京都には近代的な日本庭園を持つ紅葉の名所があることをご存知でしょうか?無鄰庵(むりんあん)では、近代日本庭園と色鮮やかな紅葉の見事な調和を楽しむことができる、隠れた紅葉の名所です。この記事では、無鄰庵(むりんあん)の紅葉に関する情報と、周辺のランチスポットも併せてご紹介いたします。
無鄰庵(むりんあん)とは、明治・大正の元老である政治家の山県有朋の別荘として造営された庭園で、国の名勝庭園にも指定されている隠れた名所です。そんな山縣有朋ですが、美しいランドスケープを作ることに長けたデザインセンス優れる人でした。この庭園はそんなセンスの良さを受け継ぎながら今もなお人気スポットとして観光客を魅了します。当初は、山縣有朋好みのただの芝生が美しい庭園だった無鄰菴ですが、高湿な環境が功を奏して現在は苔の綺麗な庭園へと変貌を遂げました。京都には他にも美しい苔が見どころとなっているスポットがたくさんあります。無鄰菴も他に負けず劣らずの美しい苔の庭園を堪能できるスポットとなっています。なんとその種類は50以上もあるそうです。そして苔に負けず劣らず美しさで有名なのがモミの木です。無鄰菴の庭園にはモミの木が贅沢にも30本と植えられていて、美しい庭園の景観を作っています。この庭園には琵琶湖から水を引く池もあるのですが、それらも美しく見えるようにこだわり抜かれた設計になっているようです。無鄰菴の紅葉が色鮮やかなのは、1日の中の寒暖差が大きいことが理由の一つであるようです。また、暑い夏でもたっぷりの水が与えられることも、紅葉が色鮮やかな理由として挙げられるのです。無鄰菴に見どころはまだまだあります。木造2階建ての母屋・茶室、2階建てのレンガ造りの洋館もあります。和洋バランスよく取り入れた三つの建物は観光するにはもってこいの見応えです。中でも洋館は明治時代に建てられたもので、明治の文化を感じるレトロ溢れる雰囲気となっています。ちなみにこの洋館ですが、「無鄰菴会議」が行われた話も有名です。「無鄰菴会議」とは、日露戦争徳善に外交方針を決議するために行われた会議で、参加者には伊藤博文・桂太郎・小村寿太郎とそうそうたるメンバーがいたようです。
無鄰庵の紅葉の見頃は?
紅葉の見どころは?
無鄰庵の紅葉の見どころは、何と言っても美しい庭園です。東山の山々を借景に、琵琶湖疎水を組み入れた近代日本庭園と色鮮やかな紅葉との見事な調和を楽しむことができるでしょう。お座敷では600円でお抹茶をいただけるので、本場京都のお抹茶を味わいながら、お庭の景色を眺めるのもおすすめです。[hr][/hr]無鄰庵のライトアップ情報
無鄰庵では、紅葉の時期になると夜間ライトアップが行われます。2018年は、11月22日~24日、時間帯は17:30~21:00までとなります。また、19:00と20:00からは庭園コンシェルジュの解説が行われるなど、他の名所とは違った楽しみ方もできます。この時期は、パーティーのように人数が限定されていて、ドリンクなども楽しむことができます。一部・二部に分かれていて、19時~20時まで・20時~21時までの2回行われます。それぞれ参加できるのは40人ずつと限定されていて、1日の合計は80人までとなっています。こちらは予約することができますし、人数限定なのでオススメです。ちなみに年齢の制限もあり、未就学児は保護者一人につき1名まで参加可能です。予約方法は、往復はがきに住所など記載して抽選が行われます。10月あたりから予約の受付が開始されます。[hr][/hr]無鄰菴の基本情報
【所在地】京都市左京区南禅寺草川町31【電話番号】075-771-3909【拝観時間】(9~10月)9~10月8:30~18:00・(11月)7:30~17:00・(12月)8:30~17:00【拝観料】300円無鄰庵へのアクセス
電車を利用する場合は、地下鉄東西線「蹴上駅」で下車し、徒歩約7分、市バスを利用する場合は「神宮道」で下車し、徒歩約10分で到着です。また、無鄰庵の駐車場はありませんので、車でお越しの場合は周辺の駐車場を調べておきましょう。京都駅からタクシーを利用する場合は、20分ぐらいです。無鄰庵の庭園カフェ
無鄰庵のお土産販売
無鄰庵の周辺で楽しめるランチスポット!
