京都が誇る日本伝統の風呂敷とは。現在はエコバックとしても大活躍。

風呂敷

京都には風呂敷を取り扱うお店が多く立ち並びます。風呂敷1枚持っているだけで、簡単にエコバッグにもなりますし、贈答の時にも小粋に、おしゃれに贈り物を包むことも出来ます。荷物を包むのにもとても便利ですがその後も小さく畳めるのも嬉しいポイントです伝統的な和柄のものから、子供にも人気のキャラクターのものまで多種多様です。特に、最近では北欧のデザイナーとコラボした商品など、現代と融合した風呂敷から目が離せません。さて、そんな風呂敷について詳しく見ていくとしましょう。

風呂敷の始まりは、今から1300年もの前に発案されたのが始まりと言われています。環境問題を考えた時に注目されるのが「風呂敷」です。何の変哲もない四角い布を日本人は古くから、道具・物・商品を包む際に活用してきました。和の心が薄れつつある中で「風呂敷は古臭い」と思われた時もありましたが、約30年ほど前頃から環境に対する意識が高まるとともに、風呂敷も様々な変化を遂げてきました。また最初から風呂敷と呼ばれていた訳ではなく、最初は「ツツミ」という名で呼ばれていたと言い伝えられています。その後、漢字の通りお風呂で洋服を包むなどに使われていった事から風呂敷という名がついたとも言われています。京都には、風呂敷を扱う専門店が多くあり、それぞれのお店独自の柄なども取り揃えています。中には、伝統的な和柄やモダンな柄などもあり、男女問わず日常使いが出来ます。特に老舗の風呂敷屋では、家紋入れのオーダーも受けています。また、京友禅の染付体験で、自分だけのオリジナル風呂敷も作ることが出来ます。

日本の伝統文化の一つ、風呂敷について

そもそも、風呂敷は文字通り「お風呂」で使用されていた布に由来しています。風呂敷の始まりは奈良時代にまでさかのぼり、その当時は「風呂敷」という呼び名はないものの、現代のように物を包むための布として流通していたそうです。風呂敷の呼び方に関しては、平安時代後期から南北朝時代に「平包」と言う呼び名で統一されました。現在のように「風呂敷」と呼ばれるようになったのは、室町時代の頃からでした。その当時のお風呂は、お湯を溜めて浸かると言う様式のお風呂ではなく、蒸し風呂であったため、蒸気を拡散させて湿度と温度を均一にするために用いられたのが、布だったのです。蒸し風呂で用いられていた布が、物を包むために使用されている布に形などが似ていたことから、「風呂敷」と呼ばれるようになったのです。caede京都コレクションページへ

京都の風呂敷屋さん

京都の風呂敷屋さんとして有名なのは永楽屋、伊兵衛ENVERAAK、木綿問屋「永楽屋伊兵衛」、京都掛札、さんび堂、SOHYA TAS、三陽商事などではないでしょうか。京都、風呂敷といって真っ先に思い浮かぶのは、なんといっても永楽屋ではないでしょうか?屋号を織田信長から拝領したという創業400年の老舗です。メインは手拭いですが、オリジナルのモダン柄風呂敷もそろっていますので、お店を覗くだけでも楽しめます。

永楽屋 細辻伊兵衛商店【本店】

【所在地】京都市中京区室町通三条上ル役行者町368【電話番号】075-256-7881【営業時間】午前10時半~午後7時【定休日】年中無休また、伊兵衛ENVERAAKもこちらも、1615年創業で400年の歴史を持つ老舗と言えます。木綿問屋「永楽屋伊兵衛」が手掛ける風呂敷専門店は、日本らしい紅葉、桜、鶴といった古典的な和柄が特徴で人気を集めます。また、風呂敷を結んで作る風呂敷バッグの作り方なども教えてもらえます。京都のお土産にもおすすめできる小物も販売しています。

