エリアといっていいのですが、東西の二つに振られるぶん、盲点になってくるのが洛中エリアです。北野天満宮のように、境内に紅葉観賞スポットを整備して積極的にアピールしているところもあるので、まったくの盲点というわけではありません。とはいえ、それでも東山&嵐山に比べると、出足も微妙に抑えられているところがあるようです。神泉苑これが神泉苑(二条城の南側、堀川御池より西へ約300メートル)のように、積極的なアピールが少ないスポットになると、まさに穴場となっています。他にも、東本願寺の飛び地、渉成園(正面通間之町通、烏丸七条より東へ約200メートル、交差点を北へ約250メートル)も、東山&嵐山に視線が奪われた結果、見落とされがちになる洛中の紅葉名所です。もちろん東山&嵐山エリアの圧倒的な紅葉を腐す気はさらさらありません。しかし京都の紅葉名所はそこだけではないこと、洛中エリアにもたくさんの見どころがあることをぜひ知っておいて欲しいところです。

洛中エリアの紅葉名所いろいろ

北野天満宮

約350本の鮮やかな紅葉が織りなす風景は、風情があり素晴らしいものです。特に、もみじ苑北側の鶯橋の下を流れる清流紙屋川に移りこむ紅葉は、美しいの一言です。【所在地】京都府京都市上京区馬喰町【電話】 075-461-0005【拝観時間】6:30~17:00(10~3月は5:30~17:30)・もみじ苑9:00~16:00(ライトアップ時間は例年11月中旬から12月上旬までの日没から20:00)・社務所・授与所9:00~17:00【拝観料】大人:800円・小人:400円(茶菓子付)もみじ苑入苑は大人¥1000子供¥500【アクセス】JR京都から市バスで北野天満宮前下車、徒歩すぐ

東本願寺

京都駅から徒歩圏内でありながら、風情ある美しい紅葉を楽しむことができる東本願寺。御影堂門の周囲を取り囲むように色づいたイチョウや、飛地境内「渉成園」の紅葉が見どころです。【所在地】京都府京都市下京区七条上る常葉町754【電話】075-371-9181【拝観時間】3月~10月5:50~17:30 11月~2月 6:20~16:30【拝観料】境内無料【アクセス】JR京都駅下車、徒歩7分 

龍安寺

龍安寺は、宝徳2年に細川勝元が徳大寺家の別荘を禅寺に改めたのが始まりとされる寺院です。2度もの火災で焼失してしまったため、現在の方丈は慶長11年に建てられた西源院の方丈を移築したものだそうです。方丈前庭の枯山水庭園は、史跡・特別名勝にも指定されており、白砂に15個の石組を配置して、虎の子渡しの庭とも呼ばれ、石庭といったら龍安寺というほど有名です。境内には秀吉が絶賛したとされる侘助椿の古木だったり、水戸光圀寄進の「吾唯足知-われただたるをしる-」と刻んだ蹲踞(つくばい)などがあります。夏は鏡容池の水蓮が見事に咲き誇り、秋は石庭油土塀ごしにみる紅葉、庫裏(くり)石段の赤や黄色のモミジのトンネルがとても美しいです。龍安寺の紅葉の見頃は例年11月中旬~12月上旬とされ、主に紅葉する樹種はサクラ・モミジになります。【所在地】京都府京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13【電話】075-463-2216【拝観時間】8時~17時(12月~2月は8時30分~16時30分)【拝観料】大人(高校生以上)500円、小・中学生300円【アクセス】京阪本線三条駅から市バス59系統山越行きで40分、龍安寺前下車してすぐ。または嵐電北野線龍安寺駅から徒歩7分 

