京都の紅葉を見るなら南禅寺へ。南禅寺の紅葉の見頃や見所をご紹介します。

【更新:11月19日現在 紅葉の状態:今が見頃】

南禅寺は、亀山天皇が離宮・禅林寺殿を造ったことにはじまります。その後、亀山天皇の依頼で大明国師がお寺としました。南禅寺は日本の「禅寺」で最も高い格式のお寺なんです。京都五山(天竜寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺)のさらに”別格扱い”のお寺になっています。4万坪を越える広大な境内には300本ものカエデが植えられており、南禅寺は紅葉スポットがいっぱい。今年は京都の紅葉を見るのに南禅寺へ行ってみませんか。

南禅寺の基本情報

南禅寺は室町時代、3代将軍足利義満によって「五(ご)山之上(ざんのじょう」に昇格された禅寺です。境内には一直線に並ぶ勅使門、三門、法堂、方丈のほか、周辺に12の塔頭があって見どころが多く、ほんとに広大です。 高さ22mにもなる三門は歌舞伎「楼門(さんもん)五三(ごさんの)桐(きり)」で、石川五右衛門の「絶景かな、絶景かな」の名台詞で有名で、境内を横切る水路閣は、1888年に造成された琵琶湖疎水の水路橋で、赤レンガの佇まいは壮観で、ロケ地としても人気となっています。

拝観期間・時間:
12月1日~2月28日 午前8時40分~午後4時30分
3月1日~11月30日 午前8時40分~午後5時
※拝観受付は拝観時間終了の20分前までとします。
拝観料:方丈庭園:一般600円 高校生500円 小中学生400円、三門:一般600円 高校生500円 小中学生400円、南禅院: 一般400円 高校生350円 小中学生250円、
天寿庵ライトアップ:大人600円 高校生500円 小中学生400円(2019年度、以後中止の為)

アクセス

京都市左京区南禅寺福地町

  • 最寄駅 地下鉄東西線蹴上駅 徒歩10分  市バスー南禅寺・永観堂前 徒歩10分

南禅寺

住所:京都市左京区南禅寺福地町

MAP:Google Mapで見る

南禅寺の紅葉の見ごろはいつ?

その年によって多少紅葉の時期に変化はありますが、11月中旬から12月上旬が紅葉の見ごろのシーズンといわれています。天寿庵では例年紅葉時期の11月15日から30日までライトアップが開催されますが残念ながら2023年は引き続き中止となりました。2024年は期待できそうです。

南禅寺の紅葉のライトアップ

南禅寺ではライトアップは行われませんが、塔頭寺院の天授庵ではライトアップイベントを開催。暗闇に浮かび上がる赤やオレンジ、黄色のグラデーションからなる紅葉の艶やかさに圧倒されます。

南禅寺の紅葉シーズンの混雑状況は?

南禅寺の紅葉シーズンには多くの観光客が訪れますが、境内が広いため、そこまでは混雑していません。三門から法堂周辺は大体の方が訪れるため、混み合います。 毎月第2・第4日曜に開催される暁天坐禅。11月から3月までは6時30分から約1時間行われます。龍渕閣(りょうえんかく)が会場ですが、廊下でつながっている方丈庭園の見学も可能です。拝観時間よりも早い時間に開催されるため、すいている状態で紅葉を見たい方は参加するのもいいかも。 天授庵のライトアップは、拝観時間前から行列ができます。拝観時間終了近くに入場すると、あまり混雑せずに見学できるようです。

南禅寺で紅葉の写真を撮影するのにおすすめの場所は?

石川五右衛門の「絶景かな」というセリフで知られる三門周辺や三門から法堂(はっとう)へと続く参道沿い、琵琶湖疏水が上を流れるレンガでできたアーチ状の水路閣周辺など、境内のいろんな場所で紅葉を撮影することができます。 大小6つの石を配置した様子が、虎の親子が川を渡るように見えることから、通称「虎の子渡しの庭 と呼ばれる小堀遠州作の方丈庭園も有名な写真スポットです。方丈は京都御所の清涼殿(女院御所の対面御殿という説も)を移築したもの。 本坊の滝の間では9時30分~15時(12時~13時までは休止)に、滝の流れるお庭で紅葉を眺めながら抹茶をいただくことができます。

