京都の紅葉を楽しむならおすすめなのがトロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの約7.3㎞を結ぶ嵯峨野トロッコ列車です。列車からの美しい景色はもちろん、沿線の観光スポット巡りにも便利な路線です。今回は、嵯峨野トロッコ列車沿線の紅葉の名所と、前売乗車券の購入方法などについてご紹介いたします。
【更新:8月29日現在 紅葉の状態:青紅葉】
嵯峨野トロッコ列車とは?
嵯峨野トロッコ列車は、トロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの約7.3㎞、約25分の道のりを結ぶ路線です。紅葉が美しいとされる多くの観光スポットが点在している嵐山を、トロッコ列車に乗って巡ることもでき、秋になると特に多くの観光客が訪れます。美しく景色を見られる場所では速度を落として走ってくれるので、ゆっくり紅葉を楽しむことができます。内装はどこか懐かしいクラシカルな雰囲気で、寒い季節には石炭ストーブも登場するのだそうです。おすすめの号車はなんと言っても「ザ・リッチ号」と名のつく5号車です。この号車の最大の特徴は窓ガラスがないことです。こちらの号車では目で景色を楽しみながら、肌で風を感じて、耳で音を聞いてと、正に五感で景色を楽しむことができます。乗車料金:大人620円・小人310円(普通運賃(片道)乗車区間に関わらず均一です)
交通アクセス
JR京都駅から約15分で「嵯峨嵐山駅」へ到着します。南口へ出て階段を降り、そこから歩いてすぐのところに「トロッコ嵯峨駅」があります。
所在地:都府京都市右京区嵯峨天龍寺車道町
電話:075-861-7444
嵐山トロッコ列車沿いの紅葉の見ごろは?
場所によって多少見ごろは異なってきますが、例年11月中旬から12月上旬が見ごろとされています。
嵯峨野トロッコ列車の混雑具合は?
夏や冬であれば予約が取りやすいのですが、春の桜の時期や秋の紅葉の時期は1か月前10時の予約開始と共に満席になってしまうという混雑ぶりです。ちなみに、ツアーなどの団体客の場合は1年前から予約することができるので、列車によっては1か月前の予約開始前にほとんど空席がないという場合もあります。
嵯峨野トロッコ列車沿線の紅葉スポット
嵯峨野トロッコ列車の沿線には、周辺の山々とともに美しい紅葉を楽しむことができる観光スポットが点在しています。ここでは、嵯峨野トロッコ列車での紅葉スポット巡りに欠かせない名所をいくつかご紹介します。
常寂光寺
紅葉の美しい小倉山の中腹に位置しているのが常寂光寺です。このお寺は、平安の歌人である藤原定家の山荘「時雨亭」があったと伝えられています。常寂光寺の名前の由来は「常寂光土」という仏様のいらっしゃる理想郷から来ているようで、その名も頷ける美しい景色が秋には眼前に広がります。紅葉の見ごろは、11月中旬から12月上旬とされ、シーズンになると多くの観光客が美しい紅葉を一目見ようと訪れます。色鮮やかに色づいたイロハモミジやオオモミジが石段を覆い、その石段をのぼり後ろを振り向くと、紅葉した木々にうめつくされた嵯峨野を一望することができるのです。紅葉の終わり頃に訪れると美しい散り紅葉や敷き紅葉を見ることもできますので、こちらもおすすめです。
拝観料:500円
アクセス
京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
- 嵯峨野トロッコ列車 トロッコ嵐山駅、徒歩10分
- JR山陰本線(嵯峨野線) 嵯峨嵐山駅、徒歩15分
天龍寺
京都市内の一番西に位置している天龍寺は、1339年に後醍醐天皇を供養するために足利尊氏が建立しました。天龍寺での紅葉の見どころは、大方丈裏の嵐山や庭園の西側に位置している亀山を借景にした雄大な曹源池庭園です。曹源池庭園は世界文化遺産に認定登録もされていることもあり、紅葉シーズン以外でも人気の観光名所です。曹源池庭園西の「紅葉のトンネル」も美しく、絶好の紅葉スポットとされています。天龍寺は朝の景色が非常に美しいので、比較的混雑も少ない朝早い時間帯がおすすめです。
拝観料:庭園(曹源池・百花苑)高校生以上500円/小中学生300円
諸堂(大方丈・書院・多宝殿)庭園拝観料に300円を加算
法堂「雲龍図」特別公開 500円(公開日は基本的に土日祝ですが、春秋は毎日公開している場合があります)
アクセス
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
- 嵯峨野トロッコ列車 トロッコ嵐山駅
- JR山陰本線(嵯峨野線) 嵯峨嵐山駅、徒歩13分
竹林の道
