【更新:12月24日現在 紅葉の状態:見頃終了】
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京都には数多くの観光スポットがありますが、紅葉狩りにおすすめなのが「哲学の道」です。日本の道100選にも選ばれた哲学の道の紅葉はもちろん、ゆっくりと散策しながら周辺の紅葉の名所巡りもできるのがイチオシするポイントです。今回は、哲学の道での紅葉の見ごろや、周辺の紅葉スポットなどをご紹介いたします。
哲学の道の紅葉の見ごろは?
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日本の道100選にも選ばれた「哲学の道」は、京都市左京区にある琵琶湖疎水分線に沿った1.5キロほどの歩道で、秋になると美しい紅葉を楽しむことができる紅葉の名所としても知られています。
哲学の道は銀閣寺から熊野若王子神社まで続いているため、京都観光で銀閣寺に歩いて訪れた場合は通る機会があるでしょう。
その名の由来は、近代日本の代表的な哲学者である西田幾太郎や、経済学者の河上肇などが歩き、思いにふけったことから「哲学の道」と名付けられたと言われています。この哲学の道での紅葉の見ごろは、例年11月中旬から11月下旬とされています。2024年は例年よりも紅葉の時期が長めなので12月に入った時期でも【散り紅葉】を愛でることが出来る良い年になりました。少し寒い時期になりますが暖かくして散策を楽しめそうです。
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散策路である哲学の道は、実際はそんなに道幅が広くはありません。よって横並びで歩くことは避けましょう。道幅が狭いということはそれだけたくさんの木々が植えられているということを表しています。水路沿いに植えられたその木々たちが秋には真っ赤に色づくのですから見ごたえあること間違いなしですよね。もちろん秋だけでなく春には桜、初夏は新緑と、日本の四季を存分に感じられる場所となっています。これは「日本の道100選」に選ばれるわけですね。
哲学の道周辺には、紅葉狩りにぴったりな寺院もたくさんありますので、のんびりと散策しながらそれぞれの観光スポットも巡るのが、おすすめの楽しみ方です。
哲学の道までのアクセス方法
紅葉シーズンの京都は、有名観光スポットだけでなく道路や駐車場も非常に混雑しますので、なるべく公共機関を利用することをおすすめします。
公共機関を利用する場合の一番シンプルなアクセス方法は、京都駅から市バス銀閣寺方面行きで40分、「銀閣寺道」で下車する方法なのですが、秋の京都は道路混雑が予想されるので、できるだけ電車を利用することをおすすめします。電車を利用する場合は、京都市営地下鉄の「蹴上駅」で下車し、徒歩約15分です。
ライトアップは行っている?
哲学の道では、夜間ライトアップは残念ながら行っていないので、なるべく明るいうちに行くのがおすすめです。哲学の道の周辺には住宅街があるため、住民への配慮がされているようです。
しかし、哲学の道からアクセスしやすい場所では夜間ライトアップを行っている紅葉スポットもありますので、陽が落ちてから立ち寄ってみるのもいいですね。
周辺の観光スポットは?
哲学の道の周辺には、他にも紅葉を楽しむことができるおすすめ観光スポットがあります。哲学の道への観光の際は、せっかくなので周辺の紅葉スポットにも足を延ばしてみてはいかがでしょうか?
