洛陽三閣のひとつ、銀閣寺の歴史やその魅力をご紹介!銀閣寺周辺のスポットも一緒に、落ち着いた京都の名刹巡りのおススメ

 

【更新:8月29日現在 紅葉の状態:青紅葉】京都 紅葉 色づき 青色

京都の観光スポットでよく見かけることがある屋根が何層にも重なる建造物を「楼閣」と言います。 特に有名な楼閣は金閣、銀閣、飛雲閣があり、総称して洛陽三閣ということがあります。金閣寺、銀閣寺、西本願寺の境内に建てられています。京都市の左京区に位置する銀閣寺は、1994年には世界遺産にも認定されました。日本でも財産と言うべきお寺で、誰もが知る京の古刹ですね。正式名称を東山慈照寺といい、相国寺の塔頭寺院の一つです。この銀閣寺という名の由来は、金閣寺の対象としてその名が称せられたと言われています。また別説には、創建当時は建物の外側も内側も漆黒の漆塗りでしたが、外側が日光で下地の白地だけになり、その白さが太陽の光を反射して銀色に見えたことから銀閣となったという説もあります。なんだか不可思議ですよね。この銀閣寺の歴史は、おおよそ550年程前まで遡ります。足利義正が息子に将軍職を譲り、隠居した年が1473年です。その年から銀閣寺は建てられ始めました。さて、なぜこの銀閣寺を義正は隠居してから取り掛かったのか、銀閣寺の魅力とは?さまざまな視点で疑問を解決していくとしましょう。

銀閣寺の歴史とは

銀閣寺 京都

銀閣寺は足利義正により建てられました。銀閣寺は、義正の祖父である足利義光が建てた金閣寺を見て作られたと言われています。この頃、幕府の財政は豊かでないのに、義政はこの銀閣寺の工事に取り掛かりました。なぜそこまでして銀閣寺を建てたかという理由は定かではありませんが、正室の妻から逃げる為では?とも言われていました。その理由で、お寺がひとつ建つとは驚きですね。元々銀閣寺が建てられる前は、浄土寺がありました。しかし応仁の乱にて焼失してしまい、その跡地に建てられたのが銀閣寺です。1482年に東山殿の造設が始まり、翌年にはここに義政が住み始めています。残念な事に完成を前に、1490年義政は亡くなってしまいました。

銀閣寺の魅力とは

京都 銀閣寺 紅葉(4K) カエデ・エリシア京都 caede|L’ELISIR KYOTO銀閣寺の冬景色

銀閣寺の象徴とも言えるのが、「銀閣」になります。皆さんがよく写真やガイドブックで目にする建物はこの「銀閣」です。なぜここに寺が付かないのかをご存知ですか?この銀閣は正式には「観音殿」と呼ばれています。銀閣寺と言う時は、観音殿をはじめ寺院の全体を指す時に使います。観音殿のみを指す時は、銀閣と言います。観音殿自体を銀閣寺と思っている方も多いでしょう。意外と知らない小さな発見も面白い物ですね。銀閣は楼閣庭園建築物になります。さきにも述べましたが、楼閣とは、重層の建物の事を指します。銀閣寺の楼閣の特徴としては、初層は住宅風になっており、上層が仏堂です。一層目は心空殿、二層目は潮音閣という名になります。最上層の仏堂には黄金の観音菩薩像が祀られているのでこの銀閣を「観音殿」と呼んでいるのです。そして、銀閣の屋根の頂点には「鳳凰」がいます。観音菩薩を守っているとされています。

銀閣寺の特別公開で見られる東求堂とは

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春と秋に見る事が出来る特別拝観はとても貴重な体験になる事は間違いありません。東求堂は普段であれば建物内部には入る事が決して出来ない特別な場所とも言えます。東求堂は、その中は4つの部屋に分かれています。その部屋のひとつがなんと、今に伝わる和風建築の重要な一部が残っていると言われています。その部屋の名前は、同仁斎と言います。簡単に言うと書斎の様な空間にあたります。東求堂は、華道、茶道、能などの東山文化が生まれた場所であり、日本文化の発展にも欠かせない場所であったことに違いありません。