南禅寺順正
無鄰庵から歩いて約4分の場所にある、「南禅寺順正」では、湯葉や湯豆腐など、京都に来たことを実感させてくれるようなお料理を堪能することができます。風情ある庭園も必見です。[hr][/hr]瓢亭
なんと、朝がゆを専門としている、京都を代表する料理屋さんの一つです。「おかゆってこんなにおいしかったんだ~」と思わず感動してしまうほど。おいしい朝ごはんをいただいてから、散策にお出かけするのもいいですね![hr][/hr]豆富料理 蓮月茶や
様々な種類の豆腐料理をいただくことができる「蓮月茶や」は、創業100年以上の歴史あるお店です。オーソドックスな湯豆腐をはじめとして、生湯葉や生麩田楽、豆腐グラタンなどどれも豆腐のうまみを存分に感じることができる上品な味わいとなっています。無鄰菴はもちろん、知恩院や青蓮院からも近く、各名所を訪れた際にぜひ一度足を運んでみるとよいでしょう。ただし、桜や紅葉シーズンには店内も混み合うためひと席90分の時間制限が設けられているのでご注意ください。[hr][/hr]お食事 ほうざん
「お食事 ほうざん」は、老舗旅館である「芳山」の味をベースにした化学調味料を一切使わない昔ながらの京の味を楽しめる日本料理店です。おすすめは茶碗蒸しや、かしわの天ぷら、その他にもコース料理やビュッフェ形式でのお食事も楽しむことができます。京都に行ったら京料理を、ぜひ堪能してみてください。[hr][/hr]京おばんざいとお酒 和 ~やわらぎ~
その名の通り「おばんざい」とお酒をいただくことができる「京おばんざいとお酒 和 ~やわらぎ~」は、旬の食材を使った種類豊富なお料理を楽しむことができるお店です。一品料理の数は全て合わせるとなんと115品、どれも美味しそうなメニューの中から選ぶのは迷ってしまいそうですね。ランチはもちろん夜の紅葉ライトアップを楽しんだ帰りに17:00~やっているディナータイムでお酒をいただくのも素敵ですね。東山駅から徒歩1分とアクセスも非常に良いのでぜひおすすめしたいお店となっています。[hr][/hr]権太呂 岡崎店
大阪発祥であった「権太呂」は京都でも50周年を迎えました。こちらでいただくことができるのは、お鍋やうどんをはじめとした和食料理です。一番のおすすめは、京風うどんすき「権太呂鍋」です。こだわり抜かれただしに、京野菜やかまぼこ、うづら玉子、しん丈、椎茸、竹の子、京ゆばなどがが入り、たっぷりだしが染み込んだ所をいただきます。紅葉を見に行って冷えた体を温めることができる一品となっています。[hr][/hr]無鄰庵周辺の紅葉の名所
無鄰庵の周辺にも、美しい紅葉を鑑賞できる名所がいくつかあります。せっかく無鄰庵を訪れたなら、合わせて訪れてみるのも良いでしょう。真如堂(真正極楽寺)
石畳の参道の両側を美しく彩る紅葉が、見どころです。特に、朝日を浴びる紅葉の景色が美しいと言われています。【所在地】京都市左京区浄土寺真如町82【電話番号】075-771-0915【アクセス】バス:真如堂前または、錦林車庫前下車徒歩8分壮大な三門の柱が有名な南禅寺は、秋になると境内を鮮やかに彩る紅葉にうめつくされます。境内はもちろん、楼上からの眺めも抜群です。【所在地】 京都府京都市左京区南禅寺福地町【電話】075-771-0365【アクセス】バス:「南禅寺・永観堂道」下車徒歩約10分・電車:地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩約10分粟田神社
粟田神社(あわたじんじゃ)は、参道と本殿の周辺を鮮やかな紅葉が彩ります。中でも、参道にある紅葉のトンネルがとても雰囲気があってきれいです。境内からは、平安神宮の大鳥居と紅葉を一緒に見ることができます。粟田神社の北には平安神宮、北東には南禅寺・永観堂、南には青蓮院門跡・知恩院と紅葉の名所が数多くあります。清水寺まで歩いて行くこともできます。(清水寺~永観堂紅葉コース)【所在地】京都市東山区粟田口鍛冶町1【電話番号】075-551-3154青蓮院(しょうれんいん)は、小堀遠州作の「霧島の庭」と紅葉の共演が非常に美しくオススメです。希望すれば、華頂殿の中から庭園と襖絵を見ながら、お抹茶(お茶菓子付500円)をいただくことができます。青蓮院から少し南へ進むと坂本龍馬像と紅葉を見ることが出来る円山公園、さらに進むと世界遺産でもある清水寺まで行くことができます。ちなみに、青蓮院飛び地境内の将軍塚まで行けるトレッキングコースなんかもあります。青蓮院のとなりの、知恩院の大鐘楼付近から道が続きますが、標高230mあるので登るには歩きやすい靴が必要です。【所在地】京都市東山区粟田口三条坊町【電話番号】075-561-2345無鄰菴以外の庭園が美しい紅葉の名所
宝筐院(ほうきょういん)
宝筐院は、嵐山・嵯峨野に位置している臨済宗の寺院です。紅葉の時期の庭園が素晴らしいことで知られ、秋になると多くの観光客が訪れます。本堂から見た庭園は、まるで絵画のような美しさです。【所在地】京都府京都市右京区嵯峨釈迦堂門前南中院町9【電話番号】075-861-0610西芳寺(苔寺)
正式名称は「西芳寺」ですが、「苔寺」という名称で広く親しまれているこちらは、その名の通り苔の庭園が見事なスポットとなっています。西芳寺を拝観するのは、往復はがきによる事前申込みが必要となっていて、京都の中でも人気が高いことから予約を取るのも難しい状況です。秋の紅葉シーズンには庭園の苔の上に真っ赤な紅葉がよく映え、さらに美しさを増します。手間はかかりますが一度は訪れてみたいスポットとなっています。【所在地】京都市西京区松尾神ケ谷町56【電話番号】075-391-3631