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銀閣寺
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哲学の道の北側には、世界遺産に登録されている銀閣寺があります。銀閣寺は正式名称を東山慈照寺と言い、金閣寺とともに相国寺の塔頭寺院です。銀閣寺は日本人の精神とも言える侘び寂びの心が反映された建物であるとして、海外の人にも人気です
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世界遺産というだけあって、紅葉シーズンにはかなり混雑しているだろうと思われるかもしれませんが、実は紅葉スポットとしてはあまり知られていないため、京都の他の有名観光スポットと比較すると混雑は少なめです。そうとは言っても、色鮮やかな紅葉に包まれた銀閣寺の風景は風情があり、いかにも京都らしい景色を堪能することができるのです。特に月待山の高台からは紅葉と銀閣寺を見ることができ、とても美しいです。紅葉の時期は他の紅葉名所に人が流れがちのため、ある意味では穴場とも言えるかもしれません。
電話番号:075-771-5725(慈照寺 事務局)
開館時間:8時30分~17時00分(12月~2月は16時30分まで)
入場料:大人500円/小中学生300円
アクセス:市バス「銀閣寺道」で下車してすぐ
よーじやカフェ銀閣寺店
哲学の道の途中には、あぶらとりがみで有名なよーじやがプロデュースしている「よーじやカフェ銀閣寺店」があります。よーじやカフェは他にもいくつかの店舗がありますが、特に銀閣寺店は旧家屋を利用しており、京都らしさ抜群の雰囲気があり、和スイーツを楽しみながらゆったりと京都の秋を味わうことができるのです。小休憩に立ち寄ってみるのもおすすめです。
営業時間:10時00分~18時00分(季節により異なります)
アクセス:市バス「錦林車庫前」で下車して徒歩5分
永観堂(正式名称:禅林寺)
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哲学の道の南側に位置している永観堂。浄土宗西山禅林派の総本山である永観堂は、京都屈指の有名紅葉スポットです。永観堂のいたるところに写真に収めたい景色が広がっています。古今和歌集で「もみじの永観堂」とも詠まれるほどの素晴らしい紅葉は、一見の価値アリの美しさです。混雑はしますが、見頃に訪れると、おおよそ3000本のモミジが鮮やかに紅葉し、圧倒される景色が眼前に広がります。見頃は11月中旬過ぎと言われていますが、年によって前後しますので、紅葉情報を確認しながら予定を立てられるのをおすすめします。11月上旬~12月上旬にかけて行われる夜間ライトアップでは、昼間とは雰囲気が異なる幻想的な光景を堪能できます。
電話番号:075-761-0007
開館時間:9時00分~17時00分
入場料:大人600円/小中高生400円(30名以上、団体割引あり)
(ただし、秋の寺宝展期間:1,000円)
アクセス:市バス「南禅寺永観堂道」下車徒歩3分・市バス「東天王町」下車徒歩8分
南禅寺
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永観堂をさらに進むと、湯豆腐や水路閣などでも有名な南禅寺があります。臨済宗南禅寺派の大本山で、京都の紅葉スポットとして有名です。また、歌舞伎『楼門五三桐』の中で石川五右衛門が言う名セリフ「絶景かな、絶景かな」で有名です。名勝に指定されている方丈庭園や大きな三門など、紅葉鑑賞スポットが多くあります。広大な境内では、紅葉シーズンになると約300本ものカエデが深紅に染まり、圧倒的な美しさで訪れる人たちの目を楽しませてくれるのです。
開館時間:8時40分~17時00分(季節により異なります)
拝観料:方丈庭園 大人500円/高校生400円/小中学生300円(30名以上、団体割引あり)
三門 大人500円/高校生400円/小中学生300円(30名以上、団体割引あり)
南禅院 大人300円/高校生250円/小中学生150円(30名以上、団体割引あり)
アクセス:市バス南禅寺永観堂道下車、徒歩10分・市バス東天王町下車、徒歩10分
金戒光明寺