銀閣寺の御朱印とは

銀閣寺の御朱印は1種類になります。御朱印を頂く場所としては、拝観料を払って入ったすぐの所に朱印所という看板が立っています。拝観する前に御朱印帳を預けて、帰りに受け取るという形になっている為、御朱印を頂きたい方はこちらに先に行く様にしましょう。時間は時期により少し異なります。夏の時期であれば、午前8時半から午後5時までとなり、冬の時期であれば、午後9時から午後4時半です。

月待山から望む銀閣寺の紅葉と名月

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月待山は標高194メートルの小さな山です。別名銀閣寺山とも呼ばれ、銀閣寺(慈照寺)の庭園のすぐ後ろにあります。ここから銀閣周辺の庭園を彩る紅葉を眺めることができます。銀閣寺には数多くのカエデは植え込まれていませんが、松などの常緑樹とのコントラストと、それらの紅葉の配置が素晴らしく、まるで日本絵のような構図です。また、境内の奥には「展望所」がありますので、こちらからの眺めもおすすめです。早秋の頃には庭園から近い月待山の稜線越しに、中秋の名月の姿を見ることができるのは、夜が更けてからのことになります。拝観時間内には見られそうにないですが、その光景を想像するだけでも感動を覚えます。銀閣寺を造った足利義政は月待山を眺めながら月を待ちわび、こう詠んだそうです。【わが庵(いお)は月待山のふもとにて かたむく月のかげをしぞ思ふ】 昔から、銀閣寺の庭園は「夜の庭」と称されていました。庭の巨大な円錐形をした砂盛りの向月台と、波打つ川の砂紋のように砂を敷いた銀砂灘(ぎんしゃだん)の中には、キラキラと光る石英と真珠光沢のある雲母(きらら)が入った砂です。現代のような夜間でも煌々と光る照明やライトなどが無い時代、名月のときは、月光が庭をキラキラと光らせたはずです。

銀閣寺へのアクセス方法

銀閣寺 京都 紅葉

おすすめは、バスでのアクセス方法になります。京都駅からは、駅の目の前にあるバスターミナルを利用します。市バス100系統に乗車し、銀閣寺前で下車します。所要時間は30分程になり、最寄りのバス停からは徒歩5分程で到着出来ます。市バス17系統の場合は、河原町通、錦林車庫行きに乗車し、銀閣寺道で下車します。市バス5系統であれば、動物園、岩倉操車場行きに乗車し、銀閣寺道で下車します。

銀閣寺の情報詳細

■拝観時間 3月から11月までは、午前8時半~午後5時 12月から2月までは、午後9時~午後4時半
■参拝料金 大人(高校生以上)500円小・中学生300円
■所在地 〒606-8402  京都府京都市左京区銀閣寺町2
■電話番号 075-771-5725
■駐車場 専用の駐車場はありません。
近くであれば、京都市銀閣寺観光駐車場になります。時間は午前8時~午後5時まで。収納台数は、普通車40台とバスが12台になります。料金は1日1回1040円(普通車)です。

銀閣寺 京都

銀閣寺

住所:〒606-8402 京都府京都市左京区銀閣寺町2

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銀閣寺の周辺の紅葉スポット

銀閣寺の周辺にも、美しい紅葉を楽しむことができる紅葉スポットがあります。その中でも比較的アクセスしやすく素晴らしい紅葉の風景を堪能できる観光スポットをご紹介します。

哲学の道

哲学の道 散策道の紅葉 京都

「哲学の道」とは、銀閣寺から若王子橋まで疎水沿いに続く約1.5㎞の散策路です。地元の人や観光客にも親しまれているこの道は、哲学者の西田幾多郎がこの道を歩きながら物思いにふけったことから「哲学の道」と呼ばれるようになったと言われています。ゆったりと散策しながら美しい紅葉を鑑賞してみてはいかがでしょうか?
そして紅葉はもちろんのこと、哲学の道は、京都を代表する桜並木で、春の桜の名所でも有ります。春に秋に、訪れてみて下さい。

京都-桜-哲学の道京都 仁和寺の桜(4K)カエデ・エリシア京都 Wrinkle Cerberus 3 face
【住所】京都市左京区銀閣寺町付近~若王子町付近の疏水沿い
【アクセス】市バス「銀閣寺道」下車徒歩約3分
哲学の道-1

哲学の道

住所:〒606-8406 京都府京都市左京区浄土寺石橋町61

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法然院

法然院の紅葉法然院は、鎌倉時代の初期に法然が修行していたゆかりの地です。「心身を清める」とされる白い盛り砂と色鮮やかな紅葉のコントラストが美しい光景です。オレンジに紅葉した木々の葉がかやぶきやねの山門を彩り、まるで絵画のような風情ある風景も見どころです。