伊兵衛 ENVERAAK【四条店】

【所在地】京都市下京区四条通河原町西入ル御旅町34【電話番号】075-222-1622【営業時間】午前11時~午後8時【定休日】年中無休そして、元は染物屋さんという京都掛札も、忘れてはいけません。モダンな店舗では、木綿風呂敷を中心に販売しています。しかも、どの柄も伝統の和柄をモダンにアレンジしたオリジナルのもので、洋装で持つことが出来ますし、日常使いもできます。今風のポップでオリジナリティ溢れるデザインが幅広く揃っているので選ぶのが楽しくなります。また、正絹風呂敷への家紋入れのオーダーも受け付けてくれます。家紋だけでなく、自分の名前を入れてもらうこともできますので、引き出物やプレゼントとしても喜ばれます。

京都掛札

【所在地】京都市東山区東大路通古門前上ル高畑町609【電話番号】075-821-3230【営業時間】午前10時~午後6時【定休日】火曜日(祝日の場合は営業)それから、明治19年創業のさんび堂。こちらは和装小物では誰も知っているさんびが手掛けています。風呂敷以外には、手拭い・帯留・バッグ等のオリジナル商品が並びます。こちらの商品の特徴としては、「綺麗かつ可愛い、そしてかっこいい」がテーマになっており、現代のファッションにも合わせやすいような風呂敷を多く取り扱っています。めずらしいデザインのリバティプリントが施された風呂敷やがま口などもあります。 

さんび堂 烏丸本店

【所在地】京都市下京区室町通綾小路下ル白楽天町504【電話番号】075-341-2121【営業時間】午前11時~午後7時【定休日】毎週火曜日「そうやたす」と発音し、カフェラウンジ「伊右衛門サロン京都」の2階にあるのがSOHYA TAS。弘治元年(1555年)創業の老舗、千總(ちそう)がプロデュースしている和をコンセプトにした雑貨店です。ここには風呂敷の老舗、馬場染工場が手掛ける風呂敷ブランド「mashu(マシュ)」があります。独特の色使いに和のテイストがプラスされた、透明感のあるきれいな色彩が印象的です。90センチ巾で3,150円~。68センチ巾で2,100円~、別売りのバッグリング(500~800円)などもあり、風呂敷バッグに取り付けることができます。

SOHYA TAS(ソウヤ タス)

【所在地】京都市中京区三条通烏丸西入御倉町80番地【電話番号】075-221-3133【営業時間】午前11時~午後5時【定休日】臨時休業あり三陽商事は京都で70年に渡って、風呂敷などの和雑貨・和装小物を作り続けている老舗メーカーです。伝統的なものづくりにこだわり、国内生で製造しています。また風呂敷などの和雑貨・和装小物の別注、OEM生産を行っていて、名入れなどのオーダーをはじめとして、完全オリジナルのオーダーメイドまで、希望に沿った商品を作ってもらうことが可能です。こう見ていくだけでも、それぞれ特色が違い、お土産選びとなれば大変なのが目に浮かびます。

日本各地の風呂敷専門店

京都に本社を置く風呂敷専門店唐草屋は、京都だけでなく、東京の人形町と名古屋の伏見にも店舗を構えています。正絹風呂敷から化繊風呂敷まで、様々な種類・柄の風呂敷を取り揃えています。しかも、風呂敷バッグの持ち手となる付属品も取り揃えています。店舗以外の会場でセミナー(講演会やラッピング体験セミナー)を行うなど、風呂敷の普及を目指した活動もしているお店です。風呂敷の結び方の基本をはじめとして、バッグの作り方など日常を便利にするための包み方を教わることができます。店員さんに相談すれば風呂敷に関することを親切丁寧に教えてもらえるので安心ですよ。

風呂敷専門店・京都唐草屋

【所在地】京都市中京区室町六角下ル鯉山町510番地 宮井京都ビル1階【電話番号】075-221-0390【営業時間】午前11時~午後6時【定休日】火曜日・年末年始

風呂敷専門店・東京唐草屋

【所在地】東京都中央区日本橋人形町3丁目4番6号 宮井江戸ビル1階【電話番号】03-3661-3938【営業時間】午前11時~午後6時【定休日】日曜日・祝日・年末年始・夏期休暇同じく京都に本社を置くむす美も、京都と東京原宿に店舗を展開しています。他にはない変わった柄が多いのが特徴で、風呂敷初心者の方向けの風呂敷の使い方DVD付セットも売っています。

