慶長11年(1606)、豊臣秀吉の正室・北政所(ねね)が、秀吉の菩提を弔うために創建した「高台寺」。「ねねの寺」の愛称で親しまれ、萩の名所としても有名です。創建時、徳川家康が財を惜しまず造営を援助したこともあり、95,000坪を誇る境内には壮大な伽藍が建てられました。江戸時代の度重なる火災で多くの伽藍は焼失しましたが、開山堂や霊屋、表門など創建当初のものも残り、伏見城から移築された傘亭や時雨亭とともに、国の重要文化財に指定されています。このほか、小堀遠州が手がけた庭園も必見。写真の方丈前庭は、砂盛と砂紋のみで構成された枯山水庭園で、春には白砂に枝垂れ桜が彩りを添えます。また、春・夏・秋と年に3回行われるライトアップは、趣向を凝らした内容が話題。季節ごとに内容が異なるライトアップは、ほかでは見られない個性的なもので、幽玄な世界が楽しめます。
桃山時代を表す庭園がみごと
ねねが眠る霊屋(おたまや)
天井画が美しい開山堂
利休好みの傘亭・時雨亭
ねね終焉の地「圓徳院」も合わせて拝観しましょう
高台寺(こうだいじ)TEL.075-561-9966 ●京都市東山区高台寺下河原町526 ●市バス停東山安井から徒歩5分 ●9時~17時(最終受付)※季節により異なる ※ライトアップは特別期間のみで日没後点灯、21時30分受付終了 ●無休