仁和寺

 仁和寺は、仁和4年に宇多天皇によって創建された門跡寺院であり、御室御所とも呼ばれました。現在は真言宗御室派の総本山となっています。1994年12月には古都京都の文化財として世界遺産に登録されました。9万平方mにもなる広い境内には、国宝にも指定される優美な金堂をはじめとして、重要文化財にも指定される二王門・五重塔などが点在します。また、御所の名残りを感じさせる旧御室御所や池泉式庭園もあったりと、みどころが盛りだくさんです。名勝に指定される背丈の低い御室桜は、京都随一の遅咲きの品種として有名です。また、中門から金堂に向けての道がモミジのアーケードのようになっていて、桜だけでなく秋の紅葉も見事です。仁和寺の紅葉の見頃は例年11月中旬~12月上旬とされ、主に紅葉する樹種はモミジです。【所在地】京都府京都市右京区御室大内33【電話】075-461-1155【拝観時間】9~17時(受付は~16時30分、霊宝館は春・秋のみ公開。12~2月は~16時30分、受付は~16時)【拝観料】御殿拝観料 大人・高校500円、中学・小学300円。霊宝館拝観料 大人500円、高校・小中学無料。御殿・霊宝館拝観料共通券 大人800円、高校700円、中学500円【アクセス】電車の場合→京福電気鉄道北野線御室仁和寺駅から徒歩5分。JR京都駅からバスで御室仁和寺停留所下車、徒歩1分。JR京都駅からタクシーで約25分 車の場合→名神高速道路京都南ICから約40分。京都縦貫自動車道大原野ICから約30分

西本願寺

 京都駅から徒歩15分ほどの場所に位置する西本願寺は、世界遺産に登録されています。ここでは紅葉ではなく黄葉が見どころとなっていて、中でも京都の天然記念物に指定されている「逆さイチョウ」は個性的な形をしているため一見の価値ありです。また、有名な大銀杏ですが、台風の被害により迫力ある姿は見れなくなってしまったようです。【所在地】京都府京都市下京区門前町堀川通花屋町下ル【電話】075-371-5181【拝観時間】5:30 – 17:00【拝観料】境内無料【アクセス】市バス停 西本願寺前下車、徒歩すぐ 

晴明神社

晴明神社は、有名な陰陽師である安倍晴明公の屋敷跡に、晴明公を祀るために創建された神社です。境内の至るところに星のマークがありますが、これは「五芒星」といって、晴明が呪術を用いて陰陽道における強力な“魔よけ”として考案したものだといわれています。紅葉シーズンには、イロハモミジがきれいに色づき、京都の紅葉をイメージして作られた「もみじ守」が秋季限定販売(11月中旬〜12月中旬)で授与されます。【所在地】京都市上京区堀川通一条上ル晴明町806【電話】075-441-6460【拝観時間】9:00〜16:30【拝観料】境内無料【アクセス】市バス「一条戻橋・晴明神社前」下車 徒歩約2分 または市バス「堀川今出川」下車 徒歩約2分 

相国寺

相国寺は、臨済宗相国寺派の大本山の寺院です。室町幕府の3代目将軍である足利義満が創建を発案したとされ、金閣寺・銀閣寺は、相国寺の塔頭寺院になるそうです。境内でいうと鐘楼付近の紅葉が見どころですが、秋季のみ特別公開される相国寺の開山堂庭園では、枯山水と紅葉の組み合わせが風情があって素敵です。【所在地】京都府京都市上京区 今出川通烏丸東入相国寺門前町701【電話】075-231-0301【拝観時間】秋季特別拝観2020年の秋季特別拝観は中止となりました。(変更が有る場合はホームページでお知らせ)【拝観料】大人800円/高校生・中学生700円/小学生400円【アクセス】市営地下鉄烏丸線「今出川駅」より徒歩5分 または市バス59系統・201系統・203系統のいずれかで「同志社前」下車後に徒歩5分 

京都御苑

 京都御所を囲む京都御苑では、広大な敷地内に広がる紅葉を贅沢にも無料で楽しむことができ、凝華洞跡付近にある大きなイチョウの木が黄葉した姿が美しく一見の価値ありです。京都御苑は広いうえに砂利道も多くあるため、歩きやすい靴を履いていきましょう。また京都御所を訪れるにあたり、平成28年から申し込みが不要になりました。 【所在地】京都市上京区京都御苑3番【電話】075-211-1215【拝観時間】入苑時間は無休ですが、苑内施設により異なります。【拝観料】無料【アクセス】地下鉄丸太町駅、または今出川駅からすぐ 