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京都では、親しみを込めて「くろたにさん」と呼ばれている「金戒光明寺」。とても豪華そうな名前の由来は、法然上人が大きな石に腰を掛けた時、石から紫の雲が立ち上り、西の空には金色の光が放たれた事と言い伝えられています。こちらの紅葉の見所は、山門や枯山水のお庭、鎧之池室、紫雲亭と多くあります。本来ならば、「三門」と書きますが、ここの山門は「山」という漢字を使っています。この山門がまず美しいのです。佇む姿はとても重厚感があり、紅葉の赤や黄色の葉がとても引き立ててくれます。また山門をくぐり抜けしばらく階段を進んだら、一度振り向いてみましょう。この階段から見下ろす景色も正面とは違った美しさがあります。そして、枯山水のお庭は、法然上人の生涯と浄土宗の広がりを表していると言われており、幼少時代 美作(みまさか)の国、修行時代 比叡山延暦寺、浄土開宗・寺門興隆の3つのお庭に分かれています。それぞれのお庭を見比べてみるのも楽しいものです。
【拝観料】境内無料
【住所】京都市左京区黒谷町121
【アクセス】市バス「岡崎道」下車徒歩約10分・市バス「東天王町」下車徒歩約15分
真如堂
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赤い総門に赤い紅葉が、来た人を美しい景色でお出迎えしてくれる真如堂。984年に建てられ、浄土宗の中でも大切にされている仏教行事のひとつお十夜の発祥地とも言われています。他では見られない総門は、敷居部分がありません。なぜならば、神様が毎日夜参詣する時につまづかないようにする為とも言われています。こんな所にも目を向けて旅をするのも楽しいものです。真如堂の紅葉は、法華塔を外せません。この三重塔は、高さが30m、1751年~1764年の間に建てられ、さまざまな日本の歴史を見てきました。今の三重塔になったなのは1817年の事です。この三重塔と赤や黄色が織りなす景色は、ため息が出る程の美しさと言えるでしょう。また、三重塔から参道を挟んだ向かい側へ進んでいくと、お茶処があります。ここから見られる景色は、また風情溢れる景色です。赤い絨毯の上でゆっくり腰かけながら、紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。
【拝観料】本堂と境内は無料・宝物と庭園は11/1~12/8は特別拝観期間中は1000円(通常500円)
【住所】京都市左京区浄土寺真如町82
【アクセス】市バス「真如堂前」・「錦林車庫前」下車徒歩約8分
法然院
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法然院は、哲学の道から山手に入ったところに位置しています。閑静な境内を色鮮やかな紅葉が埋め尽くすような様子は、まるで絵画のような美しさです。山門をくぐった参道の両脇に見ることができる「白砂壇(びゃくさだん)」には、お坊さんが描いたモミジの砂絵も。また、参道の両脇の真っ赤なカエデも素晴らしいものです。朝の空気が澄んだ時間に行くと、京都らしい凛とした雰囲気も味わうことができます。
電話番号:075-771-2420
開館時間:6:00~16:00
拝観料:境内無料
アクセス:市バス「浄土寺」下車徒歩約10分
安楽寺
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銀閣寺から南側に向かって少し進んだ先にあるのが安楽寺です。ここの見どころは山門前の紅葉。植えられている木の本数が多く、ダイナミックな紅葉が楽しめます。また、たくさんの紅葉が石段に散り落ちた時にできる紅葉の絨毯が、真っ赤に輝き見る人を魅了します。さらに安楽寺のおすすめポイントが境内にあるカフェです。春・秋限定オープンするので、紅葉散策に訪れた際はぜひ足を運んでみてください。
電話番号:075-771-5360
拝観時間:通常非公開(春・秋限定 9時30分~16時30分)
拝観料:一般500円※中学生以下無料
アクセス:JR「京都駅」より市バスの5系統または17系統で「錦林車庫前」下車後に徒歩10分 または、京阪電鉄「祇園四条駅」・阪急電鉄「河原町駅」(四条河原町)より市バスの5系統または32系統で「錦林車庫前」下車後に徒歩5分
まとめ
日本の道100選にも選ばれた「哲学の道」の紅葉の見ごろは例年11月中旬から11月下旬です。哲学の道自体の紅葉ももちろん素晴らしいのですが、周辺の紅葉スポット巡りができることも魅力です。夜間のライトアップは行っていませんが、周辺の観光スポットではライトアップによって幻想的な紅葉を楽しむことができるところもありますので、陽が落ちてから立ち寄ってみるのもおすすめです。