【拝観時間】6:00~16:00
【拝観料】境内無料
【住所】京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30
【アクセス】市バス「浄土寺」下車徒歩約10分
法然院の紅葉

法然院

住所:〒606-8422 京都府京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町30番地

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永観堂

永観堂のライトアップ永観堂 紅葉 京都京都 永観堂 紅葉

永観堂は、「モミジの永観堂」とも呼ばれているほど紅葉が美しいことで有名です。東山の中腹に位置している永観堂の紅葉の見ごろは、例年11月中旬過ぎからとされています。約3000本ものイロハモミジやヤマモミジが池泉回遊式庭園や多宝塔、御影堂を華やかに彩ります。夜になると鮮やかに染まった紅葉がライトアップによって照らされて、幻想的な風景を堪能することができるのです。

【拝観時間】9:00~17:00
【拝観料】600円(秋の寺宝展期間中は1,000円)
【住所】京都市左京区永観堂町48
【アクセス】市バス「南禅寺・永観堂道」下車徒歩約3分・地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩約15分
京都 永観堂

永観堂

住所:〒606-8445 京都府京都市左京区永観堂町48

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南禅寺

南禅寺 京都南禅寺の紅葉京都 天寿庵 紅葉(4K) カエデ・エリシア京都 caede|L’ELISIR KYOTO

「絶景かな、絶景かな」の名セリフで有名な南禅寺には、多くの紅葉の見どころがあります。広大な境内には小堀遠州が作庭したとされている「方丈庭園」や、レトロな水路閣、アーチ型の疎水橋や三門付近などを鮮やかに紅葉した木々の葉が彩っています。南禅寺の塔頭、天寿庵も紅葉シーズンには特別拝観が有り、ライトアップも行われて人気の紅葉名所である。

【拝観時間】3~11月 8:40~17:00・12~2月 8:40~16:30
【拝観料】境内無料・三門500円・方丈庭園500円
【住所】京都市左京区南禅寺福地町86
【アクセス】市バス「南禅寺・永観堂道」下車徒歩約10分・地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩約10分
南禅寺 京都 紅葉

南禅寺

住所:〒606-8435 京都府京都市左京区南禅寺福地町86

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安楽寺

安楽寺の紅葉

このお寺の見所はなんと言っても、石段に広がる紅葉の絨毯です。普段は静かな印象のこのお寺も、この時期は、風情ある景色を求めて多くの人が訪れます。安楽寺の散り紅葉が、1番美しいとされる時期は、京都の紅葉の見頃が終わった12月初旬がおすすめです。散り紅葉で埋め尽くされた石段から見える山門はなんとも京都らしい景色と言えるでしょう。そしてこの石段から山門までの景色を写真におさめるならば、拝観時間前の午前9時半前がおすすめです。なぜならば、まだ人が歩く前なので、一枚一枚の葉が綺麗に見えるのです。安楽寺の魅力は他にもあり、境内にある「椛momiji」になります。こちらは2010年に完成した比較的新しい客殿になります。この建物は、日本の伝統的な建築方法で立てられており、普段はさまざまなアート作品が展示されており、楽しむ事が出来ます。安楽寺が一般公開している時期のみ、「椛momiji」は、カフェになるので、こちらでゆったりと休憩するなんてプランもいいかもしれません。

【拝観時間】9:30~16:30
【拝観料】高校生以上:500円
【住所】京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町21
【アクセス】市バス「錦林車庫前」下車徒歩約10分
安楽寺の紅葉