南禅寺には塔頭寺院が12あり、紅葉の名所として知られる南禅院や天授庵も公開されています。亀山天皇が住んだ南禅寺発祥の地・南禅院は、天龍寺、苔寺とともに、京都の三名勝史跡庭園の1つに選ばれています。鎌倉末に造られた池泉回遊式庭園で、亀山天皇が自ら作庭。夢窓疎石が完成したといわれています。 天授庵は、南北朝時代の特色を残した池泉回遊式庭園(南庭)と明治時代に造られた枯山水庭園(東庭)の2種類の庭からなります。南庭では、鯉が泳ぐ池越しに書院と紅葉を撮影することができますよ。東庭では、白砂、幾何学模様の敷石と緑色の苔、紅葉のコントラストを楽しむことができます

南禅寺の見どころ

紅葉以外の見どころとしては、地下鉄東西線蹴上駅から南禅寺に向かう時にくぐる小さいトンネル「ねじりまんぽ」。その上を通る蹴上インクラインは傾斜鉄道の跡で、桜の名所として知られています。 塔頭寺院の金地院は、徳川家康のブレーンだった以心崇伝が移築したお寺です。小堀遠州作の枯山水庭園「鶴亀の庭」は男性的で豪快な庭。遠州好みの茶室「八窓席」(はっそうせき)もあります。 南禅寺周辺は湯豆腐が名物なので、奥丹、順正などの有名店でランチをとるのもいいかもしれません。

南禅寺周辺のおすすめ紅葉スポット

永観堂(禅林寺)

古今和歌集で「もみじの永観堂」と詠われているように、古くから永観堂は紅葉の名所として知られています。 鮮やかに彩られた境内は、圧倒的な美しさです。

例年の紅葉の見頃:11月中旬~12月上旬
所在地:京都市左京区永観堂町48
電話:075-761-0007
拝観時間:9:00~17:00(最終受付16:00)
拝観料:大人600円・小中高生 400円(夜間拝観:一般(中学生以上)600円)
アクセス:【電車】地下鉄蹴上駅から徒歩約15分・【バス】南禅寺・永観堂道下車徒歩約3分

永観堂

住所:〒606-8445 京都府京都市左京区永観堂町48

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから

無鄰菴

明治時代に山縣有朋自身が設計し、「植治」こと七代目小川治兵衛が作庭した別邸跡です。 庭の巨大な石は、醍醐の山から24頭の牛によって運ばれたもの。琵琶湖疎水から水を引き入れた池泉回遊式庭園では、色鮮やかな紅葉を眺めることができます。お座敷から美しい紅葉をゆったりと眺めるのがおすすめです。

【所在地】京都市左京区南禅寺草川町31
【電話番号】075-771-3909
【拝観時間】9~10月 8:30~18:00、11月 7:30~17:00、12~3月 8:30~17:00
【拝観料】410円
【アクセス】地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩約7分、市バス「神宮道」下車徒歩約10分

無鄰菴

住所:〒606-8437 京都府京都市左京区南禅寺草川町 31番地

MAP:Google Mapで見る

詳細:詳細はこちらから

日向大神宮

日向大神宮は、蹴上インクラインの坂を直進した場所にある隠れ紅葉スポットです。「京のお伊勢さん」という呼び名があり、京都では珍しい神明造の神社としても知られています。開運や厄除けのご利益もあると言われているので、ぜひ足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

【所在地】京都市山科区日ノ岡一切経谷町29
【電話番号】075-761-6639
【拝観時間】境内自由
【拝観料】境内無料
【アクセス】地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩約15分

日向大神宮

住所:〒607-8491 京都府京都市山科区日ノ岡一切経谷町29

MAP:Google Mapで見る

金戒光明寺

京都では、親しみを込めて「くろたにさん」と呼ばれている「金戒光明寺」。 とても豪華そうな名前の由来は、法然上人が大きな石に腰を掛けた時、石から紫の雲が立ち上り、西の空には金色の光が放たれた事と言い伝えられています。 こちらの紅葉の見所は、山門や枯山水のお庭、鎧之池室、紫雲亭と多くあります。 本来ならば、「三門」と書きますが、ここの山門は「山」という漢字を使っています。この山門がまず美しいのです。佇む姿はとても重厚感があり、紅葉の赤や黄色の葉がとても引き立ててくれます。 また山門をくぐり抜けしばらく階段を進んだら、一度振り向いてみましょう。この階段から見下ろす景色も正面とは違った美しさがあります。 そして、枯山水のお庭は、法然上人の生涯と浄土宗の広がりを表していると言われており、幼少時代 美作(みまさか)の国、修行時代 比叡山延暦寺、浄土開宗・寺門興隆の3つのお庭に分かれています。それぞれのお庭を見比べてみるのも楽しいものです。

