嵐電沿線で紅葉が美しい禅刹の鹿王院は、一般に認知される嵐山のエリアから外れているため穴場と見なされています。嵐山を借景に活かした庭園や足利義満筆の扁額が掲げられているという見どころ豊富な場所ながら、渡月橋まわりの嵐山界隈では味わうことのできない静かさを楽しむことができます。
嵐山の紅葉がお目当ての観光客は、たいていは嵐電・嵐山駅、阪急・嵐山駅などを起点に行動を開始します。JRを使う場合でも嵯峨嵐山駅スタートが基本。これによって一般に認識される嵐山の観光エリア(正確には嵯峨野・嵐山エリア)がだいたい決まってきます。すなわち清滝道ないしはJR嵯峨嵐山駅より西側と。渡月橋、天龍寺、二尊院等々、多くの有名スポットはそのエリアに収まりますが、それだけにエリア外のスポットが穴場扱いされる傾向にあります。たとえば渡月橋北詰に頓宮のある車折神社。三船祭の催行主体としても有名なので、人気が出てしかるべきところなのに、その本宮は穴場扱いです。これは、本宮が清滝道以西エリアから外れるからでしょう。紅葉スポットとしての評判が高まりつつありながら、いまだ穴場扱いされているスポット、それが鹿王院です
- 2020/3/10
- 京都の紅葉, 紅葉 穴場
- 洛西=嵐山・嵯峨野周辺