東福寺を語る上で秋の紅葉は必須事項。そしてそこでは通天橋の存在が鍵になってきます。しかし、通天橋はなぜあんな不思議な場所に架けられているのでしょうか。門をくぐって境内に入っていくと、いきなり足下より低い場所が現れる謎です。紅葉スポットとしてみるだけでなく、謎解きの鍵として通天橋にアプローチしてみましょう。
紅葉名所として名高い東福寺には、七不思議と呼ばれる「不思議」が伝わっています。寺院のおける七不思議というと知恩院や清水寺のものが有名でしょうか。語る人によって内容が入れ替わることも少なくないので、聞いたことのあるものを数え上げていくと七つでは収まらないことも往々にしてあります。それでもやはり七不思議と呼ばれ続けるのは、これまた不思議と思えるくらい面白い現象なのですが、東福寺の場合は、猫が涅槃図に描かれるのは少ないのに東福寺の涅槃図には猫がいること(同寺の画僧吉山明兆の作)や、百人が同時が使えるとかいうトイレ(重要文化財の東司のこと)などが七不思議に含まれています。しかし、個人的に不思議に思えてならないのは、東福寺境内の地形です。東福寺に伝わる七不思議には含まれませんが、通天橋の存在が不思議に思えてならない今日この頃?
- 2019/4/29
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