
京都市外の混雑が耐えられない、そんな気持ちが強くなってくると、周辺の街にターゲットをスライドさせるのも悪くありません。粟生光明寺などを擁する長岡京市は、スライド先としては絶好の場所です。
[周辺への眼差し]
[長岡京市の魅力]
北は三尾や大原、南は伏見稲荷大社、東なら清水寺や醍醐寺の辺り、そして西なら嵐山や松尾大社あるいは鈴虫寺、だいたいそうしたエリアの内側に含まれるのが一般的な京都観光のターゲットです。それらに対して枠組みに縛られないというのなら、北なら花脊峠を越えて久多や周山街道の先の京北(ちなみに久多も京北も行政区分の上では京都市です)に向かってみるということになるでしょうし、東なら石山寺のある大津市、南なら石清水八幡宮を念頭においての八幡市だったり、平等院狙いの宇治市といったところがターゲットになってきます。そうして西に向かうのなら粟生光明寺や楊谷寺などがある長岡京市がお奨めです。長岡京市にはこれ以外にも、聖徳太子ゆかりの乙訓寺や春にはツツジが美しいことで知られる長岡天満宮などの観光名所がありますし、微妙に京都市側に戻ってしまいますが、西山三山の一角をなす善峯寺、あるいは花の寺として名高い勝持寺なども近傍に含めることができます。善峯寺などは人気も高いので、天候やカレンダー事情次第では雑踏回避という当初の目的を果たせない可能性がないわけでもありません。しかし、たとえ混雑していたとしても、嵐山の渡月橋界隈や東山の清水寺門前などに比べるなら、かなり恵まれた状況になることが想像できます。[敦盛最期]
[紅葉参道]
この粟生光明寺は、西山派の総本山としての知名度だけでなく、紅葉の名所としても高い評判を得ています。特に総門をくぐって本堂(御影堂)に至る参道のうち、傾斜の緩やかな迂回路の方は紅葉シーズンには紅葉のトンネルとでも言うに相応しい景観になるところから「紅葉参道」とも呼ばれています。他にも御影堂や観音堂の周辺にもたくさんのモミジが植わっているのでシーズンには「全山が真っ赤に染まる」というのもあながちな誇張ではありません。