むす美【京都店】

【所在地】京都市中京区三条通堺町東入桝屋町67【電話番号】075-212-7222【営業時間】午前11時~午後7時【定休日】年中無休(※夏季・年末年始は特別休業あり)

むす美【東京店】

【所在地】東京都渋谷区神宮前2丁目31-8【電話番号】03-5414-5678【営業時間】午前11時~午後7時【定休日】水曜定休

風呂敷バッグは、持ち手を変えて表情も変わる

京都 風呂敷風呂敷の四隅を結ぶだけで、簡単にエコバッグやハンドバッグが出来てしまいます。大きな風呂敷を使えば、ショルダーバッグにもなります。特に、皮や竹などで出来ている持ち手を使うことで、アクセントをつけることが出来ますので、洋装でも持ちやすくなります。持ち手は、楽天などの通販や、手芸店にも売っていますので、簡単に手に入ります。風呂敷専門店にもおいていますので、お好みの風呂敷と合わせて購入することもできます。

風呂敷の使い方

風呂敷は、包むものやシーンによって素材・大きさ・柄などが変わってきます。例えば、お弁当箱を包むなら、木綿素材やポリエステル素材の50㎝角サイズ(中巾)を使います。70㎝角位(二巾)ならワインボトルを、90㎝角位(二四巾)なら一升瓶を包めます。また、贈答などのフォーマルなシーンなら正絹の無地のものや小紋柄などのものを選びます。しかし、現在ではレーヨン素材のものや、モダン柄などを使うこともあります。海外旅行に行くときの、スーツケースに詰める洋服なども、風呂敷を使って小分けをすれば、きれいにパッキングが出来ます。風呂敷専門店では、様々な使い方のカタログを配布していたり、使い方講習をしていたり、また使い方のDVD動画を配信・販売しています。 

通販なら安くておしゃれな風呂敷がたくさんあります

ご紹介した風呂敷専門店のオフィシャルオンラインショップでも、それぞれのお店で扱っている風呂敷が簡単に買えます。また京都のふろしきメーカー「むす美」のオンラインショップ(風呂敷専門店)その他、楽天やアマゾンなら、風呂敷専門店の商品だけでなく、子供に人気のキャラクター柄や、防水加工されている風呂敷など、ちょっと変わった風呂敷も揃っています。 その一つをご紹介します。【お包み 楽天市場店】こちらは大阪にある風呂敷専門店「お包み研究所」が運営するオンラインショップです。こちらのお店は研究所というだけあって、とにかく幅広い種類の風呂敷を取り揃えています。上質なものから、昔ながらの日本らしい柄のもの、私服にもマッチするモダンな柄、また柄に意味のある開運風呂敷など、豊富なラインナップです。また、HPを見ると風呂バックの作り方を始めとした風呂敷の活用アイディアがたくさん掲載されていますし、風呂敷バックを作るにあたってお役立ちパーツなども売っていますので、買ったあとも困ることなく風呂敷を活用することができそうです。

風呂敷・和装小物の専門メーカー「三陽商事」

三陽商事は、昭和23年創業の風呂敷・和装小物を専門に取り扱うメーカーです。風呂敷は、販促やノベルティ、記念品や贈答用、本来の使い方である包装用、さまざまなシーンに応用が効きます。こちらは、どちらかというと大量発注に対応するメーカーで、オーダーはもちろんのこと既製品をベースとした名入れやロゴ入れなどのカスタムオーダーも行っていますし、予算や数量などもニーズに合わせて対応してくれます。また、老舗とはいえ、現代のニーズに合わせたおしゃれで手に取りやすいデザインの風呂敷もたくさん取り扱いがあります。気になる方は気軽に問い合わせてみると良いでしょう。 

まとめ

風呂敷は、古くから荷物を持ち運ぶために利用されてきました。使い方によって、ラッピング材にもおしゃれなバッグにもなる、便利なものです。昔ながらの和柄だけでなく、北欧のデザイナーとのコラボしたテキスタイルのものまで出ている現在、1枚バッグの中に忍ばせておいては如何でしょうか?