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京都の寂光院は、大原の奥座敷にあり、山門への続く参道は紅葉と桜の隠れた名所です。京都の大原にひっそりと佇む寂光院は、聖徳太子が建てた由緒ある寺院で、静かな佇まいで品性が美しい尼寺です。平家物語にゆかりの地としても有名で、春は遅咲きの「みぎわの桜」、秋は参道と本堂の背景となる紅葉に、静かな時を過ごしませんか。それでは、寂光院についてご紹介します。
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寂光院では、初代住持は聖徳太子の御乳人だった玉照姫(たまてるひめ)ということになっています。敏達天皇13年(548)に出家した日本仏教最初の三比丘尼(びくに:尼僧)の一人で、慧善比丘尼といいます。その後、代々高貴な家柄の姫君が住持となったといいます。第2代住侍は阿波内侍(あわのないじ)で出家し、永万元年(1165)に入寺して証道比丘尼と称しました。阿波内侍が柴刈りに出たときの姿が大原の娘たちに真似られ、藍染めの筒袖の着物に御所染の前結びの帯、甲掛(こうがけ)、脚絆(きゃはん)が大原女のスタイルになったといわれています。第3代は、建礼門院徳子です。徳子は、平家滅亡の時、壇ノ浦で息子の安徳天皇と共に入水したのですが、その後助かり、文治元年(1185)に入寺し真如覚比丘尼と称しました(徳子29歳)。源平の合戦に敗れ壇ノ浦で滅亡した平家一門と、我が子安徳天皇の菩提を弔いながら、侍女たちとともにこの地に閑居して終生を過ごしたといいます。
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紅葉時の京都大原、寂光院(撮影11月後半) 左奥に見えるのが「諸行無常の鐘楼」
寂光院 詳細
アクセス:京都バス 大原 徒歩15分
拝観料:一般 600円 中学生 350円 小学生 100円
拝観時間:通常 9:00~17:00 冬季(12月~2月) 9:00~16:30
※ただし、1月1日~3日は10:00~16:00
ホームページ:http://www.jakkoin.jp/
京都で遅咲き「みぎわの桜」 和歌に詠まれた、その儚き美しさ。
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大原女の元となった阿波内侍
ゆっくり眺めていただきたい四方正面の池
寂光院と共におススメの周辺スポット
宝泉院
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三千院
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京都 三千院 紅葉(4K) Youtube
三千院は門跡(もんぜき/もんせき)の一つで、門跡とは天台宗のお寺で皇族や貴族が住職をする由緒あるお寺のことです。三千院、妙法院、青蓮院を三門跡、そこに毘沙門堂、曼殊院を含めて五門跡と言います。中には12世紀の末に、高松中納言藤原実衡の妻(真如房尼)が、亡き夫の冥福を祈って建立したとされる往生極楽院などがあります。三千院は元々は比叡山にありましたが時代の流れの中で何度も移転し、現在の大原には明治維新後にやってきました。1200年の歴史を持つ格式高いお寺になります。● 住所:京都府京都市左京区大原来迎院町540
● 電話:075-744-2531
● 駐車場:なし(公共交通機関のご利用をおすすめします)
● トイレ:あり
● アクセス:京都バス大原バス停下車、徒歩約10分
● 拝観料:一般 700円(団体30名以上600円) 中学生・高校生 400円(団体30名以上300円) 小学生 150円
● 拝観時間:9:00~17:00 (11月 8:30~17:00、12月~2月 9:00~16:30)
● ライトアップ:行われていません
● 電話:075-744-2531
● 駐車場:なし(公共交通機関のご利用をおすすめします)
● トイレ:あり
● アクセス:京都バス大原バス停下車、徒歩約10分
● 拝観料:一般 700円(団体30名以上600円) 中学生・高校生 400円(団体30名以上300円) 小学生 150円
● 拝観時間:9:00~17:00 (11月 8:30~17:00、12月~2月 9:00~16:30)
● ライトアップ:行われていません
勝林院
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【所在地】京都府京都市左京区大原勝林院町187
【電話番号】075-744-2537
【拝観時間】9:00~16:30
【拝観料】高校生以上:300円・中学生以下:200円
【紅葉の見頃】11月中旬~下旬
【アクセス】京都バス「大原」下車徒歩約12分
※駐車場がないため車で行った際は周辺の有料駐車場を利用することになります。
また、大原に向かう途中で狭い道を通らなくてはなりませんので、出来る限り公共交通機関を利用することをおすすめします。
【電話番号】075-744-2537
【拝観時間】9:00~16:30
【拝観料】高校生以上:300円・中学生以下:200円
【紅葉の見頃】11月中旬~下旬
【アクセス】京都バス「大原」下車徒歩約12分
※駐車場がないため車で行った際は周辺の有料駐車場を利用することになります。
また、大原に向かう途中で狭い道を通らなくてはなりませんので、出来る限り公共交通機関を利用することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか。寂光院の最初の本堂は残念ながら燃えてしまいましたが、現代の技術で昔のものに近い本堂が建てられています。平家の滅亡で逃げ延びた建礼門院徳子は身を寄せたこの寺院でどのような毎日を過ごしたのでしょうか。戦国の世に巻き込まれ不運な境遇になった人をそっと匿った寂光院を訪れてみてはいかがでしょうか。
2023年京都の桜情報の総合記事はこちらです。
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日本の桜の名所が多く集まる京都。2023年の見頃はいつ頃になる?