
京都の桜は、その歴史的背景と優美な景観から、日本だけでなく世界中の花見客を魅了し続けています。古都の風情ある寺社仏閣と桜のコラボレーションは、一度は体験したい絶景として多くの人々の心を捉えています。このガイドでは、3代続く京都在住者の視点から、桜の名所、見頃時期、おすすめの楽しみ方まで徹底解説します。桜シーズンの京都を最大限に楽しむための完全ガイドをお届けします。旅行で訪れる方にも位置関係が分かる様に、一目で京都の桜の名所が確認出来る名所をマップしました。是非、京都の春を漫喫して下さい。

2025年京都の桜の開花予想は?
京都の桜の魅力と歴史
京都の桜の魅力と歴史
桜と京都の歴史的なつながり
京都の桜は平安時代から愛されてきました。『源氏物語』や『枕草子』にも桜の美しさが詠まれており、貴族文化とともに桜を愛でる文化が発展しました。特に寺社と桜の組み合わせは、京都ならではの景観として長く保存されてきました。

寺社の桜の多くは江戸時代から明治時代にかけて植樹されたものも多く、何世代にもわたって守られてきた貴重な自然遺産です。
京都でみられる桜の種類
京都では、様々な種類の桜を楽しむことができます
- ソメイヨシノ:最も一般的な桜で、淡いピンク色の花びらが特徴。京都の多くの名所で見られます。
- しだれ桜:枝が垂れ下がり、優雅な姿が特徴。平安神宮や円山公園の祇園しだれが有名です。
- 山桜:白に近い花びらで、野生種の風情があります。嵐山や哲学の道周辺で見られます。
- 八重桜:花びらが幾重にも重なり、豪華な印象。二条城などで楽しめます。




桜の名所が多い理由
京都に桜の名所が多い理由は、以下のような歴史的背景があります
- 古都としての長い歴史:千年の都として、多くの寺社が建立され、庭園文化が発展しました。
- 平安貴族の美意識:「もののあわれ」を重んじる美意識が、桜を愛でる文化を育みました。
- 保存への取り組み:世界遺産登録などを通じて、古来の景観保全に力を入れてきました。
京都の桜は単なる自然美ではなく、日本文化の象徴として大切に守られてきたのです。
2025年ここは見て欲しい…京都の絶景桜スポット




満開の時期を逃してしまった…そんな方におすすめの遅咲きスポット!

それでは京都の桜の名所を順番にご案内します。
仁和寺 (にんなじ)
「お多福桜」として、多くの人に親しまれる御室桜 仁和寺
仁和寺御室桜 開花予想【 4月4日開花予想/4月9日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ
2025御室花まつり【 3月22日(土曜)~5月6日(火)まで 】 特別入山料:大人500円 高校生以下無料

仁和寺2年(886年)に光孝天皇の勅願により着工され、2年後に宇多天皇が完成させた真言宗御室派の総本山。寺号の由来は年号だが、宇多天皇が出家後に入寺し、御座所である「御室」を設けたことから御室御所とも呼ばれました。代々皇族が門跡を務めてきた寺院で、平安~鎌倉期に最盛期を迎えましたが、応仁の乱で伽藍の多くを焼失してしまいました。江戸時代に入り、徳川幕府の援助を受けた第21世覚探法親王の尽力によって再建。その際に紫宸殿や清涼殿が京都御所から下賜され、雅で格式高い雰囲気を今に伝えています。1994年にはユネスコ世界文化遺産にも登録されました。 京都一遅咲きと言われる御室桜は、かたい粘土質の土中で根が伸ばせないため、丈が低く花も根元からつくといわれています。約200本の桜が境内を薄桃色に染め上げる風景が見事で、大正時代に国の名勝にも指定されました。



【電話番号】075-461-1155
【営業時間】9:00~16:30(御室花まつり期間中:8:00~17:30)
【休業】期間中無休
【入場料】御室花まつり【 3月22日(土曜)~5月6日(火)まで 】 特別入山料:大人500円 高校生以下無料
【駐車場】約100台 1回500円
東寺 (とうじ)
五重塔と不二桜が相重なる京都の第一風景 東寺(教王護国寺)
東寺 開花予想【 3月28日開花予想/4月5日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ
東寺桜ライトアップ2025【 2025年(令和7年)3月15日(土曜日)~4月13日(日曜日)18:00~21:30 】