安楽寺

住所:〒606-8422 京都府京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町21

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真如堂

京都 真如堂 紅葉(4K) カエデ・エリシア京都 caede|L’ELISIR KYOTO真如堂 紅葉 京都

赤い総門に赤い紅葉が、来た人を美しい景色でお出迎えしてくれる真如堂。984年に建てられ、浄土宗の中でも大切にされている仏教行事のひとつお十夜の発祥地とも言われています。他では見られない総門は、敷居部分がありません。なぜならば、神様が毎日夜参詣する時につまづかないようにする為とも言われています。こんな所にも目を向けて旅をするのも楽しいものです。真如堂の紅葉は、法華塔を外せません。この三重塔は、高さが30m、1751年~1764年の間に建てられ、さまざまな日本の歴史を見てきました。今の三重塔になったなのは1817年の事です。この三重塔と赤や黄色が織りなす景色は、ため息が出る程の美しさと言えるでしょう。また、三重塔から参道を挟んだ向かい側へ進んでいくと、お茶処があります。ここから見られる景色は、また風情溢れる景色です。赤い絨毯の上でゆっくり腰かけながら、紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】本堂と境内は無料・宝物と庭園は11/1~12/8は特別拝観期間中は1000円(通常500円)
【住所】京都市左京区浄土寺真如町82
【アクセス】市バス「真如堂前」・「錦林車庫前」下車徒歩約8分
真如堂

真如堂

住所:〒606-8414 京都府京都市左京区浄土寺真如町82

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金戒光明寺

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京都では、親しみを込めて「くろたにさん」と呼ばれている「金戒光明寺」。とても豪華そうな名前の由来は、法然上人が大きな石に腰を掛けた時、石から紫の雲が立ち上り、西の空には金色の光が放たれた事と言い伝えられています。こちらの紅葉の見所は、山門や枯山水のお庭、鎧之池室、紫雲亭と多くあります。本来ならば、「三門」と書きますが、ここの山門は「山」という漢字を使っています。この山門がまず美しいのです。佇む姿はとても重厚感があり、紅葉の赤や黄色の葉がとても引き立ててくれます。また山門をくぐり抜けしばらく階段を進んだら、一度振り向いてみましょう。この階段から見下ろす景色も正面とは違った美しさがあります。そして、枯山水のお庭は、法然上人の生涯と浄土宗の広がりを表していると言われており、幼少時代 美作(みまさか)の国、修行時代 比叡山延暦寺、浄土開宗・寺門興隆の3つのお庭に分かれています。それぞれのお庭を見比べてみるのも楽しいものです。

【拝観時間】9:00~16:00
【拝観料】境内無料
【住所】京都市左京区黒谷町121
【アクセス】市バス「岡崎道」下車徒歩約10分・市バス「東天王町」下車徒歩約15分
光明寺 紅葉

光明寺

住所:〒617-0811 京都府長岡京市粟生西条 ノ内26-1

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平安神宮

平安神宮 京都

平安神宮は、1895年に平安京遷都1100年を記念し建てられた比較的歴史が浅い建物です。内国勧業博覧会の目玉として建てられました。平安京大内裏の正庁を模した応天門、大極殿など、朱塗りの建築は、とても壮大な美しさと言えます。広さは、約3万平方メートルもあり、東西南北の4苑に分かれており、それぞれ花の名所ともなっています。その中でも紅葉の季節におすすめしたいのが、東神苑です。泰平閣の対岸から見る水面に映る建物と紅葉の景色がとても素晴らしいものです。赤、黄、緑、オレンジの秋色に染まった木々が、池の面に映り、紅葉の景色を1度に2回も楽しめます。ここのお庭の特徴として、赤だけでなく、様々な色が見られるように、木々を考えて配置されています。平安神宮のお庭は、七代小川治兵衛の作と言われており、自然の山の姿を表現する為に、木々の細かい配置までも入念に考えられたと言われています。泰平閣で、腰掛けに座りながらのんびりと神苑の風景を眺める事が出来るのでほっと一息しながら紅葉を楽しみたい方におすすめです。

【拝観時間】11月1日〜12月30日 6:00〜17:00 
【拝観料】大人600円・小人300円
【住所】京都府京都市左京区永観堂町48
【アクセス】「岡崎公園美術館・平安神宮前」下車徒歩約5分・京都市営地下鉄 東西線「東山」駅下車 徒歩約10分・京阪電車「神宮丸太町」駅下車徒歩約15分
平安神宮 京都

平安神宮

住所:〒606-8341 京都府京都市左京区岡崎西天王町

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まとめ
まだまだ知らない銀閣寺の歴史や魅力をあなたも、もっと知りたくなりましたか?日本の歴史とはとても奥深い物です。そのひとつひとつが現代の私たちの生活や文化に通じている物があると言えるでしょう。銀閣寺を訪れる際は、ぜひ歴史的な一面や隠れた魅力を少し理解した上で訪れてみると、また違う楽しみ方も出来るでしょう。さて、あなたはどんな銀閣寺の歴史を知りたいと思いましたか?