三尾エリアについて

神護寺の紅葉ところで、京都で紅葉の話題を持ち出すのなら、高雄・槙尾・栂尾のいわゆる三尾エリアは省くことができません。しかし、この界隈は、今年は9月の上旬に関西を直撃した台風21号の被害が大きかったエリアの一つで、拝観状況がどうなるかは分かりづらいのが実際です。三尾の紅葉シーズンは紅葉時期はその年の気候や気温に左右されますので、しばらく先のことですが、9月中旬時点では高山寺が山中堂宇(金堂など)を拝観対象から外していました。実際に訪れる場合には、公式サイト等で拝観状況がどうなっているのかは確認してからの方がいいでしょう。なお高山寺は世界遺産に登録されていることもあって詳しい情報も発信されています。しかしすべてのスポットでそうした対応がなされているとは限りません。情報の発信が滞っているだけのこともあるので、例年と同じような形での拝観ができるのかどうかについては、気をつけておきたい部分もあります。

三尾エリアの紅葉の名所

高山寺

秋になると「紅葉のトンネル」となる参道や、石水院からの美しい紅葉の風景が見どころです。【所在地】京都市右京区梅ケ畑栂尾町8【電話】075-861-4204【拝観時間】8:30~17:00【拝観料】石水院:800円紅葉時期のみ¥500が入山料として必要です。【アクセス】JRバス「栂ノ尾」下車徒歩約3分 

神護寺

神護寺は、高野山真言宗遺迹本山であり、平安遷都を指揮したとされる和気清麻呂創建の河内国・神願寺と、元々この地にあった弘法大師空海が14年住持を務めた高雄山寺が、824年に合併して誕生しました。高雄、槇尾、栂尾の3つの地域は三尾と呼ばれ、京都市北西部の中の紅葉の名所として知られていますが、仁和寺は中でも京都で最も見頃の早い紅葉の名所・高雄山に位置します。源頼朝像を含む神護寺三像・日本三銘鐘である国宝三絶の鐘などを所蔵します。山門へ続く古びた石段に赤や黄に染まったカエデの葉が散り落ちる風景や、境内に足を踏み入れた際に葉の合間から塔やお堂が見え隠れするような情趣溢れる景色が楽しめます。また、境内西の地蔵院から谷にかわらけを飛ばすことで家内安全を祈る行事、かわらけ投げの発祥の地でもあるそうです。【所在地】京都府京都市右京区梅ヶ畑高雄町5【電話】075-861-1769【拝観時間】9~16時【拝観料】一般(中学生以上)600円、小学生300円【アクセス】【電車】JR京都駅からJRバスで約50分、山城高雄停留所下車徒歩20分または京都市営地下鉄四条駅、阪急電鉄烏丸駅から市バスで約45分、高雄停留所下車徒歩20分 

西明寺

西明寺は、真言宗大覚寺派の寺院で、平安時代初期に空海の弟子の智泉が創建しました。本堂は、江戸期・徳川5代綱吉の母である桂昌院によって再建されました。重文の本尊釈迦如来像は運慶作で、高さは約51cmです。高雄、槇尾、栂尾の3つの地域は三尾と呼ばれますが、西明寺は中でも槇尾山に位置し、仁和寺と並び京都で最も早く見頃を迎える紅葉の名所です。槇尾の由来でもある槇の大木や、門前に流れる清滝川にかかる朱塗りの指月橋周辺の紅葉が見事です。【所在地】滋賀県犬山郡甲良町池寺26龍應山 西明寺【電話】0749-38-4008【拝観時間】9時~16時(土日は8時30分~16時30分)(2020年当面の間)【拝観料】600円【アクセス】JRバス「槙ノ尾」下車、徒歩約5分いかがでしょうか。東山や嵐山などの所謂紅葉名スポットが存在するエリアは勿論のこと、意外と穴場の洛中エリアの紅葉スポットもご紹介いたしました。どのスポットにも共通して言えることは、日本特有の歴史が根づく地・京都だからこそ、人々を魅せる紅葉があるということかと思います。歴史的建造物やそこに根付く伝統を紅葉がより引き立ててくれる秋はぜひとも京都に足を運んでいただきたいおすすめの季節なのです。