樹齢120年を超える不二桜は平成18年に三重県より移植された八重紅枝垂桜で樹の高さが13メートルもあり、3月末から4月の初めに見事な花を咲かせます。弘法大師の「不二のおしえ」から「不二桜」と名付けられたと説明が添えられています。

東寺桜ライトアップ2025は、2025年(令和7年)3月15日(土曜日)~4月13日(日曜日)18:00~21:30に行われます。(受付21:00終了)



【アクセス】各線京都駅・八条口から徒歩15分近鉄東寺駅から約10分京都市バス・東寺東門前下車すぐ
【開門時間】5:00~17:00金堂・講堂・庭園 8:00~17:00(受付16:30まで)観智院 9:00~17:00(受付16:30まで)拝観料等:寺内、御影堂、食堂は無料。有料拝観:金堂・講堂・五重塔
清水寺 (きよみずでら)
世界遺産の古刹桜の景観を1500本の桜とともに楽しむ 清水寺
清水寺 開花予想【 3月30日開花予想/4月6日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:ちらほら




【電話番号】075-551-1234
【拝観時間】通常は午前6時~午後6時まで (春のライトアップ時は午後9時30分まで)
【拝観料】高校生以上通常400円、小中学生は200円(団体割引はなし)
【駐車場】清水寺には、公式の駐車場はありません。
哲学の道 (てつがくのみち)
思索にふけりながら歩く、疏水沿いの道を彩る桜 哲学の道
哲学の道 開花予想【 3月31日開花予想/4月5日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ




【アクセス】市バス 銀閣寺前 徒歩2分 市バス 銀閣寺道 徒歩5分
【営業時間】9:00~16:30(御室花まつり期間中:8:00~17:30)
【休業】無休(昼夜とも)制限なし
【入場料等】無料
善峯寺 (よしみねでら)
里山の境内全体に春が咲き誇る 善峯寺
善峯寺 開花予想【 4月3日開花予想/4月11日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ

広い境内の中でも、一際目立つ存在感を放っている一本桜があります。それが、徳川5代将軍・綱吉の母である桂昌院(けいしょういん)によって植えられた、樹齢300年超のシダレザクラになります。樹齢を聞くと、驚きが隠せません。さまざまな時代をその場所で美しく咲き続ける一本桜に感動し、どんな方も写真に残したいと思う事間違いありません。
彼岸桜、しだれ桜、山桜、ぼたん桜など多くの桜で、全山が桜一色に染まります。その他境内には100本以上もの桜があり、見頃が1か月ほど続きます。枝垂桜の向こう側に京都の街が広がるというダイナミックな景色も楽しむことができます。
【電話番号】075-331-0020
【拝観時間】午前8時~午後5時(4月以降の平日は午前8時30から)
【拝観料】500円
【アクセス】JR東海道本線「向日町駅」乗換、阪急バス「善峯寺」バス停から徒歩約8分
原谷苑 (はらたにえん)
京都の新たな「桃源郷」 原谷苑
原谷苑 開花予想【 4月1日開花予想/4月8日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:ちらほら



苑内に入っていきなり目の前に現れる大きなシダレザクラ。苑内に一歩足を踏み入れると、そこは一面にピンク色のシャワーが出迎えてくれます。驚くかもしれませんが、「原谷苑」のシダレザクラは、とにかく枝の垂れ方が、他のシダレザクラとは全く違います。顔のところまでも枝が垂れているのは、普通なのです。長いものであれば、なんと足元までも枝が垂れています。シダレザクラをこんなにも近くに見られることは、滅多にないと言ってもいいでしょう。
【電話番号】075-461-2924
【開苑時間】午前9時~午後5時(予定)
【入園料】最大1500円(時価)(時期や混雑具合による)
【アクセス】(1)市バス市バス「原谷」で下車するとすぐです。「立命館大学前」~「原谷」の間を結ぶM1系統の市バスは、1時間に1~2本ですので、お出かけの際はあらかじめ時刻表を確認しておくことをおすすめします。また、「北大路バスターミナル」~「原谷」を結ぶ市バスでもアクセス可能です。ただし、こちらのバスの本数は1時間に1本程度ですので、いずれにしても事前の確認が必須となります。
平安神宮 (へいあんじんぐう)
川端康成や谷崎潤一郎ら文豪も愛した京都「神苑」の八重紅しだれ桜
平安神宮 開花予想【 4月1日開花予想/4月9日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ




【電話番号】075-761-0221
【拝観時間】境内 6:00~17:00 神苑拝観 8:30~16:30※京都府において緊急事態宣言が発令された場合、閉門時間を早めます。応天門 17:00 → 16:30神苑入口 16:30 → 16:00
【拝観料】大人 600円、子供 300円
【アクセス】JR京都駅から市バス5・100号系統で約30分、岡崎公園美術館平安神宮前下車、徒歩すぐ。地下鉄東山駅から徒歩10分
淀川河川公園 (よどがわかせんじきこうえん)
1.4kmも続く桜のトンネルに心踊る! 淀川河川公園
平安神宮 開花予想【 4月3日開花予想/4月9日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ



それに加えて、国営公園なので、芝生の広場や展望所などもあり、1日のんびりとデートをしたい方にもお子様がいる方にもおすすめの場所とも言えます。お子様連れの方はなかなか、寺社仏閣に桜を見に行くということは難しいのが現状です。せっかくの春の訪れを家族みんなで楽しむには、この淀川河川公園背割堤地区はおすすめになります。トイレもきちんと設備さていますので、安心して子ども達を連れていくことも出来ます。
【アクセス】京阪電車 石清水八幡宮駅 下車 徒歩約10分車 名神高速大山崎ICから約10分 京滋バイパス久御山淀ICから約10分
【営業時間】無し
【駐車場台数】背割堤地区(156台) さくらであい館(22台)
【駐車場開放時間】9:00~17:00
京都御苑 (きょうとぎょえん)
苑内を散策しながら風雅に彩る桜たちを愛でる 京都御苑
平安神宮 開花予想【 3月29日開花予想/4月6日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ


なかでも桜マニアに人気が高いのが、3月中旬からいち早く咲き始める近衛邸跡のシダレザクラの通称「糸桜」です。五摂家の一つに数えられた近衛家の邸宅跡地は御苑北西部にあり、多くの糸桜と共にヤエベニシダレも鑑賞できます。
糸桜は、その名の通り細い枝を垂れ、薄紅色の花が纏わり付くように枝を飾り、風に揺られると風雅な趣きを醸し出す桜です。天空を覆うように枝が横に広く伸び、下から見上げれば桜の空が広がります。近衛池の水面に映る花の色が景色を何倍にも大きくさせます。他にも京都御苑東側「学習院跡」には、マツの幹に生えたサクラ、通称「桜松」が、マツの木が倒れた後も咲き続けています。
【拝観時間】散策自由
【問合先】075-211-6348/京都御苑管理事務所
【料金】無料
【アクセス】今出川駅3番出口・丸太町駅1番出口→徒歩すぐ。または京阪神宮丸太町駅・出町柳駅→徒歩10分/車:名神高速京都東IC30分
【駐車場】あり/約200台(苑内2カ所合計)。3時間800円、以降30分毎100円
醍醐寺 (だいごじ)
「花の醍醐」太閤秀吉の「醍醐の花見」として有名 醍醐寺
醍醐寺 開花予想【 3月29日開花予想/4月7日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ



【アクセス】地下鉄東西線 醍醐 下車 京阪バス 86B系統 醍醐三宝院 下車
【拝観時間】夏期:3月1日〜12月第1日曜日までの期間…午前9時〜午後5時まで
冬期:12月第1日曜日の翌日〜2月末日までの期間…午前9時〜午後4時30分まで
【拝観料等】大 人1,500円 中学・高校生1000円 ※小学生以下は無料(上記は春の特別期です。通常期は別途料金)
平野神社 (ひらのじんじゃ)
60種もの名木がそろう京都の桜の名所 平野神社
平野神社 開花予想【 3月29日開花予想/4月5日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ



【拝観時間】午前6時~午後5時
【拝観料】無料
【アクセス】京福電鉄北野線 北野白梅町駅 北へ徒歩10分JR京都駅 市バス205,50系統「衣笠校前」下車徒歩3分
【駐車場】20台
京都府立植物園 (きょうとふりつしょくぶつえん)
生きた植物の博物館で桜を鑑賞 京都府立植物園
京都府立植物園 開花予想【 3月30日開花予想/4月5日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ



数多い桜の中でも、おさえておきたい桜としては、薄め紅色の桜花が多数の中でひときわ目立つ黄色い桜。その名称は鬱金(ウコン)といい、江戸時代中期から、「黄桜」(キザクラ)、「黄金桜」(コガネザクラ)、「浅黄桜」(アサギザクラ)などの別名でも記録のある古くからの歴史ある品種です。淡い黄緑色の花弁がショウガ科のウコンの根で染めた色に似ていることが名前の由来だそうです。4月中旬頃から「桜品種見本園」で開花の様子を見ることができます。

桜を眺めるだけでも楽しいですが、植物園で知識を増やしてみるのもオススメ。ライトアップされた夜桜の下での桜散歩も、植物園ならではの楽しみ方がありそうです。
【アクセス】京都市営地下鉄北山駅3番出口→徒歩すぐ
【通常開園時間】9~17時(入園は~16時)、観覧温室10~16時(入室は~15時30分)
【料金】入園料200円
【電話】075-701-0141
三千院 (さんぜんいん)
国宝の阿弥陀仏と美しい庭園に咲く桜を 三千院
三千院 開花予想【 4月9日開花予想/4月15日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ



【電話番号】075-744-2531
【駐車場】なし(公共交通機関のご利用をおすすめします)
【トイレ】あり
【アクセス】京都バス 大原 徒歩10分
【拝観料】大人 700円 中高生 400円 小学生 150円
【拝観時間】8:30~17:00(現在、当面の間は9:00~16:30まで(新型コロナの影響))
二条城 (にじょうじょう)
江戸幕府の始まりと終わりの舞台を彩る桜たち 二条城
二条城 開花予想【 3月28日開花予想/4月5日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ



ソメイヨシノ・ヤマザクラ・ヤエベニシダレなどの美しい桜の共演を贅沢に味わうことができます。 清流園のソメイヨシノとシダレザクラが作るアーチもとても魅力的です。二条城桜まつり開催期間はライトアップも行われ、二条城の魅力を更に感じることが出来ます。
【アクセス】JR京都駅から京都市営バス50・101番で20分、バス停は二条城前下車、徒歩2分。または京都市営地下鉄二条城前から徒歩5分。
【開城時間】午前8時45分~午後4時(閉城 午後5時)
【入城料/二の丸御殿観覧料】一般1,030円 中高生350円 小学生200円(入城料のみの場合: 一般 620円 中高生以下 無料)
【二条城桜ライトアップ2024】2024年3月8日(金曜)~4月7日(日曜)午後6時~午後9時(午後10時 閉場)(予定)
梅宮大社 (うめみやたいしゃ)
子授け・安産の守護神に祈願し、共に桜鑑賞を 梅宮大社
梅宮大社 開花予想【 4月5日開花予想/4月12日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ



【アクセス】【電車】阪急電鉄松尾大社駅から徒歩15分 【車】名神高速道路京都南ICから約40分
【お問い合わせ】075-861-2730
【入苑時間】9時~17時(16時30分受付終了)
【庭園拝観料】大人 600円(20名以上は500円) 小人 400円
【駐車場】20台 無料
退蔵院 (たいぞういん)
京都らしい風情ある景色と圧巻の紅しだれ桜 妙心寺 退蔵院
退蔵院 開花予想【 3月29日開花予想/4月5日満開予想 】 3月25日現在の開花状況:つぼみ


構造上目立たぬ苦心が随所に払われており、正面から庭園を見渡すと、奥行きが生まれ、庭園が広く見えることなどが例としてあげられます。一年を通して、紅しだれ桜や藤、サツキ、蓮、金木犀、楓などが彩ります。
この紅しだれ桜は、赤い蕾が開花するにつれて淡く和らぎ、可愛らしい八重の鮮やかな花が楽しめます。刻々と変化する色のグラデーションが美しく、散り際の「花吹雪」も圧巻です。余香苑のエリアに「陰陽の庭」と名された石庭があります。その石庭を覆うように咲き乱れる桜は圧巻の一言です。手入れが行き届いた石庭に紅しだれ桜が降る様子をカメラで捉えてみるなどの楽しみ方もお薦めです。
【電話番号】075-463-2855
【拝観時間】午前9時~午後5時
【拝観料】一般600円(高校生含む)小中学生300円(小学生未満の幼児は無料、但し保護者同伴に限る)
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「花園駅」下車徒歩約7分
2025年京都の桜情報の総合記事はこちらです。

日本の桜の名所が多く集まる京都。2025年の見頃はいつ頃になる?