【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】境内無料
【住所】京都市左京区黒谷町121
【アクセス】市バス「岡崎道」下車徒歩約10分・市バス「東天王町」下車徒歩約15分

光明寺

住所:〒617-0811 京都府長岡京市粟生西条 ノ内26-1

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから

真如堂

赤い総門に赤い紅葉が、来た人を美しい景色でお出迎えしてくれる真如堂。 984年に建てられ、浄土宗の中でも大切にされている仏教行事のひとつお十夜の発祥地とも言われています。 他では見られない総門は、敷居部分がありません。なぜならば、神様が毎日夜参詣する時につまづかないようにする為とも言われています。こんな所にも目を向けて旅をするのも楽しいものです。 真如堂の紅葉は、法華塔を外せません。この三重塔は、高さが30m、1751年~1764年の間に建てられ、さまざまな日本の歴史を見てきました。今の三重塔になったなのは1817年の事です。 この三重塔と赤や黄色が織りなす景色は、ため息が出る程の美しさと言えるでしょう。 また、三重塔から参道を挟んだ向かい側へ進んでいくと、お茶処があります。 ここから見られる景色は、また風情溢れる景色です。赤い絨毯の上でゆっくり腰かけながら、紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】本堂と境内は無料・宝物と庭園は11/1~12/8は特別拝観期間中は1000円(通常500円)
【住所】京都市左京区浄土寺真如町82
【アクセス】市バス「真如堂前」・「錦林車庫前」下車徒歩約8分

真如堂

住所:〒606-8414 京都府京都市左京区浄土寺真如町82

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから

平安神宮

平安神宮は、1895年に平安京遷都1100年を記念し建てられた比較的歴史が浅い建物です。内国勧業博覧会の目玉として建てられました。 平安京大内裏の正庁を模した応天門、大極殿など、朱塗りの建築は、とても壮大な美しさと言えます。広さは、約3万平方メートルもあり、東西南北の4苑に分かれており、それぞれ花の名所ともなっています。 その中でも紅葉の季節におすすめしたいのが、東神苑です。 泰平閣の対岸から見る水面に映る建物と紅葉の景色がとても素晴らしいものです。赤、黄、緑、オレンジの秋色に染まった木々が、池の面に映り、紅葉の景色を1度に2回も楽しめます。 ここのお庭の特徴として、赤だけでなく、様々な色が見られるように、木々を考えて配置されています。平安神宮のお庭は、七代小川治兵衛の作と言われており、自然の山の姿を表現する為に、木々の細かい配置までも入念に考えられたと言われています。 泰平閣で、腰掛けに座りながらのんびりと神苑の風景を眺める事が出来るのでほっと一息しながら紅葉を楽しみたい方におすすめです。

【拝観時間】11月1日〜12月30日 6:00〜17:00 
【拝観料】大人600円・小人300円
【住所】京都府京都市左京区永観堂町48
【アクセス】「岡崎公園美術館・平安神宮前」下車徒歩約5分・京都市営地下鉄 東西線「東山」駅下車 徒歩約10分・京阪電車「神宮丸太町」駅下車徒歩約15分

平安神宮

住所:〒606-8341 京都府京都市左京区岡崎西天王町

MAP:Google Mapで見る

関連記事:関連記事はこちらから

まとめ
南禅寺界隈は、琵琶湖疏水が京都へ届いた初めの地で、水を利用した庭園や紅葉の名所、古刹が多く、京都で美しい紅葉を巡るのに、最もおススメも名所です。京都駅周辺の東福寺、泉涌寺、東寺の辺りも壮大で紅葉も景観も圧巻のスケールですし、東山観光の清水寺周辺は言わずもがなですが、その著名ぶりとバス停や新幹線京都駅からの近さも有り、混雑ぶりも1番です。落ち着いて、南禅寺界隈まで足を延ばし、じっくりと歩かれるのはいかがでしょうか。きっと、心に響く、京都のお気に入りにで会える筈。