クスノキの巨木に抱かれるようにして立つ、皇室ゆかりの寺院、「青蓮院門跡」。秘仏・青不動明王像の寺として知られていますが、書院のモダンな襖絵や2つの庭園なども一見の価値があります。春と秋には青い光のライトアップも行われます。
天台宗の祖・最澄が延暦寺の住坊として建てた青蓮坊が寺の起こり。天台宗三門跡のひとつに数えられ、別名粟田御所とも呼ばれています。門跡とは、皇族や摂関家が住職を務める寺院のことで、青蓮院は平安末期から続く門跡寺院として、高い格式を誇ってきました。歴代の門主には、『愚管抄』の著者・慈圓や、書道「御家流」の創始者である尊円法親王など著名な人物が名を連ね、浄土真宗の祖・親鸞聖人の得度の地としても知られています。歴代の門主に引き継がれてきた寺の秘仏・青不動明王二童子像は、一般公開はほとんどありませんが、普段は本堂に安置された複製を拝することができます。写真は、室町時代の絵師・相阿弥が手がけた池泉回遊式の相阿弥(そうあみ)の庭。華頂殿(かちょうでん)から相阿弥の庭を眺める
日本三不動のひとつ、青不動明王二童子像
ツツジが美しい霧島の庭
親鸞聖人お手植えのクスノキ
青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)TEL.075-561-2345●京都市東山区粟田口三条坊町69-1 ●地下鉄東西線東山駅から徒歩5分 ●9時~17時(最終受付16時30分) ●無休