竹林の道で紅葉を見ることはできないのですが、京都・嵐山を訪れたら立ち寄りたい人気の観光スポットです。渡月橋の北側、嵯峨野に広がる竹林は、たくさんの竹林が生い茂る間を縫うように小径が張り巡らせています。秋のひんやりとした空気の中その小径を散歩してみてはいかがでしょうか?夜になるとライトアップされた竹林の幻想的な光景を堪能することができます。周囲の喧騒が嘘かのような、竹林の道だけの独特の雰囲気があり、一年を通して人気の観光スポットとなっています。
宝厳院
宝厳院は、世界遺産天龍寺の塔頭寺院の一つです。「獅子吼の庭(ししくのにわ)」という庭園を紅葉の赤や黄色が鮮やかに彩ります。
拝観料:大人500円・小中学生300円。
本堂(襖絵)参拝は別途、大人500円、小中学生300円
アクセス
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町36
- JR嵯峨嵐山駅から徒歩10分
- 京福電気鉄道嵐山駅から徒歩3分
秋の京都は普段よりも多くの観光客が訪れるので、嵯峨野トロッコ列車も混雑が予想されます。ですので、嵯峨野トロッコ列車で観光名所巡りにお出かけする際は、事前に予約しておくことをおすすめします。トロッコの前売乗車券の予約チケットは乗車日の1か月前の午前10時から乗車30分前まで購入することが可能です。JR西日本みどりの窓口、もしくはJR西日本の電話予約サービスでも予約購入することができます。電話で予約をした際、チケットの郵送は行っていませんので京都に到着してからJR西日本のみどりの窓口やみどりの券売機で受け取ります。受け取り時に、購入した際に使用した「クレジットカード」と「予約番号」、「自分の電話番号下4桁」が必要ですので、必ず忘れずに持っていきましょう。「ザ・リッチ号」のチケットを事前に購入することはできませんが、他の号車のきっぷを購入しておけば、当日に交換してもらうことが可能だそうです。
一緒に体験してほしいアクティビティ
保津川下り
トロッコ嵯峨駅発と亀岡駅発では、嵯峨駅発の方が混んでいると言われていますが、その理由は亀岡駅から保津川下りを楽しめるからと言っても過言ではありません。トロッコ列車で嵯峨駅を出発し、亀岡駅からタクシーや京馬車などで保津川下り乗船場ヘ向かい、そこからゆっくり川下りを楽しむというのが、紅葉を贅沢に満喫できる言わずとしれたコースです。かつては無くてはならない木材の運送手段として、保津川は使われていたそうです。現在では運搬技術の発達により、運送手段という目的は影を潜め、観光用として川下りが楽しまれています。渓谷の美しさをさらに紅葉が惹き立て、人気のアクティビティとなっています。
料金:大人4100円/4歳~小学生2700円
アクセス
京都府亀岡市保津町下中島2
- JR亀岡駅下車、徒歩8分
- 嵯峨野トロッコ列車 トロッコ亀岡駅下車、京馬車25分
- 嵯峨野トロッコ列車 トロッコ亀岡駅下車、京阪京都交通15分
京馬車
亀岡の穴場スポット、「京馬車」に乗って雄大な自然をのんびり過ごすのもおすすめです。トロッコ列車の「亀岡駅」を降りてすぐのところにある「京馬車」は、乗客が向かい合って座る乗り合い馬車です。保津川沿いをゆっくりのんびり移動するので、トロッコ列車とはまた違った目線で紅葉を楽しむことができます。馬の軽快な足音や保津川のせせらぎの音、風が馬車内を通り過ぎていく心地よさを感じて、心を癒してみてはいかがでしょうか。
トロッコレンタサイクル
「トロッコ列車」に「保津川下りの船」、「京馬車」もゆっくり紅葉を楽しめますが、嵯峨野・嵐山の散策には自転車もおすすめです。自転車を借りて自分で好きな時間に好きな場所へ行き、紅葉を楽しむのもいいですよね。駅に近くて便利なのは、トロッコ「嵯峨駅」の目の前にある「トロッコおじさんのレンタサイクル」です。こちらのお店ではレンタル自転車は1泊2日の貸出もできます。身軽に散策ができるように、手荷物預かりサービスも行っているので気軽に利用できそうですね。※紅葉の時期の京都も寒くなってきていますので、自転車をご利用の際は、温かい服装をおすすめします。
まとめ
トロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの約7.3㎞を結ぶ嵯峨野トロッコ列車は、車窓から紅葉を楽しむことができるのはもちろん、沿線にも有名な紅葉の名所が点在しています。秋の紅葉シーズンは観光名所と同様に嵯峨野トロッコ列車も混雑が予想されますので、事前に前売乗車券を購入しておくことをおすすめします。混雑を避けたい方はトロッコおじさんのレンタサイクルで自転車を借りて、ゆっくり散策するのもいいですよ。