京都の紅葉エリアは、街区(洛中)を取り囲む馬蹄形。昔も今も紅葉名所として名高い東山&嵐山エリアは、その代表格なのですが、京都の紅葉エリアは他にもたくさんあります。東山&嵐山ばかりに目を奪われていると、洛中の魅力的なスポットを見落とすことにもなりますので注意しておきたいものです。
京都は、三方を山が取り囲む街です。紅葉シーズンを前に、有名な紅葉スポットをマーキングしていくと、みごとに街区を囲むような感じになってしまうのも、紅葉が山際エリアに多いのと無関係ではありません。それと、もう一つ、大きな敷地を持つ寺院が周辺部に集中していることも、理由の一つです。これには歴史的な背景があって、平安京が建設された段階では中心部には大きな寺院を作ることが許されませんでした。奈良の東大寺や興福寺のように、街のど真ん中に大きな敷地を占める寺院がない替わりに、周辺部に建てられていった、もしくは周辺部の貴紳邸第が寺院に改められていったのが、京都の事情なのです。東山の清水寺しかり、嵐山の天龍寺しかり、大原の三千院しかり、有名スポットは馬蹄形に京都の街を包み込んでいることが、紅葉地図を見ればよくわかるはずです。そうした京都の紅葉地図を見ながら、ポイントになる紅葉スポットのいくつかを紹介しておきましょう。